【ダグラス・マッカーサー】(だぐらす・まっかーさー)

Douglas Macarthur(1880年〜1964年)
20世紀前半に活躍したアメリカ陸軍の将軍。

最終階級はアメリカ陸軍元帥*1

第二次世界大戦後半、海軍ニミッツ提督と共に対日反攻作戦を指導し、終戦後は対日占領政策の実施機関「GHQ」の初代最高司令官として、日本に対する占領行政を行った。

その後、1950年に朝鮮戦争が勃発すると、これに呼応して編成された国連軍の総司令官も兼務。
北朝鮮軍の猛攻に釜山まで押し込まれた韓国軍・国連軍の戦線を立て直して反攻を開始し、一時は平壌を奪取して中国との国境まで迫る勢いを見せた。
しかし、1951年になると国連軍は義勇軍名目で介入してきた中国軍に押されて戦線が北緯38度線近辺で膠着。
この戦況を打開すべく、中国軍兵站拠点だった満州への戦略爆撃核兵器の使用を主張して連邦政府と対立してしまい、最終的には国連軍総司令官及びGHQ最高司令官の職を解任され、アメリカ本土へ帰国することになった。

この時に語ったのが「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」という言葉である*2

これ以後、軍人としての活動をすることはなく、1952年にタイプライター及びコンピュータメーカー「レミントン・ランド社」の会長として迎えられて余生を過ごし、1964年に老衰により死去した。


*1 この他、1930年代にフィリピン軍の軍事顧問であったことから、フィリピン陸軍でも元帥の称号を得ている。
*2 このことを以って軍を退役したとの誤解もあるが、実際には死去するまで軍籍にあった(アメリカ陸軍において、元帥は「終身現役」とされていたため)。

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