*&ruby(はやぶさ(わくせいたんさき)){【はやぶさ(惑星探査機)】}; [#cb9a998e]
日本国の宇宙開発機関「宇宙航空研究開発機構([[JAXA]])」が運用する[[小惑星探査機>オービター]]。~
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2003年に打ち上げられ、2010年に消滅した「はやぶさ」(初号機)と、2014年に打ち上げられた「はやぶさ2」とがある。~

**はやぶさ(初号機) [#w878c511]
MUSES-C"Hayabusa".~
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文部科学省宇宙開発研究所(ISAS)((現在は宇宙航空研究開発機構([[JAXA]])隷下の一機関となっている。))が開発し、2003年5月に[[ミュー5ロケット>ミューロケット]]で打ち上げた小惑星探査機(工学実験探査機)。~
前作の「ひてん」「はるか」に続く「MUSES」シリーズ3番目の工学実験機であった。~
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本機は、搭載された[[イオンエンジン]]の実証テストを行いながら2005年夏に小惑星「イトカワ」に到達し、その表面を詳しく観測してサンプル採集を試みた((予定した分量を採取することはできなかったが、収納容器にわずかな微粒子が到達。&br;  収納容器は本体の大気圏再突入前に分離して地上に回収され、解析の結果「イトカワ由来の微粒子が含まれている」ことが判明してミッションの成功が確定した。))後、2010年6月13日、大気圏に再突入して消滅した。~
この飛行は「無人探査機が、地球の重力圏外にある天体の固体表面に着陸し、サンプルリターンを成功させた世界初のケース」として内外の話題を集めた。~
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|>|CENTER:''性能諸元''|
|本体寸法|6m×4.2m×3m(太陽電池パネル、サンプラーホーン展開時)&br;1m×1.6m×1.1m(衛星本体)|
|質量|510kg(打ち上げ時、[[燃料]]重量含む)|
|電源|トリプルジャンクション太陽電池&br;リチウムイオン二次電池&br;リチウム一次電池(再突入カプセル関連機器のみ)|
|発生電力|2.6kW(太陽から1.0AU((astronomical unit:天文単位))において)|
|推進器|[[イオンエンジン]]μ10([[推力]]:8mN / [[比推力]]:3,400秒)×4基|
|姿勢制御方式|3軸姿勢制御|
|搭載機器|可視分光光撮像カメラ(AMICA)&br;望遠光学航法カメラ(ONC-T)&br;広角光学航法カメラ(ONC-W)&br;[[レーザー]]高度計(LIDAR)&br;近[[赤外線]]分光器(NIRS)&br;蛍光X線スペクトロメータ(XRS)&br;ターゲットマーカ×3個(小惑星タッチダウン用の人工目標物((うち1個は88万人分の名前入り。)))&br;サンプルリターンサンプラー(サンプラーホーン)&br;サンプル格納用耐熱容器(再突入カプセル)|

**はやぶさ2 [#uc3370de]
前記「はやぶさ」の後継として、2014年3月に[[H2Aロケット>H型ロケット]]26号機((同機には本機の他、「しんえん2(九州工業大学)」「ARTSAT2-DESPATCH(多摩美術大学)」「PROCYON(東京大学)」という3機の[[人工衛星]]・[[宇宙探査機>オービター]]が搭載されていた。))で打ち上げられた惑星探査機。~
また、同探査機による探査プロジェクトの名前としても用いられている。~
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計画では、地球の近傍にある小惑星「リュウグウ」への着陸及びサンプルリターンが予定されていた。~
2019年2月22日、「リュウグウ」への着陸に成功し、2020年12月、「リュウグウ」のサンプルを収めたカプセルを地球へ向けて放出。~
新たな目標として、小惑星「1998KY26」への飛行を目指している。~
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|>|CENTER:''性能諸元''|
|本体寸法|1m×1.6m×1.25m|
|質量|600kg|
|推進器|[[イオンエンジン]]μ10([[推力]]を10mNに改良)|
|姿勢制御方式|3軸姿勢制御|
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