*&ruby(ゆーえいちわん){【UH-1】}; [#x0abeb38]
Bell UH-1 "&ruby(イロコイス){Iroquois};"~
[[アメリカ軍]]を、ひいては西側世界を代表する中型汎用[[ヘリコプター]]。~
旧称の"HU-1"にちなんだ「ヒューイ」という通称も存在する。~
~
前線での使用に耐えうる、軽量簡素かつ高い信頼性および整備性を備えた機体として、[[アメリカ陸軍]]から[[ベル>ベル・エアクラフト]]社に発注された。~
軽量化のため、[[アメリカ軍]]の[[ヘリコプター]]として初めて[[ターボシャフト]]動力を採用した。~
原型機XH-40は1956年に初飛行し、量産型はその多くが[[ベトナム戦争]]に投入された。~
その高い信頼性ゆえに最前線で重宝されたが、それだけ激戦地に投入されることが多くなり、損耗が激しく遺棄された機体も非常に多い。~
~
後継の[[UH-60]]に道を譲りつつあるものの、[[エンジン]]や胴体を強化した発展型が作られ、現在でも[[アメリカ軍]]を含めた多くの国や民間組織などで使用され続けている。~
また派生型として、世界初の実用[[攻撃ヘリコプター]]である[[AH-1]](ベル209)が存在する。~

http://www4.plala.or.jp/klesa108/temp/uh1j.jpg ~
UH-1J~
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**スペックデータ [#g74589e0]
|乗員|2名+兵員14名&br;4名+兵員6〜8名(UH-1N)&br;2〜4名(操縦士・副操縦士・ガンナー等)+兵員6〜10名(UH-1Y)|
|[[主ローター>メインローター]]直径|14.6m&br;14.88m(UH-1Y)|
|全長|17.4m&br;12.69m(UH-1N)&br;17.78m(UH-1Y)|
|胴体長|2.60m|
|全高|4.40m&br;4.5m(UH-1Y)|
|空虚重量|2,365kg&br;2,721.5kg(UH-1N)&br;5,370kg(UH-1Y)|
|最大離陸重量|5,080kg&br;4,762.7kg(UH-1N)&br;8,390kg(UH-1Y)|
|[[ペイロード]]|1,760kg(最大)|
|[[エンジン]]|ライカミング T53-L-13B[[ターボシャフト]]([[推力]]1,044kW)×1基&br;[[P&W・C>プラット&ホイットニー]] T400-CP-400 ターボシャフト(出力671kW)×2基(UH-1N)&br;[[GE>ジェネラルエレクトリック]] T700-GE401Cターボシャフト(最大出力1,360kW)×2基|
|[[速度]]&br;(最大/巡航)|119kt/111kt&br;120kt/110kt(UH-1N)&br;164kt(30分間)/158kt(UH-1Y)|
|[[上昇率]]|8.9m/s&br;12.8m/s(UH-1Y)|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|5,910m&br;5,273m(UH-1N)&br;6,100m(UH-1Y)|
|[[航続距離]]|510km&br;460km(UH-1N)&br;241km(UH-1Y)|
|兵装|[[M60]]またはGAU-17 7.62mm機銃×2挺、12.7mm機銃、2.75in[[ロケット弾]]ポッド×2基等&br;ハイドラ70ロケット弾×2基、[[GAU-16 50口径12.7mm機関銃>ブローニングM2]]、[[GAU-17 7.62mmミニガン>M134]]&br;または[[M240 7.62mm軽機関銃>MAG]]用マウント×2基(UH-1Y)|
~
**UH-1の直系バリエーション(カッコ内は生産・改修機数)[#j4a7dbca]
※ベル209シリーズは[[AH-1]]項を参照。~
-ベル204シリーズ~
--XH-40(3機):~
原型機。エンジンはXT53ターボシャフトを搭載。~
~
--YH-40(6機):~
評価兼開発用の生産前機。エンジンはT53-L-1を搭載。~
~
--HU-1A(182機):~
初期生産型。後にUH-1Aに改称。~
~
--HU-1B(4機):~
[[エンジン]]をT53-L-5に換装し、新型ローターを装備した改良型。~
後にUH-1Bに改称。~
~
--UH-1C(767機):~
UH-1Bの出力強化型。ほとんどが[[ガンシップ]]として使用された。~
~
--UH-1M:~
UH-1Cの出力強化型。~
~
--UH-1E:~
