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*&ruby(あぶろ ばるかん){【アブロ・バルカン】}; [#z5e36781]
Avlo Vulcan.~
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イギリスの[[アブロ]]社が開発したジェット[[爆撃機]]。~
1947年から開発が始まり、1948年に先行試作機である「アブロ707」が完成。原型機の初飛行は1952年で、1956年に就役した。~
1947年から開発が始まり、1948年に先行試作機である「アブロ707」が完成。~
原型機の初飛行は1952年で、1956年に就役した。~
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イギリスの実用機で初の[[デルタ翼]]を採用し、巨大なデルタ翼が機体の大半を占めているのが特徴である。~
エンジンは、原型機はロールス・ロイス「エイヴォン」、試作機はアームストロング・シドレー「サファイア」、量産型はブリストル・シドレー「オリンパス」エンジンを4基搭載する。~
なお、超音速能力は持っていない。~
エンジンは、原型機は[[ロールス・ロイス]][[「エイヴォン」>エイヴォン]]、試作機は[[アームストロング・シドレー]][[「サファイア」>サファイア]]、量産型は[[ブリストル・シドレー]][[「オリンパス」>オリンパス]]を4基搭載する。~
なお、[[超音速]]飛行能力は持っていない。~
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当初は[[戦略爆撃機]]として開発されたが、空中発射核ミサイルの開発が滞り、またイギリスの核戦略が[[戦略潜水艦]]中心となったことから、戦術爆撃機として運用されることになった。~
ヴィッカース「[[バリアント]]」やハンドレページ「[[ビクター]]」と合わせて「[[3Vボマー>3V]]」と称される。~
「ヴィッカース・[[バリアント]]」や「ハンドレページ・[[ビクター]]」と合わせて「[[3Vボマー>3V]]」と称される。~
その中でも本機は低空侵攻能力に優れていたため最も長い間就役し、[[フォークランド紛争]]に参戦した。~
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また、長い[[ランディングギア]]からくる地上とのクリアランスの余裕を買われ、エンジンのテストベット機としても活躍していた。~
世界初の実用[[ターボファン]]エンジンであるロールス・ロイス「スペイ」や[[コンコルド]]向けのオリンパス593、[[パナヴィア・トーネード>トーネード]]用のRB199といったエンジンの空中試運転に同機が用いられていた。~
また、長い[[ランディングギア]]からくる地上とのクリアランスの余裕を買われ、[[エンジン]]のテストベット機としても活躍していた。~
ホーカー・シドレー[[トライデント]]や[[BAC 1-11]][[旅客機]]に搭載された世界初の実用[[ターボファン]]エンジンである[[「スペイ」>スペイ]]や[[コンコルド]]向けの「オリンパス593」、[[パナヴィア・トーネード>トーネード（マルチロールファイター）]]用の[[「RB199」>RB199]]といったエンジンの空中試運転に同機が用いられていた。~
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【スペックデータ】~
|乗員|5名（[[操縦士>パイロット]]、[[副操縦士>副機長]]、航空電子士官、レーダー航法者、進路設定者）|
|全長|29.6m（Mk.1）&br;30.5m（Mk.1A）&br;32.2m（Mk.2）&br;30.5m（Mk.2A/Mk.2（MRR）/K）|
|全高|8.1m（Mk.1/Mk.1A）&br;8.3m（Mk.2/Mk.2A/Mk.2（MRR）/K）|
|全幅|30.3m（Mk.1/Mk.1A）&br;33.8m（Mk.2/Mk.2A/Mk.2（MRR）/K）|
|翼面積|330.2m²|
|空虚重量|37,144 kg|
|最大離陸重量|77,111kg|
|最大兵装搭載量|9,535kg|
|[[エンジン]]|ブリストル オリンパス101シリーズ[[ターボジェット]]×4基（Mk.1/Mk.1A）&br;ブリストル オリンパス201シリーズ[[ターボジェット]]×4基（Mk2/Mk2A/Mk2（MRR）/K）&br;ブリストル オリンパス301[[ターボジェット]]×4基（Mk.2A）|
|エンジン[[推力]]|49kN （11,000lbf）（101シリーズ）&br;76kN（17,000lbf）（201シリーズ）&br;89kN（20,000lbf）（301シリーズ）|
|[[速度]]&br;（最高/巡航）|[[マッハ]]0.96/543kt|
|[[航続距離]]|4,171km|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|16,760m|
|武装|胴体内に[[巡航ミサイル]]・[[爆弾]]類を搭載可能。&br;ブルースチールMk.1空対地[[巡航ミサイル]]&br;[[AGM-45M「シュライク」>AGM-45]][[対レーダーミサイル]]&br;454kg通常爆弾&br;ブルーダニューブ[[核爆弾>核兵器]]&br;イエローサン[[水素爆弾]]等|
[[イギリス空軍>RAF]]からは1984年に全機が退役した。~
また、展示用として保存されていた1機「XH558」は寄付により飛行可能な状態で復元され、「G-VLCN」の[[民間登録番号>機体記号]]と「スピリット・オブ・グレートブリテン（Spirit of Great Britain）」のニックネームを付与されて2007年に再飛行した。~
