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*&ruby(だいばーと){【ダイバート】}; [#deea0757]
Divert.~
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[[航空機]]の運航において、当初の目的地以外の[[空港]]・[[飛行場]]に[[着陸]]すること。~
[[航空機]]の運航において、当初の目的地でない地点に[[着陸]]すること。~
「ダイバージョン」「代替地着陸」「目的地外着陸」とも呼ばれる。~
>離陸直後に出発地へ引き返す場合は「リターン」とも呼ばれる。
出発地へ引き返して着陸する場合は特に「リターン」とも呼ばれる。

この事象が発生する理由としては主に以下のようなものがある。
-目的地空港・飛行場の天候悪化により着陸ができなくなった場合
-目的地空港・飛行場の[[滑走路]]が(航空事故や天災などで)閉鎖された場合
-何らかの理由により[[燃料]]が不足し、目的地にたどり着けないと判断された場合
-機内での急病人発生・機体異常などで緊急着陸する必要が生じた場合
-空港・飛行場の運用終了時間を超えた場合
おおむね以下のような理由で必要となる。
-目的地での着陸が危険であると判断された場合。主に天候による。
-[[滑走路]]が閉鎖された場合。航空事故・災害・[[テロリズム]]・[[紛争]]などによる。
-[[燃料]]が不足し、目的地に辿り着けない場合。故障による燃料漏れ、予期せぬ戦闘((全速力で戦闘機動を繰り返せば、[[巡航速度]]より遙かに多くの燃料を消費する事になる。))などによる。
-可及的速やかに[[着陸]]しなければならない緊急事態。機体故障((しばしば致命的なものであり、着陸できず[[墜落]]に至った事例は枚挙に暇がない。))・乗客の急病などによる。
-[[航空交通管制]]からの応答がないか、[[着陸]]を許可されなかった場合。

代わりの着陸先としては、民間機は近隣の[[空港]]・[[飛行場]]、[[軍用機]]の場合は最寄りの軍事基地が選ばれることが多いが、場合によっては軍用機が民間空港へ着陸する場合((この場合、何かしらの軍事施設のある空港・飛行場が選ばれるのが普通。))やその逆(([[旅客機]]の場合、乗客は降りることを許されず、再出発まで機内で待機する。))((一部の軍用飛行場では民間用の3レターコードを持っている場合もある。))もある。~
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基本的には近隣の[[飛行場]]・[[空港]]に問い合わせ、[[航空交通管制]]から着陸許可を受けた上でダイバートを行う。~
しかし、緊急事態では事後のトラブルを承知の上で着陸を強行したり、そもそも[[滑走路]]ですらない場所に着陸する事もある。

>例えば、民間機が空軍基地に着陸した場合、乗客が軍事機密を目撃しないよう拘束隔離される場合がある。~
また、自動車道や運河などに停まった場合、事後処理が終わるまで現場を封鎖しなければならなくなり、交通事情に甚大な影響を及ぼす。

[[旅客機]]・[[貨物機]]でダイバートが生じた場合、航空会社はその乗客・貨物を当初の目的地まで運送する義務を負う。~
再出発が困難な場合は鉄道などでの代替輸送を、また時間がかかる場合には乗客の宿泊も手配しなければならない。~
これにかかる予定外の費用は原則として航空会社側が負担するが、ダイバート発生時の補償をしないという条件で契約が交わされる場合もある。

関連:[[フライトプラン]] [[テクニカルランディング]]

**ダイバートが起きた際の対応 [#r13d4f17]
[[旅客機]]でダイバートが発生した場合、事前にダイバートの可能性があることを承諾した上で出発した場合(条件付き出発)を除き、航空会社の費用負担で旅客を目的地へ送り届けることになっている。~
:国際線の場合|通常、目的地の滑走路再開を待って改めて目的地まで飛行する。&br;再出発が翌日以降になった際はホテルの宿泊費用も負担する。~
:国内線の場合|「運航打ち切り」として、バス・タクシー・[[列車>鉄道]]などにより代替輸送を行う。~
:[[離陸]]後に機体の異常が発生し、出発地に引き返した場合|別に手配された機体で目的地に向かうことが多い。


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