【サーブ340】(さーぶさんよんまる)

SAAB 340.

スウェーデンのサーブ社が1980〜1990年代に開発・生産していた、近距離向け双発ターボプロップ旅客機
当初はアメリカのフェアチャイルド社との共同開発機「SF340」として開発・生産が始まったが、フェアチャイルド社が1985年に生産から撤退したため「サーブ340A」と改称された。

後に改良された「340B」「340B+」「340B-WT」も開発され、合計459機が生産された。

この中には早期警戒機などの軍用機化されたものもある。

日本ではYS-11の後継機の一つとして日本エアコミューター*1・北海道エアシステムなどに導入された他、海上保安庁でも捜索救難機として運用されている。

スペックデータ(サーブ340B)

乗員3名(操縦士2名・客室乗務員1名)
乗客数33〜37名
全長19.73m
全高6.97m
全幅21.44m
最大離陸重量13,155kg
エンジンGE CT-7-9A/9B ターボプロップ×2基(出力1,870shp)
巡航速度522km/h
航続距離1,735km


バリエーション

  • サーブ340A:
    30〜36席のモデル。
    エンジンはGE CT7-5A2(1,735shp)を搭載。

  • サーブ340AF:
    貨物機型。

  • サーブ340B:
    改良型。
    エンジンをGE CT7-9B(1,870shp)に換装した。

  • サーブTp 100:
    スウェーデン空軍向け要人輸送機型。340B型や340B Plusベース。

  • サーブTp 100A:
    要人輸送機型。B型ベース。

  • サーブOS 100:
    Tp100Aべースのオープンスカイズ協定検証用査察機。

  • サーブ340B plus:
    340Bの改良型。

  • サーブ340B plus SAR-200:
    海上保安庁向け捜索救難型。

  • サーブ340B WT:
    主翼端を延長し離着陸時の安定性を高め、プロペラブレーキとAPUを装備して、さらに運用性を向上させた型。

  • サーブ340A QC:
    貨物輸送機転換型。

  • サーブ340 AEW&C:
    早期警戒管制機型。
    「エリアイ」3次元レーダーを搭載。

    • S-100B/D「アーガス」:
      スウェーデン空軍での名称。

  • サーブ340MSA:
    海上での警備に特化した型。
    SATCOMや各種レーダーを搭載。

  • サーブ2000
    サーブ340を大型化したモデル。詳しくは項を参照。


*1 2019年に全機退役。

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