【エアフォースワン】(えあふぉーすわん)

Air Force One.

アメリカ連邦航空局が定める特殊なコールサインの一つ。
アメリカ空軍所属機で、かつアメリカ合衆国大統領が搭乗している事を示す。
大統領が搭乗していない場合に用いるのは禁則であり、大統領が交代した場合*1には飛行中でもコールサインが変更される。
多くの場合に政府専用機(現在はB747-200Bをベースとした「VC-25*2」)であるが、何に乗っているかは考慮されない*3

慣用表現として、アメリカ政府専用機として用意された航空機を指す語として使われる事もあるが、これは誤用。

同様に、アメリカ連邦航空局はアメリカ合衆国内の各組織に対して大統領のためのコールサインを割り当てている。

アメリカ陸軍Army One(アーミーワン)
短距離移動用ヘリコプター*4に割り振られていたが、1975年を最後に使用例がない。
アメリカ海軍Navy One(ネイビーワン)
2003年に一度だけ、大統領を正規空母*5に招くためにS-3「ヴァイキング」対潜機が使われた際、同機に割り当てられた。
アメリカ海兵隊Marine One(マリーンワン)
1975年以降、大統領のための短距離移動用ヘリコプターは海兵隊が用意する慣例となっている。
中距離までの移動の際にはMV-22が用いられることもある。
アメリカ沿岸警備隊Coast Guard One(コーストガードワン)
予約はされているが、2017年現在、使用例なし。
民間機(Exective One(エグゼクティブワン)
1970年代のニクソン大統領時代に使用例あり*6
なお、大統領の家族(のみ)が搭乗する場合に「Exective One Foxtrot(エグゼクティブワン・フォックストロット)」を割り当てる事もある。
af1.jpg

Photo: USAF


*1 飛行中に任期が終了する、大統領の訃報に際して搭乗中の政府高官が後任となる事を宣誓するなど。
*2 所属は第18空軍・第89空輸航空団大統領空輸群。
*3 そのため、大統領が仮に戦闘機爆撃機・(政府専用機以外の)輸送機ヘリコプターに乗っていても割り振られる。
*4 運用は海兵隊と共同だった。
*5 乗艦したのは「エイブラハム・リンカーン(CVN-72)」。
*6 ただし、大統領は在任中、基本的にプライベートも含めて民間機には乗らない。

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