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*&ruby(すぺーすじぇっと){【スペースジェット】}; [#g2c30a2e]
Mitsubishi Space Jet.~
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[[三菱重工業]]と子会社の「三菱航空機」が開発・生産を進めていた国産の小型[[双発>双発機]]ジェット[[旅客機]]。~
「日本企業が設計・開発・最終組立まで行う旅客機」としては、1960〜1970年代に開発・生産された[[YS-11]]以来、約50年ぶり・2機種目の機体となった((「三菱製の旅客機」としては、[[第二次世界大戦]]前の1940年に開発された「MC-20(「一〇〇式輸送機」として[[陸軍>日本軍]]に納入された機体の民間型)」以来、75年ぶりとなる。))。~
以前は「[[MRJ]](Mitsubishi Regional Jet)」と呼ばれていた。~
[[三菱重工業]]と子会社の「三菱航空機」が日本国産の小型[[旅客機]]として実用化を試み、失敗に終わった開発計画。[[MRJ]](Mitsubishi Regional Jet)とも。~
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機体は70〜90席クラスで、国内の地域間輸送や[[LCC>格安航空会社]]での使用に特化されたサイズとなっているが、構造部材の軽量化や機体形状の最適化などにより、競合他社の機体に比べて[[燃料]]消費率を2割節減すると共に低騒音化・環境負荷の軽減に成功した。~
また、[[キャビン]]は座席の間隔を広く取り、手荷物収納スペースも増やすなど、乗客の居住性向上も目指すこととしていた。~
2002年に経済産業省が打ち出した「環境適応型高性能小型航空機」計画に基づいて開発を開始。~
この計画は参加企業が自己責任で開発を推し進めることとされ、これに参加を表明した三菱を中心に、[[富士重工業>SUBARU]]・日本航空機開発協会・[[JAXA]]・東北大学などが参画して開発された。

>「日本企業が設計・開発・最終組立まで行う旅客機」としては、1960〜1970年代に開発・生産された[[YS-11]]以来、約50年ぶり・2機種目。~
「三菱製の旅客機」としては[[第二次世界大戦]]前の1940年に開発された「MC-20(「一〇〇式[[輸送機]]」として[[陸軍>日本軍]]に納入された機体の民間型)」以来の75年ぶりとなる予定だった。

客席は70〜90席での運用を想定し、国内線および[[格安航空会社]]での使用に特化された設計。~
構造部材の軽量化や機体形状の最適化などにより、競合他社の機体に比べて[[燃料]]消費率を2割節減すると共に低騒音化・環境負荷の軽減に成功した。~
また、[[キャビン]]は座席の間隔を広く取り、手荷物収納区画を増やすなど、乗客の居住性向上も目指すこととしていた。~
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本機の開発は、2002年に経済産業省が打ち出した「環境適応型高性能小型航空機」計画に端を発する。~
このプロジェクトでは、YSXまでの「各社横並び事業」ではなく、積極的に参加する企業が自己責任で開発を推し進めることとされ、これに参加を表明した三菱が中心((この他、[[富士重工業>SUBARU]]と日本航空機開発協会、[[JAXA]](宇宙航空研究開発機構)、東北大学がプロジェクトに参加した。))となって計画が始動した。~
2010年9月に図面設計を完了。同月30日に生産を開始。~
2014年10月18日に[[初号機>1号]]がロールアウト、翌2015年11月11日に[[名古屋飛行場]]で[[初飛行]]を行った。~
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2010年9月に図面設計を完了。同月30日((くしくもこの日は、2006年に[[YS-11]]が国内エアラインから退役した日でもあった。))、生産が開始。~
2014年10月18日に[[初号機>1号]]がロールアウト、翌2015年11月11日に[[名古屋飛行場]](([[YS-11]]の初飛行も同飛行場で行われた。))で[[初飛行]]を行った。~
その後、日米で試験飛行を行い、ユーザーへの納入を目指していたが、度重なる納入延期によって[[金の壁]]及び「時間の壁((「配備するのが遅くなりすぎて成果が無意味になること」を指す表現。))」に直面。~
さらに2020年になって、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的流行による航空需要の大幅な減退で商品化が困難となり、2020年10月、計画の凍結が発表された。~
>三菱ではプロジェクトの再開に含みを残しているが、(アメリカ合衆国内の開発拠点が閉鎖されるなど)現状では再開の見込みは暗いという。
その後、日米で試験飛行を行い、ユーザーへの納入を目指していたが、度重なる納入延期によって商品価値と信用が低下。~
2020年の航空需要減退(COVID-19の流行による)を機に利益回収困難と判断され、2020年10月に計画が凍結された。~
~
三菱はその後もしばらくプロジェクトの再開を見込んでいたものの、2023年2月、正式にプロジェクトを中止。~
開発子会社である三菱航空機株式会社は資産移管を経て清算される見込み。~
>なお、現在までに完成した機体のうち、アメリカで試験飛行を行っていた機体はスクラップとして処分され、日本に残ったうちの1機は[[名古屋飛行場]]近隣の「あいち航空ミュージアム」で展示保存される予定だが、残りの機体についての処遇は未定である。~
([[航空機]]としての登録は2023年3月に全機抹消されており、現在は[[小牧>名古屋飛行場]]で[[モスボール]]されている)