その後、各地の航空ショーで飛行展示を行っていたが、資金面や1950年代の専門技術の継承が困難になった事などから、2015年10月を最後に飛行展示を終了し、以降はドンカスター・シェフィールド[[空港]]にて、[[タキシング]]可能な状態を維持しながら保管されている。~
**スペックデータ [#oe9b83fe]
|タイプ|CENTER:B.1|CENTER:B.1A|CENTER:B.2|CENTER:B.2A（B.2BS）|CENTER:B.2（MRR）/K|
|乗員|>|>|>|>|CENTER:5名&br;（[[操縦士>機長]]、[[副操縦士>副機長]]、[[航空電子>アビオニクス]][[士官]]、[[レーダー]][[航法者>航法員]]、[[進路設定者>航法員]]）|
|全長|CENTER:29.6m|CENTER:30.5m|CENTER:32.2m|>|CENTER:30.5m|
|全高|>|CENTER:8.1m|>|>|CENTER:8.3m|
|全幅|>|CENTER:30.3m|>|>|CENTER:33.8m|
|翼面積|>|>|>|>|CENTER:330.2��|
|空虚重量|>|>|>|>|CENTER:37,144 kg|
|最大離陸重量|>|>|>|>|CENTER:77,111kg|
|最大兵装搭載量|>|>|>|>|CENTER:9,535kg|
|[[エンジン]]|>|>|>|>|CENTER:[[ターボジェット]]×4基|
|~|>|CENTER:ブリストル・シドレー&br;オリンパス101シリーズ&br;（49kN （11,000lbf））|>|>|CENTER:ブリストル・シドレー&br;オリンパス201シリーズ&br;（76kN（17,000lbf））|
|~|~|~|CENTER:-|CENTER:ブリストル・シドレー&br;オリンパス301&br;（89kN（20,000lbf））|CENTER:-|
|[[速度]]&br;（最高/巡航）|>|>|>|>|CENTER:[[マッハ]]0.96/543kt|
|[[航続距離]]|>|>|>|>|CENTER:4,171km|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|>|>|>|>|CENTER:16,760m|
|武装|>|>|>|>|CENTER:胴体内に[[巡航ミサイル]]・[[爆弾]]類を搭載可能。|
|~|>|CENTER:[[核爆弾>核兵器]]&br;または&br;450kg爆弾×21発|>|CENTER:ブルースチールMk.1[[巡航ミサイル]]×1発&br;または&br;AGM-48「スカイボルト」×2発&br;[[AGM-45M「シュライク」>AGM-45]][[ARM>対レーダーミサイル]]&br;454kg通常爆弾×21発&br;ブルーダニューブ[[核爆弾>核兵器]]&br;イエローサン[[水素爆弾]]&br;レッドベアード戦術核爆弾等|CENTER:なし|
~
【派生型】~
-VX770/771~
**主な派生型 [#u7ee56ea]
-VX770/771：~
原型機。2機が製作された。~
~
-VULCAN B.Mk1~
-VULCAN B.1：~
初期の生産型。~
ブリストル オリンパス 101, 102, 104 [[ターボジェット]][[エンジン]]を搭載する。~
ブリストル・シドレー オリンパス101, 102, 104[[ターボジェット]][[エンジン]]を搭載する。~
~
-VULCAN B.Mk1A~
Mk1に電子妨害装置を搭載したもの。~
-VULCAN B.1A：~
B.1をB.2規格に改修した型。~
~
-VULCAN B.Mk2~
AGM-48「スカイボルト」[[ALBM>弾道ミサイル]]搭載型。~
-VULCAN B.2：~
B.1の発展型。エンジンを強化し、主翼を拡大した。~
エンジンはブリストル・シドレー オリンパス201, 202, 203ターボジェットを搭載。~
~
-VULCAN Mk2（MRR）/SR.Mk2~
B.Mk2を改修した洋上レーダー偵察機型。11機改修。~
-VULCAN B.2A：~
B.2の改修型。~
エンジンはブリストル・シドレーオリンパス201, 202, 203, 301を搭載。~
~
-VULCAN B.Mk2K~
VULCAN B Mk2とB Mk2 (MRR)を改修した[[空中給油機]]型。6機改修。~
-VULCAN B.2（MRR）/SR 2：~
B.2を改修した洋上レーダー偵察機型。11機改修。~
光沢塗装と対空カメラ、燃料補給ブローブ、シンブル機尾レーダー (地形追従レーダー：TFR) などを搭載。~
そのうち5機は空気サンプリングが可能で翼端[[ハードポイント]]に機材が取り付けられ、[[増槽]]や[[機首]]の大型化、TFRの撤去などの改修がなされた。~
~
-XA902~
Mk1の改修型。~
ロールスロイス・スペイエンジンの開発に使用された。~
-VULCAN B.2K：~
VULCAN B.2とB.2（MRR）を改修した[[空中給油機]]型。6機改修。~
[[ECM]]を撤去し、胴体後部上にHDU (Hose drum unit) ボックスが付け加えられた。~
少数機が爆弾倉に燃料タンクを装備し、総燃料積載量は45,000kgとなった。~
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-XA984~
Mk1の改修型。~
-VULCAN B.3：~
AGM-48「スカイボルト」[[ALBM>弾道ミサイル]]を搭載する型式。提案のみ。~
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-XA902：~
B.1の改修型。~
ロールスロイス・[[スペイ]]エンジンの開発に使用された。~
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-XA984：~
B.1の改修型。~
[[コンコルド]]用のオリンパスエンジンの開発に使用された。~
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