【しらね型護衛艦】 †
第四次防衛力整備計画で建造された「はるな?」型を拡大・発展させたものである。はるな型と異なり、当初から、高性能20ミリ機関砲(CIWS)を備え、個艦防空用としては初めて、シースパロー(RIM-7)を搭載した艦となった。このため、「はるな」型にくらべ、より防空能力に優れた艦となったが、その分排水量が200〜300トン増加している。
また、各部隊の情報をデジタル・コンピューターで統括する戦術データリンク(リンク11)が初めて装備され、部隊の情報を一元管理できる様にはなったが、当時の戦術情報処理装置(OYQ-3)との連接はなかった。
しかし一方で、国産の対潜情報処理装置・OYQ-101が装備され、「八八艦隊」中での対潜中枢艦としての能力が向上したことは確かである。
【性能諸元】
艦種 | ヘリコプター護衛艦(DDH) |
全長 | 159m |
全幅 | 17.5m |
吃水 | 5.3(くらま:5.5)m |
排水量 (基準/満載) | 5,200t - |
機関 | 石川島播磨2胴衝動式タービンエンジン×2基2軸 |
機関出力 | 70,000ps |
速力 | 31ノット以上 |
乗員 | 350人 |
兵装 | Mk.45 mod.4 62口径5インチ(127mm)単装速射砲×1門 3型シースパロー艦対空ミサイル(RIM-7)8連装発射機 1基(RIM-66、74式アスロック?8連装発射機 1基 4連装SSM用キャニスター×2基(90式艦対艦誘導弾(SSM-1B)を装備) HOS-302 3連装324mm短魚雷(対潜魚雷)発射管×2基 高性能20mm機関砲(CIWS)×2基 |
・同型艦
艦番号 | 艦名 | 主造船所 | 起工 | 進水 | 就役 | 所属 |
DDH-143 | しらね (JS Sirane) | 石川島播磨重工業 東京第一工場 | 1977.2.25 | 1978.9.18 | 1980.3.17 | 第3護衛隊群第3護衛隊 (舞鶴基地) |
DDH-143 | くらま (JS Kurama) | 石川島播磨重工業 東京第一工場 | 1978.2.17 | 1979.9.20 | 1981.3.27 | 第2護衛隊群第2護衛隊 (佐世保基地) |