【タルワー】(たるわー)

インド海軍がニルギリ?級フリゲートの後継とシヴァリク?級フリゲートの戦力化までのつなぎとして建造したフリゲート艦
ロシア側ではプロジェクト1135.6と呼ばれ、ロシアが21世紀に入ってから初めて竣工させた航洋水上戦闘艦である。

設計に当たって旧ソ連邦国境警備隊の11351型(クリヴァクIII型)国境警備艦をベースにしているが、ステルス性を重視した外見に刷新されている。
前期建造艦3隻は、バルチースキィ・ザヴォート(バルチック造船所)で建造され、事務上の理由から一旦ロシア軍艦として建造されたのち、インド海軍に引き渡された。

武装は対艦ミサイルに3M-54E クラブ-N(SS-N-27)対艦ミサイル*1、対潜装備には533mm対潜魚雷とRBU-6000「スメルチ-2」ロケット爆雷、対空ミサイルには3K37「ヨーシュ」(SA-17の艦対空ミサイル型)の輸出版である「シュチーリ(SA-N-12)」と3M87「コールチク」 の輸出型であるCADS-N-1「カシュタン」複合CIWSを搭載する。
また、艦載機としてKa-28及び国産のHAL デュラブ対潜ヘリコプター1機を搭載する。
現在までに3隻が建造・就役し、さらに3隻が追加発注されており、前期3隻と同じくバルチースキィ・ザヴォート(バルチック造船所)ではなく、カリーニングラード市のヤンタリ(Yantar)造船所で建造される。

スペックデータ

全長124.8m
全幅15.2m
吃水4.5m
満載排水量4,035t
機関COGAG方式
DS-71ガスタービン(巡航用)×2基 DT-59ガスタービン(ブースト用)×2基 2軸推進
機関出力18,000馬力(DS-71)
39,000馬力(DT-59)
計55,283馬力
最大速力32kt
航続距離4,850浬/18kt
乗員180名
兵装A-190E 100mm単装砲×1基
CADS-N-1「カシュタン」複合CIWS×2基
3S90単装SAM発射機(シュチーリ(SA-N-12)艦対空ミサイル×24発)×1基
RBU-6000「スメルチ-2」12連装対潜ロケット発射機×1基
3M54 クラブN (SS-N-27)VLS×1基 8セル
PJ-10ブラモス対艦巡航ミサイル連装発射機(後期型に搭載予定)
533mm魚雷連装発射管×2基
C4Iシステム「トレーボヴァニェ-E」戦術情報処理装置
MR-90「オリェーフ」(NATOコード:フロント・ドーム)SAM用ミサイルFCS×1基
5P-10E ピューマ 砲FCS×1基(100mm砲用)
3R14N SS-N-27SSM用ミサイルFCS×1基
レーダー-MR-750「フレガートMA」(NATOコード:トップ・プレート)Sバンド3次元レーダー×1基
3Ts-25E「ガルプーン-B」長距離対水上レーダー×1基
ソナーBEL APSOH 艦首装備ソナー×1基
SSN-137 可変深度ソナー×1基
フランス製戦術曳航ソナー×1基
電子戦装備TK-25E-5 統合電子戦システム
艦載機Ka-28又はHAL デュラブ対潜ヘリコプター×1機


同型艦(カッコ内はロシア海軍所属時の艦名)

艦番号    艦名  起工  進水  就役
F-40Talwar(タルワー)
Дозорный(ドゾルヌイ)
1999.3.102000.3.122003.6.18
F-43Trishul(トリシュル)
Ударный(ウダールヌイ)
1999.9.242000.11.242003.6.25
F-44Tabar(タバール)
СКР-23(SKR-23)号)
2000.5.262001.5.252004.4.19
F-45Teg(テグ)2007.7.272009.11.272011年予定
F-46Tarkash(タルカシュ)2007.11.272010年予定2012年予定
F-47Trikand(トリカンド)2008.6.212010年予定2013年予定



*1 インド本国で建造される後期型はインドとロシアが共同開発したブラモス対艦巡航ミサイルを搭載する。

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