**スペックデータ(予定) [#f7951c73]
|形式|>|>|CENTER:M100|>|>|CENTER:M90|
|タイプ|CENTER:STD&br;(標準型)|CENTER:ER&br;(長距離型)|CENTER:LR&br;(航続距離&br;延長型)|CENTER:STD&br;(標準型)|CENTER:ER&br;(長距離型)|CENTER:LR&br;(航続距離&br;延長型)|
|乗員|>|>|>|>|>|CENTER:2名([[機長]]・[[副操縦士>副機長]])|
|座席数&br;(単一クラス)|>|>|CENTER:78席|>|>|CENTER:92席|
|座席数&br;(2クラス)|>|>|CENTER:70〜74席|>|>|CENTER:81〜85席|
|全長|>|>|CENTER:33.4m|>|>|CENTER:35.8m|
|全高|>|>|>|>|>|CENTER:10.4m|
|全幅|>|>|>|>|>|CENTER:29.7m|
|貨物室容積|>|>|>|>|>|CENTER:644cubic feet|
|最大離陸重量|CENTER:36,850kg|CENTER:38,995kg|CENTER:40,200kg|CENTER:39,600kg|CENTER:40,995kg|CENTER:42,800kg|
|最大着陸重量|>|>|CENTER:36,200kg|>|>|CENTER:38,000kg|
|[[エンジン]]|>|>|>|>|>|CENTER:ギアード[[ターボファン]]×2基|
|~|>|>|CENTER:[[P&W>プラット&ホイットニー]] PW1215G|>|>|CENTER:P&W PW1217G|
|[[推力]]|>|>|CENTER:66.7kN×2|>|>|CENTER:75.6kN×2|
|最大運用速度|>|>|>|>|>|CENTER:[[M>マッハ]]0.78|
|[[離陸]]滑走距離&br;(最大着陸重量時)|CENTER:1,450m|CENTER:1,620m|CENTER:1,720m|CENTER:1,490m|CENTER:1,600m|CENTER:1,740m|
|[[着陸]]滑走距離&br;(最大着陸重量時)|>|>|CENTER:1,380m|>|>|CENTER:1,420m|
|[[航続距離]]&br;(旅客満載時)|CENTER:1,530km|CENTER:2,730km|CENTER:3,380km|CENTER:1,670km|CENTER:2,400km|CENTER:3,310km|
~
**派生型(予定) [#n239516d]
-M90:~
座席数90席の基本モデル。
~
座席数90席の基本モデル。~
-M100:~
座席数70席の小型モデル。
座席数70席の小型モデル。~
--M90/100STD:~
標準型。
--M90/100ER:~
航続距離延長型。~
--M90/100LR:~
長距離型。~


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