【ショト装甲】(しょとそうこう)

Schott Panzerung

レオパルト2の新型であるA5型の砲塔前面に装備された、楔形の増加装甲の名称。
中空装甲の変種。

何を企図して装備されたものなのか公表されていないため、民間の研究者の間で議論の対象となっていた。
しかし現在では、おおむね以下の3つの効果を狙ったものだと考えられている。

  1. 中空装甲による成形炸薬弾からの防護
  2. 機関銃などで繰り返し衝撃を受けた際に複合装甲が劣化するのを防ぐ
  3. 装甲の継ぎ目などの構造的弱点を補強する

主装甲中央部への誘引効果、という誤った考え

ショト装甲の設計意図は、長い間「APFSDS対策」だと考えられていた。
ショト装甲は貫通される過程でAPFSDSの軌道をねじ曲げ、装甲の最も強靱な部分に命中するよう誘導するのだという仮説である。

しかしその後、装甲板の厚さや内部隔壁の配置などの情報が集まった結果、この仮説はほぼ否定されている。
物理学的な計算を踏まえるに、ショト装甲にAPFSDSを阻害できるような防護効果はない、というのが定説となっている。


トップ 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS