【シービー】(しーびー)

Naval Construction Forces"Seabee"(NCF).

概要
創設1941年
所属国アメリカ合衆国
兵種、任務、特性建設/戦闘工兵
上級部隊海軍遠征戦闘コマンド(NECC)
根拠地ポート・ワイニミ(カリフォルニア州)
ガルフポート(ミシシッピ州)

アメリカ海軍隷下の建設工兵部隊
戦場における基地や道路の建設・防衛を任務としている。

ニックネームの「シービー」とは、"Construction Battalion(建設大隊)"の省略形である「CB」と、蜂(Bee)のように働き者であることから「海の蜂(Seabee)」として語呂を合わせて命名されたものだという。

シービーのルーツは、第二次世界大戦前の1941年、当時の海軍造修局長ベン・モレール少将によって発案された「海軍建設大隊」構想であった。
これが真珠湾攻撃によってアメリカの参戦が決まったことで具現化し、部隊として設立されたのがシービーである。

もともと、アメリカ海軍における土木・建設工事は民間組織が軍の監督下で行っていたが、戦時国際法では文民の戦闘参加が禁じられており、有事の際の懸念があった。

編成されたシービーは大戦中、各地の戦場で兵站の構築に重要な役割を果たし、アメリカ合衆国の勝利に大いに貢献した。
その後も朝鮮戦争ベトナム戦争など、アメリカ合衆国の参戦した戦争に参戦していった。

シービーは海軍の隷下組織であり、本来は軍港や飛行場の建設・修復、艦艇の造修を主な目的とする「建設工兵部隊」であるが、最近では陸軍海兵隊とともに陸上の戦闘に投入され「戦闘工兵」的な使われ方をされることが多くなっているという。

事実、シービーの隊員は海軍に属していながら迷彩戦闘服を着て小銃グレネードなどの陸戦用の装備を持ち、訓練は陸軍海兵隊とともに行われ、軍艦にも乗らないことから、海軍の中でも特別な存在とされている*1

編成

  • 海軍建設部隊本部
    • 第20建設即応群(20SRG*2
    • 第31建設即応群(31SRG)
      • 第1海軍建設連隊(1NCR*3
      • 第3海軍建設連隊(3NCR)
      • 第7海軍建設連隊(7NCR)
      • 第9海軍建設連隊(9NCR)
      • 第22海軍建設連隊(22NCR)
      • 第25海軍建設連隊(25NCR)
      • 第30海軍建設連隊(30NCR)

かつては上記各建設連隊を統括する組織として「第1建設師団(1NCD*4)」という部隊もあったが「建設即応群」に改編されて消滅している。

これらの部隊は基本的に大隊編制を採っており、以下の4つ以上の中隊に分かれて行動する。

  • A中隊(車両・重機などを担当)
  • B中隊(基地内の事業全般を担当)
  • C中隊(一般の建設・建築などを担当)
  • D中隊(同上)
  • H中隊(事務職・医療・物資支援などを担当)

*1 海軍内部では海兵隊に付随する海軍衛生兵従軍聖職者らと同様「グリーンセイラー」と呼ばれている。
  一方、水上艦潜水艦に乗り組む将兵は「ブルーセイラー」と呼ばれている。

*2 Seabee Readiness Groupの略。
*3 Naval Construction Regimentの略。
*4 Naval Construction Divisionの略。

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