【キャノピー】(きゃのぴー)

Canopy
天蓋(てんがい)

  1. 戦闘機攻撃機曲技機などのコックピット上部を覆う大きな窓。
    パイロットの広い視界を確保するために透明である必要があり、他の部品より弱い素材を使わざるを得ない。
    初期にはガラスを継ぎ合わせて造られたが、やがて軽くて丈夫なアクリル樹脂などで成型されるようになった。
    しかしどちらもバードストライクの際には破砕してしまい、パイロットを守るに十分ではない。
    近年ではバードストライクに耐える強度と軽さ・柔軟性を兼ね備えたポリカーボネート製の天蓋が増えつつある。*1

    風防とは別の部品だが、同一視される事もあり、F-16F-22のようにキャノピーと風防が一体化している場合もある。
    大抵は搭乗用の扉も兼ねていて、乗員は梯子などでコックピット上部に登ってからキャノピーを開いて乗降する*2
    側方か後方に蝶番を取り付けて開閉するのが一般的だが、MiG-21初期型やF-35など前方に蝶番を備える場合もある。

    レシプロ機ではキャノピーをスライドさせて開閉するものが多く、飛行中でも開閉する事ができた。
    これは脱出時に手動で開く必要があったためで、射出座席の普及後もスライドする仕様を採用する航空機ハリアーなど少数に留まっている。

    関連:フォルスキャノピー デトネーションコード バブルキャノピー マルコムキャノピー? 密閉式風防

  2. 落下傘における、傘の部分を特にこう呼ぶ場合がある。

*1 ポリカーボネートは紫外線や薬品等に弱いため、コーティングなどの保護技術が発達することで航空機にも用いられるようになった
*2 Su-32のように別途乗降口が設けられるものも希に存在する。

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