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*&ruby(こんごう){【こんごう】}; [#j41f4fe4]

JMSDF DDG KONGO class~

JS Kongo(DDG-173).~
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[[海上自衛隊]]の[[ミサイル護衛艦>護衛艦]]。~
[[はたかぜ]]型の後継となる第4世代[[ミサイル護衛艦>護衛艦]]にして、日本初の[[イージス艦]]である。~
[[はたかぜ型>はたかぜ]]の後継となる第4世代[[ミサイル護衛艦>護衛艦]]にして、日本初の[[イージス艦]]である。基本計画番号はF116。~
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その設計はアメリカ海軍の[[アーレイ・バーク]]級(フライト1)を基にしており、同艦に似た外見と能力を持つが、同級と比較していくつかの点が異なる。~
その設計は[[アメリカ海軍]]の[[アーレイ・バーク級>アーレイ・バーク(駆逐艦)]](フライト1)を基にしており、同艦に似た外見と能力を持つが、同級と比較していくつかの点が異なる。~

-[[速射砲]]が米Mk.45から伊OTOメララ社製(日本製鋼所の[[ライセンス生産]]品)に変更されており、速射能力が向上。一方で重量が増加したため、艦首部分が延長された。
-[[速射砲]]を米ユナイテッドディフェンス((現・BAEシステムズ ランド&アーマメンツ。))社製Mk.45から伊[[OTOメララ]]社製([[日本製鋼所]]の[[ライセンス生産]]品)に変更されており、速射能力が向上。&br;一方で重量が増加したため、艦首部分が延長された。
-艦腹部に、[[ロール]]を抑制するためのフィンスタビライザーが追加された。
-軽量化のため1本にされた錨を、通常の艦と同じく2本とした。
-群司令の座乗を意識して艦隊指揮能力を強化したため、艦橋が大型化した。
-マストが四角柱型ではなく、従来からあるトラス構造のラティスマスト。このため[[レーダー反射面積]]がやや大きい。&br;また煙突の側面が垂直に近くなっており、[[レーダー反射面積]]が増加しているとされる。&br;(ただし[[レーダー反射面積]]は小型漁船と同程度であり、問題ないとする意見もある)
-群司令の座乗を意識して[[艦隊]]指揮能力を強化したため、艦橋が大型化した。
-マストが四角柱型ではなく、従来からあるトラス構造のラティスマスト。このため[[レーダー反射面積]]がやや大きい。&br;また煙突の側面が垂直に近くなっており、[[レーダー反射面積]]が増加しているとされる((ただし[[レーダー反射面積]]は小型漁船と同程度であり、問題ないとする意見もある。))。
-後部[[飛行甲板]]が延長され、上甲板と同じ高さになっている。
-最大速力が32ktから30ktに低下。
-専守防衛の立場から、[[巡航ミサイル]]([[BGM-109]])の運用能力が実装されていない。
-専守防衛の立場から、[[トマホーク>BGM-109]][[巡航ミサイル]]の運用能力が実装されていない。
-船体が大型化した結果、居住性が良好で、[[航続距離]]も20ノット巡航時6,000海里と[[タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦>タイコンデロガ(巡洋艦)]]と同等となっている。

このため[[基準排水量]]は7,250トン、[[満載排水量]]に至っては[[タイコンデロガ]]級に匹敵する9,485トンに達しており、本艦の発展型である[[あたご]]型が就役するまでは[[海上自衛隊]]の中でも最大級の[[戦闘艦]]であった。~
このため[[基準排水量]]は7,250トン、[[満載排水量]]に至っては[[タイコンデロガ級>タイコンデロガ(巡洋艦)]]に匹敵する9,485トンに達しており、本艦の発展型である[[あたご型>あたご(自衛艦)]]が就役するまでは[[海上自衛隊]]の中でも最大級((艦籍記号は「[[ミサイル駆逐艦>駆逐艦]]」を表す「DDG」であるが、[[巡洋艦]]級の位置付けであるため、艦長には「[[海軍]][[大佐>佐官]]」に相当する[[一等海佐>佐官]]が充てられる。))の[[戦闘艦]]であった。~
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1番艦「こんごう」は[[ソ連軍]]の脅威と日本の対米貿易黒字が懸念された[[冷戦]]時代の1988年に発注され、1992年に就役した。[[冷戦]]の終わった後は[[ミサイル防衛]]用途への使用も検討されるようになった。~
1番艦「こんごう」は[[ソ連軍]]の脅威と日本の対米貿易黒字が懸念された[[冷戦]]時代の1988年に発注され、1992年に就役。~
[[冷戦]]終結後は[[ミサイル防衛]]用途への使用も検討されるようになった。~
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[[テポドン事件]]においては「みょうこう」が出動して監視にあたり、以降も[[テポドン]]発射の兆候が見られた際は同型が監視にあたった。~
順次[[弾道ミサイル]]迎撃能力が付加されることになっており、最初に改修を受けた「こんごう」は、2007年12月には米軍以外で初めて[[SM-3>RIM-161]]による[[弾道ミサイル]]迎撃実験に成功した。~
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テロ対策特別措置法に基づき、インド洋へ派遣された補給艦を交代で警護していた[[護衛艦]]の中に「きりしま」や「こんごう」が含まれていた。~
これは、探知能力の高い[[イージス艦]]が護衛任務に適する、指揮能力の高いこんごう型が艦隊の統率に優れ交代での任務に適すること、他の艦よりも居住性に優れており酷暑のインド洋における活動に適する、などの理由による。~
だがこれに対し、「探知能力の優れる[[イージス艦]]を[[アメリカ軍]]と[[データリンク]]する可能性があり、[[集団的自衛権]]の行使にあたる」等の批判もあったが、その他の艦船でもデータリンクは可能であり、批判ではなく単なる当て付けに過ぎない。~
関連:[[金剛(巡洋戦艦)]]

関連:[[金剛(戦艦)>金剛]]

**性能諸元[#i177d9ad]
|艦種|ミサイル護衛艦(DDG)|
|前級|[[はたかぜ型>はたかぜ]]|
|次級|[[あたご型>あたご(自衛艦)]]|
|[[排水量]]&br;([[基準>基準排水量]]/[[満載>満載排水量]])|7,250t/9,485t|
|全長|161m|
|全幅|21m|
|吃水|6.2m|
|[[喫水]]|6.2m|
|深さ|12m|
|[[排水量]]&br;([[基準>基準排水量]]/[[満載>満載排水量]])|7,250t/9,485t|
|機関|COGAG方式 2軸推進&br;[[IHI]] LM2500[[ガスタービン]][[エンジン]](機関出力100,000ps)×4基|
|発電機|ガスタービン発電機(出力2500kW)×3基|
|最大速力|30[[ノット]]以上|
|[[航続距離]]|4,500[[海里]](巡航速度:20ノット)|
|推進方式|COGAG方式|
|[[機関>エンジン]]|[[IHI]] LM2500[[ガスタービン]]×4基(機関出力100,000ps)&br;可変ピッチ・プロペラ×2軸|
|電力|アリソン501-K34ガスタービン主発電機×3基(出力2,500kW)|
|速力|30[[ノット]]|
|[[航続距離]]|6,000[[海里]](20ノット巡航時)|
|乗員|300人|
|兵装|オート・メラーラ社製 54[[口径]]127mm単装[[速射砲]]×1門&br;Mk.41 Mod2 [[VLS>垂直発射システム]]×2基 計90セル([[RIM-66]]・[[RIM-161]]・[[RUM-139]]を装備)&br;4連装[[艦対艦ミサイル]]用[[キャニスター]]×2組([[RGM-84]]を装備)&br;HOS-302 3連装324mm短魚雷([[対潜魚雷]])発射管×2組&br;[[高性能20mm機関砲>ファランクス]]([[CIWS]])×2門|
|艦載機|なし(着艦スペースのみ)|
|[[C4Iシステム>C4I]]|自衛艦隊指揮支援システム(SFシステム)(後にMOFシステム((Maritime Operation Force System:海上作戦部隊指揮管制支援システム))に変更)&br;AWS Mk.7+OYQ-102 対潜情報処理装置+[[リンク11/14/16>データリンク]]|
|[[FCS>火器管制装置]]|Mk.99/SPG-62 ミサイルFCS×3基&br;[[FCS-2-21>射撃指揮装置2型]] 砲FCS|
|[[レーダー]]|AN/SPY-1D多機能レーダー×4面1基&br;OPS-28D対水上捜索・低空警戒レーダー×1基&br;AN/SPG-62 ミサイルFCレーダー×3基(SM-2用)|
|ソナー|OQS-102艦首ソナー&br;OQR-2 戦術曳航ソナー|
|電子戦・&br;対抗手段|NOLQ-2 統合電子戦システム&br;Mk.36 SRBOC 対抗手段展開システム(Mk.137 [[チャフ]]・[[フレア]]発射機×4基)|
|兵装|オート・メラーラ社製 54[[口径]]127mm単装[[速射砲]]×1門&br;[[高性能20mm機関砲>ファランクス]]([[CIWS]])×2基&br;Mk.41 Mod.6 [[VLS>垂直発射システム]]×2基90セル(29+61)&br;([[スタンダード SM-2>RIM-66]]・[[スタンダード SM-3>RIM-161]]・[[VLA>RUM-139]]を装備)&br;4連装[[SSM>艦対艦ミサイル]][[発射筒>キャニスター]]×2組([[ハープーン>RGM-84]]を装備)&br;[[68式3連装短魚雷発射管(HOS-302)>Mk.32]]×2組|
|[[艦載機]]|なし(着艦スペースのみ)|
|搭載艇|7.9m[[内火艇]]×2隻&br;6.3m複合型作業艇×1隻|
|[[C4Iシステム>C4I]]|AN/WSC-3衛星通信装置(AN/USC-42に後日換装)&br;NORA-1衛星通信装置&br;NORQ-1衛星通信装置&br;海軍戦術情報システム([[リンク11/14/16>データリンク]])&br;イージス武器システム(AWS Mk.7)&br;[[OYQ-102]] 対潜情報処理装置|
|[[FCS>火器管制装置]]|Mk.99 ミサイルFCS×3基(SAM用)&br;[[81式射撃指揮装置2型-21(FCS-2-21)>FCS-2]] 砲FCS×1基(主砲用)|
|[[レーダー]]|[[AN/SPY-1D>AN/SPY-1]]多機能レーダー×4面1基&br;[[OPS-28D>OPS-28]]対水上捜索・低空警戒レーダー×1基&br;[[OPS-20]]航海レーダー×1基|
|[[ソナー]]|OQS-102 艦首ソナー×1基&br;OQR-2 戦術曳航ソナー×1基|
|[[電子戦]]・対抗手段|NOLQ-2 統合電子戦システム&br;Mk.36 SRBOC 対抗手段展開システム&br;(Mk.137 6連装[[チャフ]]・[[フレア]]発射機×4基)&br;曳航具4型 対魚雷デコイ×1組|

