【クラスター爆弾】(くらすたーばくだん)

空中で炸裂して内部に詰め込まれている多数の子弾(サブミュニション)を散布し、子弾がさらに炸裂する事で被害を与える爆弾
ディスペンサー爆弾、集束爆弾とも言う。主に人員、車輌、滑走路等の小型もしくは脆い目標に対して用いられる。

主なクラスター爆弾の種類にはCBU-87/B、CBU-97/B、CBU-59(ロックアイII)等がある。

また、子弾として対人地雷や対戦車地雷を搭載した、BLU-91/BやBLU-92/Bが存在するが、これらは対人地雷としてオタワ条約?の規制対象となっている。

従来の爆弾と比べて、

  • 同じ250kg爆弾x1発でもクラスター爆弾であれば在来爆弾の数倍の面積を制圧できる。
  • サイズと内蔵子弾数が比例するため殺傷面積効率が低下せず、爆弾架の数が少なくても搭載能力を十全に活用できる特性がある。
  • 少ない戦闘爆撃機で従来同様の爆撃面積を得られる。

という利点がある一方、

投下される子弾の数自体が極めて多く、構造的にもやや乱暴な代物であるため落下場所によっては信管に十分な衝撃が加わらなかったり、あるいはリボンやパラシュートが木や建物に引っ掛かって子弾が不発になる率が非常に多い事が指摘されており、戦後処理などで一般市民(特に子供)が犠牲になることも少なくない。
このため地雷同様の非人道的兵器として廃止を訴える働きかけが行われている。

なお、2003年に毎日新聞記者の所持していた爆発物がアンマンで破裂し死者が出た事件は、MLRS?多連装ロケット砲に搭載されていたロケット弾より散布されるM77サブミュニションだった。

ちなみに、第二次世界大戦で使用された「モロトフのパン籠」ことM69収束焼夷弾も名前こそ焼夷弾であるが一種のクラスター爆弾である。

参照)http://strike-eagle.s10.xrea.com/cbu.html

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クラスター爆弾 (CBU-87/B)

関連:オスロ・プロセス? クラスター爆弾に関する条約?


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