【タービン入口温度】(たーびんいりぐちおんど)

ガスタービンにおいて、燃焼室から出て排気タービンに吹き付ける燃焼ガスの温度。
一般的に、この温度が高いほどエンジンとしての効率が高いとされている。
現代の最新エンジンにおいて摂氏1550度程度。

高いタービン入口温度を実現するためには、高度な熱設計と、高温に耐えうる材質が必要になる。
高温で排気タービンが劣化するのを防ぐため、現代のではタービンブレードの中に空気を通して冷却する。
薄いブレードに微細な冷却孔を設ける必要があり、高温に耐えるチタンなどを採用しているため非常に高価だが、安全限界に近い高温で運用されるため故障頻度も高い*1

また、燃焼ガスの温度が高いと有害な窒素酸化物が発生したり、赤外線探知に見つかりやすくなるといった弊害もある。
このため、タービン通過直後の排気に外気を混合して排気ガスの温度を下げるなどの対策も採られる。


*1 冷却がうまくいかなければ、タービンは溶けてエンジンが破壊される。

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