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*&ruby(こんべあにいよんぜろ){【コンベア240】}; [#m27ab304]
Convair CV-240.~
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アメリカのコンソリデーテッド・ヴァルティ（コンベア）社が、1940年代中期に開発した中型[[双発>双発機]][[レシプロ>レシプロエンジン]][[旅客機]]。~
[[第二次世界大戦]]終結後、[[ダグラス]][[DC-3]]の代替需要を見越して、[[アメリカン航空]]の求めに応じて開発された。~
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当初はDC-3の代替として、30席クラスの双発機「モデル110」として開発が始まったが、戦後の航空需要増大を見越した[[アメリカン航空]]はより大型の40席クラスの機体を要求。~
当初は[[DC-3]]の代替として、30席クラスの[[双発機]]「モデル110」として開発が始まったが、戦後の航空需要増大を見越した[[アメリカン航空]]はより大型の40席クラスの機体を要求。~
そのため、新規設計の「モデル240」として開発・生産された。~
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1947年3月に[[初飛行]]した本機は、1948年から顧客への引き渡しがスタート。~
ウエスタン航空やコンチネンタル航空などのアメリカの航空会社をはじめ、[[KLMオランダ航空]]や東亜航空（後の[[日本エアシステム]]）などに合計176機が引き渡された。~
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また、[[軍用機]]としても用いられ、[[アメリカ空軍]]で「C-131『サマリタン』」として将官や戦傷兵の輸送に活躍した((この後継が「[[C-9『ナイチンゲール』>DC-9]]」である。))他、[[機上作業練習機>練習機]]・T-29((同機の後継が「[[T-43>B737]]」である。))としても用いられた。~
また、[[軍用機]]としても用いられ、[[アメリカ空軍]]で「C-131『サマリタン』」として[[将官]]や戦傷兵の輸送に活躍した((この後継が、[[DC-9]]をベースにした「[[C-9『ナイチンゲール』>DC-9]]」である。))他、[[機上作業練習機>練習機]]・T-29((同機の後継が、[[B737-200>B737]]をベースにした「[[T-43>B737]]」である。))としても用いられた。~
>その後、本機は胴体延長型の「コンベア340」「コンベア440」、さらにそれを[[ターボプロップ]]化した「コンベア580/600/640」へと発展したが、コンベアがそれらの後継となるローカル線用の純ジェット機を開発しなかったため、コンベアは後々、上顧客を逃してしまうことになる((これは、中距離用ジェット旅客機として開発された[[CV-880>コンベア880]]・CV-990の商業的失敗が大きく響いたものとみられる。))。~
>その後、本機は胴体延長型の「コンベア340」「コンベア440」、さらにそれらを[[ターボプロップ]]化した「コンベア580/600/640」へと発展したが、コンベアがそれらの後継となるローカル線用の純[[ジェット>ジェットエンジン]]機(([[ダグラス]][[DC-9]]や[[ボーイング]][[B737]]などに相当する機体。))を開発しなかったため、後々、上顧客を逃してしまうことになる((これは、中距離用[[ジェット>ジェットエンジン]][[旅客機]]として開発された[[CV-880>コンベア880]]・[[CV-990>コンベア990]]の商業的失敗が大きく響いたものとみられる。))。~
***日本でのコンベア240 [#v0002537]
日本では、1950年代にローカル線用機材として本機が17機導入され、北日本航空と富士航空、日東航空、東亜航空及び南西航空((現在の[[日本トランスオーシャン航空]]。))で用いられていた。~
日本では、1950年代にローカル線用機材として本機が17機導入され、北日本航空と富士航空、日東航空、東亜航空((後に東亜国内航空を経て[[日本エアシステム]]となり、[[日本航空]]に吸収合併されて消滅。))及び南西航空((現在の[[日本トランスオーシャン航空]]。))で用いられていた。~
このうちの1機（東亜航空で用いられていた機体。[[機体記号]]：JA5130）は引退後に店舗等に利用されたが、解体処分を受けずに日本各地（岐阜県→富山県→静岡県→三重県）を転々とした後、現在は三重県のスクラップ業者に引き取られている。~
機体は離着陸をイメージした高架台に載せられ、静態保存されている。~
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機体は[[離>離陸]][[着陸]]をイメージした高架台に載せられ、静態保存されている。~
**スペックデータ（CV-240） [#q1dd170f]
|乗員|2名または3名|
|乗客数|40名|
|全長|22.76m|
|全高|8.20m|
|翼幅|27.97m|
|翼面積|75.9��|
|空虚重量|11,542kg&br;13,381kg（改訂後）|
|総重量|18,370kg&br;19,278kg（改訂後）|
|[[燃料]]容量|1,000 US gal（3,785.41リットル）〜1,550 US gal（5,867.39リットル）|
|[[エンジン]]|[[P&W>プラット＆ホイットニー]] [[R-2800-CA3/CA15/CA18/CB3 or CB16「ダブル・ワスプ」>ワスプ]][[空冷>空冷エンジン]]星型18気筒×2基|
|[[燃料]]容量|1,000 US gal（3,785.41リットル）&br;〜1,550 US gal（5,867.39リットル）|
|[[エンジン]]|[[P&W>プラット＆ホイットニー]] [[R-2800-CA3/CA15/CA18/CB3&br;or CB16「ダブル・ワスプ」>ワスプ]][[空冷>空冷エンジン]]星型18気筒×2基|
|出力|2,400hp（1,800kW）|
|[[プロペラ]]|ハミルトン・スタンダードまたは[[カーチス>カーチス・ライト]] 3枚翅プロペラ|
|最高速度|507km/h|
|[[巡航速度]]|450km/h（最大）|
|[[航続距離]]|1,900km|
|[[上昇限度]]|4,900m|
|[[上昇率]]|7.7m/s|
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**主なバリエーション（カッコ内は生産・改修数） [#lc062eb2]
-民間型
--モデル110（1機）：~
30人乗りのプロトタイプ。~
全長21.64m、翼幅27.13m、P&W R-2800-SC13G（2,100hp（1,567kW））エンジンを搭載。~
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--CV-240（176機（軍用派生型除く））：~
40人乗りの初期生産型。~
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--CV-240-21「ターボライナー」：~
エンジンをアリソン T38[[ターボプロップ]]に換装した型。~
アメリカで飛行した初の[[ターボプロップ]][[旅客機]]だったが、エンジンの問題により開発終了。~
元のエンジンに換装されるまでテストベッドとして使用された。~
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--CV-300：~
CV-340で使用されているR-2800CB-17エンジンとナセルを備えた型。~
~
--CV-340：~
CV-240の胴体延長型。~
胴体は4席分延長され、翼幅もより高高度での性能向上のために拡張された。~
[[ユナイテッド航空]]をはじめ、[[KLMオランダ航空]]などの運航会社向けに製造された。~
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--CV-440「メトロポリタン」:~
CV-340の胴体をさらに0.83m延長し、防音性能を向上させたストレッチ型。~
オプションで[[気象レーダー]]を装備したほか、機内持ち込み手荷物エリアを2列座席に変更し、客室窓を追加することで乗客数を44名から52名に増やすことができた。~
このオプションはスイス航空や[[ルフトハンザ>ルフトハンザドイツ航空]]などで採用された。~
~
--CV-540（6機）：~
CV-340のエンジンをネイピア「イーランド NE1.1」軸流式[[ターボプロップ]]に換装したモデル。~
アレゲニー航空((かつてペンシルベニア州ピッツバーグに本社を置いていた航空会社。[[USエアウェイズ]]の前身。))向けにネイピア社で改造された。~
~
--CV-580：~
CV-340（アリソンプロップジェット コンベア340）またはCV-440の改良型。~
エンジンをアリソン501D-13D/H[[ターボプロップ]]に換装し、[[プロペラ]]を4枚翅に変更、[[垂直尾翼]]を延長した。~
~
--CV-580「エアタンカー」：~
消防機に改造した型。~
~
--CV-600：~
CV-240のエンジンをロールス・ロイス「ダート」[[ターボプロップ]]に換装し、[[プロペラ]]を4枚翅に変更したモデル。~
~
--CV-640：~
CV-340/440のエンジンをロールス・ロイス「ダート」[[ターボプロップ]]に換装し、[[プロペラ]]を4枚翅に変更したモデル。~
~
--CV-5800：~
C-131Fをベースにしたモデル。~
[[エンジン]]をアリソン501-D22Gに換装し、[[EFIS>グラスコックピット]]などのデジタル[[アビオニクス]]を装備する。~
~
--アリソンタービン ATF580S「ターボフラッグシップ」：~
ストレッチ型。~
~
-軍用型
--C-131/R4Y「サマリタン」：~
[[アメリカ空軍]]/[[海軍>アメリカ海軍]]向け[[輸送機]]型。~
~
---C-131A：~
CV-240をベースにしたアメリカ空軍向け輸送機型。~
兵員39名または担架20床と兵員7名を輸送可能。~
~
---HC-131A：~
余剰となったC-131Aを[[アメリカ沿岸警備隊]]に移管したもの。~
~
---MC-131A：~
航空救命型。ストレッチャー27床を備える。~
~
---VC-131A：~
要人輸送機型。~
~
---C-131B：~
CV-240/340のアメリカ空軍向け輸送機型。48人乗り。~
~
---JC-131B：~
[[ミサイル]]追跡機型。~
~
---NC-131B：~
試験機型。~
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---VC-131B：~
要人輸送機型。~
