【おおすみ】(おおすみ)

海上自衛隊初の大型輸送艦
みうら?級のように直接海岸に乗り上げる(ビーチング式)輸送艦と違って船内に搭載したエアクッション型揚陸艇?(LCAC)を利用する輸送艦として設計された。 そのため、航行速度を大幅に改善することができ、一方ではより多くの海岸部への資材・人員の揚陸が可能になった。
基準排水量が8900tであるが、これは先進諸国では標準的なもので、ようやく実用に堪える輸送艦を装備したといえる。 
船内に作られた330名分の宿泊設備や医療設備は、災害派遣などにも非常に有用である。

一方で、ヘリコプターの発着が可能な全通甲板を持っているが、格納庫や整備機材を持たずヘリ運用能力はない。 揚陸作戦に必要な指揮管制や通信の能力、人員も貧弱で、何より肝心のLCAC?が敵前上陸を前提に作られていないため、ジェーン年鑑ではドック型揚陸艦に分類されているが、公式発表どおり輸送艦とみるのが適切であろう。 
全通甲板は資材の搭載やヘリコプターの発着を容易にするが、船体の設計の自由を多少奪ってしまうため、先進諸国が保有する同規模の輸送艦に比べた場合、おおすみは搭載能力がやや小さいが、おおすみ級輸送艦が画期的な装備であることに変わりはない。

現在、同型艦3隻が竣工し、第1輸送隊を編成している。

LST-4001 おおすみ
LST-4002 しもきた
LST-4003 くにさき


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