【エルンスト・ウーデット】(えるんすと・うーでっと)

ドイツ空軍の上級大将、航空機総監。
ヒトラーとの意見の相違から1941年に自殺。

第一次世界大戦においてはドイツの戦闘機パイロットであり、彼の乗機フォッカーD.VII?エレベーターには、大きく「撃たないで!!」(Du doch nicht!!)と描かれていた。

フランス軍のトップエース、ジョルジョ・ギンヌメール?との一騎打ちは空中戦に騎士道精神が有った頃の逸話として世に名高い。

フランス上空に於いてフォッカーD.VII?(アルバトロスD.III?か?)に乗るウーデットとスパッドS13?を駆るギンヌメールは会敵し、1on1のドッグファイトになった。序盤戦は実績に勝るギンヌメールが優勢で、ウーデット機は多数の機銃弾を受けつつもかろうじて被撃墜を免れていた。
ようやくウーデットはギンヌメールを捕捉する事に成功したものの、引き金を引いても機銃の故障により弾丸は発射されなかった。機銃を金槌で叩き*1なんとか修理しようと試みるが、そうこうしているうちにギンヌメールに背後を取られてしまう。
ウーデットは死を覚悟したが、機銃の故障を察知したギンヌメールは、機を側面に寄せウーデットに敬礼し、離脱していった。

なおギンヌメールは3ヵ月後に戦死(総撃墜数52機)。ウーデットはこの後40機以上の英仏軍機を撃墜。総撃墜数62機とし、レッドバロンに次ぎドイツ軍No2のエースパイロットとなった。


*1 機銃の故障は日常茶飯事で、操縦席には文字通り「叩き直す」為の金槌が装備されていた。

トップ 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS