【スーパーキャリアー】(すーぱーきゃりあー)

Supercarrier
満載排水量75,000トン以上の航空母艦を示す俗語。

1948年、アメリカ海軍が核攻撃用に計画したユナイテッド・ステーツが、大型空母であるミッドウェイ級よりもさらに大きかったことからつけられた通称である。
結局ユナイテッド・ステーツはキャンセルされ、その後フォレスタル級の登場により実現した。
この巨大空母の出現によってアメリカ海軍航空隊はA-5を運用することができるようになり、本格的な核兵器運用能力を得た。
フォレスタル級の後、それに続くキティホーク級・エンタープライズジョン・F・ケネディ?ニミッツ級もスーパーキャリアーに分類される。これらは、やはり大型の艦上機であるF-14が運用可能な艦種とも完全に一致する。

一方ソ連海軍でもウリヤノフスク?航空巡洋艦が計画されたが、ソ連崩壊とともに建造は中止され、その後もロシア軍にスーパーキャリアーは登場していない。
またフランスのシャルル・ド・ゴールは、原子力空母としては排水量が小さく、スーパーキャリアーには含まれない。
今のところアメリカ以外にスーパーキャリアーを持ちえた国は存在せず、スーパーキャリアーは強大な軍事力を持つアメリカ軍の象徴といえる。

ちなみに旧日本海軍の信濃は、一説には満載排水量が80,000トンを超えていたとされており、上記の定義からすれば世界初のスーパーキャリアーは信濃であるとも考えられる。
信濃は艤装しながらの回航中に撃沈されており、実際に満載状態となったことはない。一般的には、完成したとしても7万トン程度であっただろうという説が有力である)
しかし信濃の巨大な排水量は主に飛行甲板装甲を偏重したためであり、艦載機の搭載量は排水量の割に小さい。
ましてや核兵器の運用を考えていようはずもないため、信濃はスーパーキャリアーに含まれないとする考え方が一般的である。


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