**同型艦 [#n9d7cdc0]
-ベースライン4
,艦番号,艦名,主造船所,起工,進水,竣工,所属
,DDG-173,こんごう&br;(JDS Kongō),[[三菱重工業・長崎>三菱重工業]],1990.5.8,1991.8.26,1993.3.25,第1護衛隊群第5護衛隊&br;(佐世保基地)
,DDG-174,きりしま&br;(JDS Kirishima),[[三菱重工業・長崎>三菱重工業]],1992.4.7,1993.8.19,1995.3.16,第4護衛隊群第8護衛隊&br;(横須賀基地)
,DDG-175,みょうこう&br;(JDS Myōkō),[[三菱重工業・長崎>三菱重工業]],1993.4.8,1994.10.5,1996.3.14,第3護衛隊群第7護衛隊&br;(舞鶴基地)
|>|>|>|>|>|>|CENTER:''ベースライン4''|
|CENTER:艦番号|CENTER:艦名|CENTER:主造船所|CENTER:起工|CENTER:進水|CENTER:竣工|CENTER:所属|
|DDG-173|こんごう&br;(JS Kongō)|CENTER:[[三菱・長崎>三菱重工業]]|1990.5.8|1991.8.26|1993.3.25|第1護衛隊群第5護衛隊&br;(司令部:横須賀基地)&br;(定係港:佐世保基地)|
|DDG-174|きりしま&br;(JS Kirishima)|~|1992.4.7|1993.8.19|1995.3.16|第2護衛隊群第6護衛隊&br;(横須賀基地)|
|DDG-175|みょうこう&br;(JS Myōkō)|~|1993.4.8|1994.10.5|1996.3.14|第3護衛隊群第3護衛隊&br;(舞鶴基地)|
|>|>|>|>|>|>|CENTER:''ベースライン5''|
|DDG-176|ちょうかい&br;(JS Chōkai)|CENTER:[[IHI&br;東京第1工場>IHI]]|1995.5.29|1996.8.27|1998.3.20|第4護衛隊群第8護衛隊&br;(司令部:呉基地)&br;(定係港:佐世保基地)|
~
-ベースライン5
,DDG-176,ちょうかい&br;(JDS Chōkai),[[IHI・東京第2>IHI]],1995.5.29,1996.8.27,1998.3.20,第2護衛隊群第6護衛隊&br;(佐世保基地)
~


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