• 追加された行はこの色です。
  • 削除された行はこの色です。
*&ruby(がれーせん){【ガレー船】};
*&ruby(がれーせん){【ガレー船】}; [#ke6bbbe7]
Galley~
古代から中世にかけて地中海で主に使用されていた、帆、もしくはオールを使って推進力を得る[[艦艇]]。~
通常は帆を揚げて進み、戦闘時や逆風時などにオールを使った。~

人間がオールを漕いで進む[[軍艦>艦艇]]。~
おそらく軍艦としては最も古いものに属し、古代から[[海軍]]の中核として用いられた。~
~
歴史は大変古く、有名なところでは古代アテネで軍艦として使用された三段櫂船があり、ペルシャ戦争の中のサラミス海戦では、アケメネス朝ペルシャの大型帆船をその機動性をもって翻弄し、船首の[[ラム]]で水線下に穴をあけて沈め、大勝利を得たとされる。~
その後も約2000年もの間海軍の主力として使われ、1571年のレパント海戦にも参加したが、戦闘方法は基本的に接舷しての白兵戦であり、ガレー船はその構造上、大砲が装備されることは稀だった。~
さらに、ガレー船は小型なわりに漕ぎ手を大量に必要とするため遠洋航海にはあまり向かず、貿易関係ではごく少数が価値の高い胡椒等の輸送に地中海などのごく狭い範囲で使われただけである。~
そのため、建造技術が発達した大航海時代以降には、遠洋航海に適し、武装や搭載力に優る帆走艦が普及し、ガレー船は一気に廃れた。~
人間は[[艦艇]]の[[エンジン]]としては不適格な上に重量がかさむため、[[航続距離]]は短い。~
しかし帆船と違って風向きの影響をほとんど受けず、複雑な[[艦隊]]運用を可能とする点で優れていた。~
戦闘では船首の[[ラム]]を突き刺して沈めるか、接舷して[[白兵戦]]を挑み[[拿捕]]する事例が多い。~
~
現在ではほぼ完全に姿を消し、観光用や祭典用等に少数が残っているだけである。
[[航続距離]]・[[コスト・パフォーマンス]]ともに帆船に大きく劣り、特に外洋航海には致命的に不向き。~
大航海時代以降は帆船の建造・運用技術が進歩し、戦術的[[機動力]]における優位性も失われていった。~
~
帆船の最盛期を前にほぼ姿を消し、現在では観光・祭典などのために少数が残るのみとなっている。


トップ 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS