【ガスト砲】(がすとほう)

Gast Gewehr / Gast Prinzip(独)
Gast gun / Gast principle(英)

ドイツの技師カール・ガストが発明した機関砲回転機構。設計思想を指して「ガスト式」とも呼ぶ。
2つの砲身を並べ、それらのブリーチをシーソーのように一対に結合させている。

砲身が2本連なっているため連装砲のようにも見受けられるが、実際には分離不可能な一対の機構であって“連装”ではない。

どちらかの砲身から発射すると反動でブリーチが後退し、もう一方のブリーチが前進して次弾装填・撃発を行う。
1往復で2回発射できるため、チェーンガンリボルバーカノンに比して連射速度が早い。
また、ガトリングガンよりも構造が単純で故障率が低く、また軽量である。

第一次世界大戦の末期に発明されたが終戦に間に合わず、そのまま当のドイツでは実用化されずに終わった。
後年はソ連によって、GSh-23やGSh-30-2といった機関砲が実用化されている。


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