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*&ruby(がとりんぐがん){【ガトリングガン】}; [#u5d8620c]
Gatling gun~
複数束ねた砲身を回転させる事で弾丸の装填・発射・排出のサイクルを連続して行う[[機関砲]]。~
現存する[[機関砲]]の元祖であるが、基本的な設計思想は二十一世紀の今日でもなお現役である。

+18世紀、アメリカの医師ジョージ・ガトリング氏が開発した、6つの砲身を束ねハンドルで砲身をまわし連続で発射する[[牽引砲]]の名称。~
(ガトリング氏は[[ブローニング]]と同様に、強力な火器があれば戦争抑止につながると考えていたようである)~
連射速度はおよそ1分間に150〜200発。~
発明されたのは18世紀、アメリカの実業家リチャード・ジョーダン・ガトリング氏の発明による。~
ガトリング氏は医学に造詣が深く、戦死者の多くが病死であるという統計から強力な兵器を開発する事を思いついたという。~
折しも時代は「労働者を工作機械に置き換えて人員削減・大量生産に移行する」事が奨励された工業化時代。~
工場と同じ理屈で兵士を兵器に置き換え、兵士を減らし、戦争を短期化する事が可能だと考えていたという((そもそもアメリカという国家そのものが暴力的な叛乱から始まったものであるためか、この種の「平和のための暴力」という思想はどうにもアメリカ人の感性と深く結びついた根深いものであるらしい。))。~

発明当初のガトリング砲は6つの砲身をハンドルで回すもので、連射速度は毎分150〜200発。~
[[投射弾量]]は現代の[[機関銃]]の10分の1以下だが、当時の対人火器としては破格の対人制圧力を誇った。~
しかし、「回すペースが一定でないとすぐに弾詰まりを起こす」という欠点を抱えていた。~
現在では[[回転機構]]に[[モーター>電動機]]を噛ませて自動制御するモーターガトリングが一般的で、連射速度は劇的な進化を遂げている。~
旧ソ連ではGSh-6-23などのガス圧式ガトリングガンも生産されたが、信頼性などの問題により現在は使用されていない。~

砲身の回転運動によってブレが生じるため、その他の[[機関砲]]に比較して命中精度が低い。~
また[[モーター]]駆動の場合、予備動作の関係で初弾を発射するまでに若干のタイムラグが生じる。~
[[モーター]]を停止させる際も0.5秒ほど掛かるため、数十発の弾丸が未使用のまま弾倉に戻される。~

反面、連射速度は現代の[[機関砲]]と比しても遥かに速く、特に[[高射砲]]や[[CIWS]]など高速の目標を撃墜する用途に適する。~
[[回転機構]]にガス圧を利用しない為、[[不発弾>不発]]が発生しても動作不良を起こさず信頼性が高い。~
これらの特性から[[軍用機]]の固定武装として搭載される他、[[ヘリコプター]]・[[艦艇]]・車輌等の[[銃架]]に装備される事も多い。~
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幕末の日本にも輸入され、戊辰戦争などでその威力を見せた。~
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+1.と同様に、複数の砲身を持ち弾丸の装填・発射・排出のサイクルを同時に行う、回転式多銃身[[機関砲]]の総称。~
現在は回転動力に[[電動機]]などを使うことが多く、これらを特にモーターガトリングとも呼ぶ。~
銃身を回転させることから生じるモーメントによりブレが発生するので、その他の[[機関砲]]に比較して弾丸の収束率が悪い。~
またモーター駆動の場合、予備動作の関係で初弾発射までに若干のタイムラグが生じる。~
さらに停止に0.5秒掛かるため、数十発が未使用のまま弾倉に戻される。~
反面、連射速度が遥かに速く、弾幕を張るという面に関して優れる。~
また再装填機構にガス圧を利用しない為、[[不発弾>不発]]が発生しても動作不良を起こさず信頼性が極めて高い。~
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一方旧ソ連ではGSh-6-23などのガス圧式ガトリングガンが生産されたが、信頼性などの問題により現在は使用されていない。~
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主に[[戦闘機]]や[[攻撃機]]の固定武装として搭載されるが、[[ヘリコプター]]・[[艦艇]]・車輌等の[[銃架]]に自衛火器として装備されることも多い。~
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関連:[[M61A1]] [[バルカン]] [[M134]]~
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稀に「ガドリング」と言う表記があるが、それは間違い。~
某RPGにそのような名称(ガトリング自体を指す名称として使われているわけではない)があることから、ここから生まれた勘違いと言う説がある。
関連:[[M61A1]] [[バルカン]] [[M134]]


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