【ガスオペレーション】(がすおぺれーしょん)

銃砲における回転機構の一種で、装薬の燃焼ガスを銃身からガスチューブと呼ばれる部品を通して取り込み、そのガスの圧力でブリーチを後退させる仕組み。
弾頭が通過するまでは銃身内の取り入れ口へガスが流入しないため、それまでの間遊底が後退しない事になる。
通常はロータリーボルトロッキング等の閉鎖機構と併用される。
主に連射と命中精度の両立を求められる自動小銃で採用されることが多いが、例外的にデザートイーグル?などの大口径拳銃にも採用される事がある。
半自動式拳銃機関銃で一般的なブローバック?とは、発射ガスによる薬莢への反作用を直接利用しないことで区別される。

ピストンでブリーチへ力を伝えるガスピストン式*1と、直接ブリーチにガスを吹きつけて後退させるリュングマン式*2の二種類に大別される。
主流はガスピストン式で、リュングマン式は機関部の汚れやガス圧の急激な変化など欠点が多いため、採用は少数にとどまっている。
ただし、リュングマン式にも「部品点数が少なく、軽量に作れる」という利点があり、M16等の成功例が存在する。

ちなみにショートストローク、ロングストロークというのは、ガスがピストンへ到達するまでの距離を指すもので、ピストン自体の動作距離を指すものではない。


*1 更にピストンとブリーチが一体化したデザインのロングストローク、独立したショートストロークと分類される。
*2 「ガス直噴式」とも。リュングマンライフルで採用されていた為この呼び名がついた。

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