*&ruby(くいーんえあ){【クイーンエア】}; [#vbb2fb02]
Beechcraft Queen Air.~
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アメリカのビーチクラフト社が1950〜1970年代に開発・生産していた[[双発>双発機]][[レシプロ>レシプロエンジン]][[ビジネス機]]。~
前作「[[ツイン・ボナンザ>ボナンザ]]」をベースに胴体断面の直径を大きくし、エンジン出力を強化した機体である。~
また、完全な[[計器飛行]]用機器を標準装備するだけでなく、オプションで自動操縦装置や気象[[レーダー]]も搭載でき、当時の旅客機に匹敵する能力を有していた。~
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元は[[アメリカ陸軍]]が「L-23『セミノール』」の名前で運用していたツイン・ボナンザの後継として、1958年に開発が開始され、試作機が[[初飛行]]。~
翌年には陸軍に制式採用され「L-23F((後に「U-8F」と改称。))」という制式名が与えられた。~
1960年には民間向けモデルの「モデル65」が生産開始され、以後「モデル70」「モデル80」「モデル88」と改良されながら1978年までに510機が生産された。~
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なお、本機を基に[[ターボプロップ]]化したものが、現在も生産され続けている「[[キングエア]]」である。~
***日本でのクイーンエア [#of3b6318]
日本では国土地理院・[[海上自衛隊]]及び[[航空自衛隊]]が本機を運用していた。~
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1960年、国土地理院が写真測量用としてモデル65を1機購入。~
間もなくこの機体は[[海上自衛隊]]に運航を委託することになり「B-65P『くにかぜ』」という形式名・愛称で呼ばれることになった。~
海自はその後、[[多発機]][[パイロット>エビエーター]]候補生の[[計器飛行]][[訓練用機>練習機]]としてモデル65を19機、モデルA65を9機導入、「B-65『うみばと』」として1980年代まで用いていた。~
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なお、モデルA65のうち5機は[[航空自衛隊]]から管理を委託されていた機体であり、1980年に航空自衛隊に返却され、[[連絡>連絡機]]・[[輸送機]]として[[U-4>ガルフストリーム��]]に交代する1999年まで用いられていた。~
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**スペックデータ [#raa5d053]
|乗員|1〜2名|
|乗客数|4〜9名|
|全長|10.82m|
|全高|4.331m|
|翼幅|15.32m|
|翼面積|27.3��|
|翼型|root：[[NACA>NASA]] 23020、tip：NACA 23012|
|空虚重量|2,394kg|
|最大離陸重量|3,992kg|
|[[燃料]]容量|通常時：810リットル（214 USgal）&br;オプションの補助タンク付き：1,000リットル（264 USgal）|
|[[エンジン]]|ライカミング IGSO-540 A1D[[空冷>空冷エンジン]]水冷対向6気筒（[[スーパーチャージャー]]付き）×1基&br;（出力380hp（280kW））|
|[[プロペラ]]|ハーツェル3枚翅定速プロペラ|
|最高速度|398km/h（高度3,500m時）|
|[[巡航速度]]|294km/h（高度4,600m、出力45％（経済巡航））|
|[[失速]]速度|131km/h（[[ギア>降着装置]]・[[フラップ]]ダウン、[[IAS>指示対気速度]]）|
|[[航続距離]]|2,439km（高度4,600m、出力45％）|
|[[上昇限度]]|8,200m|
|[[上昇率]]|6.48m/s|
|[[離陸]]滑走距離&br;（15m）|779m|
|[[着陸]]滑走距離&br;（15m）|784m|
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**派生型 [#f23a206e]
-モデル65：~
初期型。~
日本の海上自衛隊にも19機（B-65「うみばと」）、国土地理院に1機（B-65P「くにかぜ」）を導入。~
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-モデルA65：~
[[後退角]]付き[[垂直尾翼]]を装備し、[[燃料]]搭載量を増加した型。~
日本の海上自衛隊にも9機導入（うち5機は航空自衛隊から委託）。~
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-モデル80：~
大出力型。~
「A80」「B80」のバリエーションがあり、A80では翼幅が伸び、より大きな重量での運行が可能になった。~
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-モデル70：~
モデルA65にモデルA80の[[主翼]]を組み合わせた機体。~
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-モデル88：~
モデルB80に丸型の客室窓を組み合わせた与圧型。~
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-L-23F「セミノール」：~
[[アメリカ陸軍]]に採用された軍用型。後に「U-8F」に改称。~
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--U-8G：~
エンジンを換装し、収容能力を高めた型。~
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-U-21「ユート」：~
エンジンを[[ターボプロップ]]に変更した軍用型。~
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