オートジャイロのバックアップ(No.12) - 航空軍事用語辞典＋＋

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【オートジャイロ】(おーとじゃいろ) †

autogiro / autogyro
回転翼機のうち、ローターを抗力によって回転させて飛行するもの。
「ジャイロコプター」「ジャイロプレーン」などとも呼ばれる。
ローターを持っているものの、速度エネルギーがないと揚力が生まれない点は固定翼機と同じである。
このため、プロペラなどで推力を得、滑走路から離着陸する必要がある。
この、抗力によってローターを回転させる作用をオートローテーションと呼ぶ。

当初は飛行機よりもSTOL性に優れていたため注目され、短距離の航空郵便や観測機などの用途で活躍した。
しかしヘリコプターのようなホバリングはできず、また飛行機に比べて速度やペイロードも劣るうえ、飛行機のSTOL性も向上したため、オートジャイロのメリットは薄れてしまい、現在はほとんど使われていない。*1

ただし機構が単純で、フレームアウト時にもオートローテーションで軟着陸できるため、比較的安全かつ手軽な航空機であり、スポーツ用途では現在でも人気がある。
また、飛行機にオートジャイロと同様の空転式ローターを組み合わせた、新型の航空機も研究されているという。

*1 離陸の直前までローターをエンジンのトルクで回転させる事により、ほとんど滑走せずに離陸できる機種もあるが、この場合離陸重量は更に制限される。また、これを発展させて完全な垂直離陸を目指したジャイロダインも開発されたが、安定性が劣悪なため実用化されていない。