*&ruby(いーじすかん){【イージス艦】}; [#saac7131]
AEGIS combat system~
[[フェイズドアレイレーダー]]AN/SPY-1を中核とする防空兵器「イージスシステム」を搭載した[[戦闘艦]]の通称。~
名称はギリシャの古代神話に登場する、あらゆる邪悪を払う防具「&ruby(アイギス){Aegis};」に由来する。~
かつての[[戦艦]]に匹敵する強力な[[戦闘艦艇>戦闘艦]]であるが、高度な造艦技術と高額な建造費を必要としており、イージス艦を運用できる海軍は多くない。~
~
イージスシステムは同時に飛来する数百の目標を数百km遠方から探知し、[[対空機銃>CIWS]]や艦載[[ミサイル]]を用いて同時に十数個を迎撃できる。~
主な任務はその迎撃能力をもって[[攻撃機]]や[[対艦ミサイル]]の脅威から[[航空母艦]]を護衛する事である。~
加えて艦艇や[[潜水艦]]を探知する能力にも優れ、地上からの砲撃に対して[[巡航ミサイル]]で迎撃を行えるよう設計されるものもある。~
核戦争に備えて[[弾道弾迎撃ミサイル>RIM-161]]による[[ミサイル防衛]]を任務に含める場合もある。~
~
イージス艦の着想は[[冷戦]]時代、[[ソ連軍]]がアメリカの[[空母機動部隊>機動部隊]]への対策として、[[航空機]]や[[対艦ミサイル]]を増強した事に端を発する。~
有事に想定されるソ連の[[飽和攻撃]]に対して、従来の[[ミサイル艦]]では対応不能である事から、[[アメリカ海軍]]は同時に多数の目標を迎撃できるシステムを必要としていた。~
~
この要求に対して1964年「ASMS(Advanced Surface Missile System:先進水上ミサイル・システム)」計画がスタート。~
1969年に「Aegis」計画と改名され、最大16の目標に同時対応可能な[[対空ミサイル>艦対空ミサイル]]システムと、艦隊指揮用の[[データリンク]]として結実。~
1番艦である「[[タイコンデロガ]](CG-47)」が1983年1月22日に就役した。~
~
**主なイージス艦 [#fb7f452b]
-アメリカ
--[[タイコンデロガ級>タイコンデロガ]]ミサイル巡洋艦
--[[アーレイ・バーク級>アーレイ・バーク]]ミサイル駆逐艦
--[[ズムヴォルト級>ズムヴォルト]]ミサイル駆逐艦~

上記の他、[[沿海域戦闘艦]](LCS)にSPY-1[[レーダー]]を搭載する構想もある。~
~
-日本([[海上自衛隊]])
--[[こんごう型>こんごう]][[護衛艦]]
--[[あたご型>あたご]][[護衛艦]]
-スペイン
--[[アルバロ・デ・バサン級>アルバロ・デ・バサン]]フリゲート
-ノルウェー
--[[フリチョフ・ナンセン級>フリチョフ・ナンセン]]フリゲート
-韓国
--[[世宗大王級>世宗大王]]駆逐艦~
-オーストラリア
--ホバート級駆逐艦(建造中)~


この他、台湾が計画中である。~

関連:[[対潜魚雷]] [[CIWS]] [[艦載砲]] [[垂直発射システム]]

トップ 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS