【オールアスペクト発射能力】(おーるあすぺくとはっしゃのうりょく)

all-aspect capability
赤外線誘導空対空ミサイル地対空ミサイルにおける、後方に限らず全方位から目標をロックオン、攻撃可能である能力のこと。
空気との摩擦などにより、熱をもった主翼前縁や機首、胴体と言った部分から放射される、比較的弱い赤外線をも捉える能力を持つことが条件となる。

この能力を持っていなかった昔のミサイルは、ジェット排気に熱せられた機体部分の赤外線を捉えるために、目標の後方から発射してやる必要があった。
これをリアアスペクト発射能力という。

もちろん、ジェットエンジンの排気口付近が最も熱くなるため、後方からの方が赤外線放射は多い。
そのため、後方以外から捉えられる有効範囲は後方からに比べ劣る。

この種のミサイルが実戦投入されたのは、1980年代初頭のレバノン侵攻やフォークランド紛争からであり、これらの戦いで高い命中率と戦果を記録したことから、現在では広く装備されている。


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