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---YC-131C：~
アリソン501D-13[[ターボプロップ]]搭載型。~
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---C-131D：~
モデル340の軍用型。44人乗り。~
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---VC-131D：~
要人輸送機型。~
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---C-131E（TC-131E）：~
戦略航空軍団（SAC）((現在の「地球規模攻撃軍団」。))向け[[電子戦]]訓練機型。~
後にTC-131Eに改称。~
~
---R4Y-1（C-131F）：~
[[アメリカ海軍]]/[[海兵隊>アメリカ海兵隊]]向けCV-340。44人乗り。~
後にC-131Fに改称。~
~
---RC-131F：~
フォトマッピング・調査機型。~
~
---R4Y-1Z（VC-131F）：~
24人乗りVIP輸送機型。~
~
---R4Y-2（C-131G）：~
[[アメリカ海軍]]/[[海兵隊>アメリカ海兵隊]]向けCV-440。44人乗り。~
後にC-131Gに改称。~
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---R4Y-2Q：~
[[電子戦機]]型。提案のみ。~
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---R4Y-2S：~
[[対潜哨戒機]]型。提案のみ。~
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---EC-131G：~
電子戦訓練機型。~
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---RC-131G：~
航路点検機型。~
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---VC-131G：~
乗員輸送機型。~
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---C-131H：~
[[ターボプロップ]]への変更型。~
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---NC-131H：~
「トータルイン[[フライトシミュレーター]]（TIFS）」と呼ばれる機体。~
[[機首]]に[[コックピット]]が増設されている。~
~
--T-29「トレーナー」：~
機上作業/[[航法]][[練習機]]型。~
~
---XT-29：~
プロトタイプ。~
~
---T-29A：~
航法訓練機型の初期生産型。~
[[航空士]]の生徒14名を乗せるが機内は与圧されていない。~
~
---VT-29A：~
T-29Aを人員輸送機に変更した型。~
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---T-29B：~
機内が与圧された型。~
[[航空士]]の生徒10名と[[無線通信士>航空通信士]]の生徒4名を乗せる。~
~
---NT-29B：~
試験機型。~
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---VT-29B：~
人員輸送機に変更した型。29名または32名の人員を乗せられる。~
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---T-29C：~
B型のエンジンをP&W R-2800-29W（出力2,500hp）に換装した型。~
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---AT-29C（ET-29C）：~
航路点検機型。~
後にET-29Cに改称された。~
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---VT-29C：~
人員輸送機に変更した型。~
~
---T-29D：~
C型の爆撃手訓練機型。6名の生徒を乗せる。~
~
---ET-29D：~
航路点検機型。~
~
---VT-29D：~
人員輸送機に変更した型。~
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---XT-29E：~
B型の[[ターボプロップ]]型。提案のみ。~
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---YT-32：~
透明な[[機首]]を備えた爆撃手訓練機型。提案のみ。~
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--カナディア CC-109「コスモポリタン」：~
カナダ[[空軍]]向け輸送機型。~
エンジンはネイピア「イーランド」ターボプロップを搭載していたが、後にアリソン501-D13に換装されている。~
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--カナディア CL-66：~
ネイピア「イーランド」搭載型の名称。~
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