【キーロフ】(きーろふ)

ソビエト連邦海軍・ロシア海軍の重装原子力ミサイル巡洋艦(巡洋戦艦)。
1番艦の就役時の艦名から「キーロフ」級と呼ばれ、第二次世界大戦後に建造が開始された水上戦闘艦では(航空母艦を除けば)最大の艦である。

同艦の就役を受け、アメリカ海軍はモスボール保管していた「アイオワ」級戦艦4隻を現役復帰させた。

技術的に特徴の多い艦で、アメリカのイージスシステムに数年先駆けて同時多目標対処可能な艦隊防空システム「フォールト(S-300F(SA-N-6))」やVLS方式を採用し、30mm機関砲と近接防空ミサイルを組み合わせた「コールチク」複合CIWS、西側ではあまり見られない連装砲などを装備している。
また、艦の主要部分には50mm〜100mmの装甲が施されており、舷側をテーパーさせる事でステルス性も持ち合わせている。
また、船体側面には、全長を取り巻くように消磁コイルを装着している。

現在までに4隻が就役しており(就役後、現在も稼動状態に有る艦は4番艦のみ)、4隻とも搭載される武装が異なっている。

スペックデータ

全長:252m
全幅:28.5m
吃水:9.1m
排水量:24,300t(基準)/26,500t(満載)
機関:KN-3加圧水型原子炉×2基、蒸気タービン×2基(この他、予備の重油ボイラー×2基)(CONAS方式)
出力:140,000馬力
推進器:2軸
速力:30kt(56km/h)
兵装

同型艦

1番艦 1980年就役 北方艦隊 キーロフ(後にアドミラル・ウシャコフに改名)
2番艦 1984年就役 太平洋艦隊 フルンゼ(後にアドミラル・ラーザリェフに改名)
3番艦 1988年就役 北方艦隊 カリーニン(後にアドミラル・ナヒーモフに改名)
4番艦 1998年就役 北方艦隊 ユーリー・アンドローポフ(後にピョートル・ヴェリキーに改名)
5番艦 1989年起工 アドミラル・クズネツォフ(旧名ジェルジンスキー) ※1990年建造中止
6番艦 ---------- ロシア 計画中止
7番艦 ---------- ジュダーノフ 計画中止
8番艦 ---------- スヴェルドロフ 計画中止
9番艦 ---------- ジェレズニャコフ 計画中止

関連:スラヴァ


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