UH-1B/Cの[[海兵隊>アメリカ海兵隊]]型。アルミ合金による軽量化が図られている。~
~
--TH-1E:~
UH-1Eの訓練機型。~
~
--UH-1F(120機):~
UH-1B/Cの[[空軍>アメリカ空軍]]型。エンジンはT58-3ターボシャフトを搭載。~
~
--TH-1F:~
UH-1Fの訓練機型。~
~
--UH-1P:~
UH-1Fを特殊作戦用に改造したモデル。~
[[強襲]]作戦や心理操作に使用。~
~
--ベル204B:~
HU-1Bの民間型。~
~
--富士ベル204B:~
ベル204を富士重工がライセンス生産したモデル。~
日本では中日本航空やアカギヘリコプターなどで7機が運用されている。~
~
-ベル205シリーズ~
--YUH-1D(7機):~
UH-1Dの前量産型。~
~
--UH-1D(2,008機):~
胴体の延長し、[[搭載力>ペイロード]]を強化したモデル。~
~
--HH-1D:~
UH-1Dの[[SAR>捜索救難]]型。~
~
--ベル205A:~
UH-1Dの民間型。~
~
--UH-1H(5,500機以上):~
最も量産された主要モデルでUH-1Dの[[エンジン]]出力強化型。~
エンジンはT53-L-13を搭載。~
~
--CUH-1H:~
カナダ軍向けのUH-1H。~
~
--EH-1H:~
[[ELINT]]任務型。~
~
--HH-1H:~
UH-1Hの[[アメリカ空軍]]向け[[SAR>捜索救難]]・救急任務型。~
~
--JUH-1H(4機):~
戦場監視任務型。~
~
--TH-1H:~
[[アメリカ空軍]]向け訓練機型。~
~
--ベル205A-1:~
UH-1Hの民間型。~
~
--UH-1G:~
UH-1D/Hをガンシップ化した機体の非公式愛称。~
~
--UH-1J:~
UH-1N相当の胴体に[[AH-1S>AH-1]]と同じ1,800馬力単発の[[エンジン]]を組み合わせたもの。~
富士重工が[[陸上自衛隊]]向けに開発した。~
~
--富士ベル205B:~
UH-1Jの民間型。~
~
--UH-1HP:~
[[ベル>ベル・エアクラフト]]が提唱したUH-1Hの延命計画で、UH-1Jと同等の改修をおこなうもの。~
通称「ヒューイ2」~
~
--AB205:~
ベル205をイタリアでライセンス生産した型。~
~
-ベル210シリーズ~
--ベル210:~
UH-1Hの胴体にUH-1Nの[[ローター]]やトランスミッションを取り入れ、[[コスト・パフォーマンス]]を重視した民間向け。~
~
-ベル212シリーズ~
--CH-135:~
カナダ軍向けに[[エンジン]]を双発(900馬力×2基)にした発展型。~
~
--UH-1N:~
CH-135の逆輸入版。愛称「ツインヒューイ」。~
[[米海兵隊>アメリカ海兵隊]]や[[米空軍>アメリカ空軍]]で使用。~
~
--ベル212:~
UH-1Nの民間型。[[エンジン]]を655馬力×2基に減格(軍用と同格のものもある)。~
日本では[[海上保安庁]]などで使用している。~
~
--AB212:~
ベル212をイタリアでライセンス生産した型。~
対潜ヘリコプター型も開発されている。~
~
-ベル214シリーズ~
--ベル214A:~
205A-1を大型化し、1,900馬力の[[エンジン]]を積んだ[[イラン軍]]向けモデル。
~
--ベル214B「ビッグリフター」:~
214Aの[[エンジン]]を2,930馬力に強化した民間向け。~
~
--ベル214ST:~
214Bの胴体を更に大型化し、[[エンジン]]を双発(1,625馬力×2基)にした機体。~
日本では国土交通省関東地方整備局が1機導入している。~
~
-ベル412シリーズ~
--ベル412:~
ベル212の[[メインローター]]を4枚ブレードとして速度性能を向上させた機体。~
イタリアではAB412「グリフォーネ」の名称で[[ライセンス生産]]されている。~
~
--ベル412SP:~
412の[[燃料]]搭載量を55%増加させ、[[航続距離]]を延長した機体。~
~
--ベル412HP:~
412SPのトランスミッションを強化し、[[ホバリング]]能力を改善した機体。~
日本では三重県防災航空隊などで使用されている。~
~
--CH-146「グリフォン」:~
412HPの[[エンジン]]をカナダ軍向けに強化(900馬力×2基)した機体。~
~
--ベル412EP:~
CH-146の民間型。~
日本では[[海上保安庁]]、各県警察航空隊や岡山県消防防災航空隊、群馬県防災航空隊、静岡市消防局航空隊など、警察・消防・防災用として多数使用されている。~
~
-社内番号不明~
--UH-1Y「ヴェノム」:~
[[アメリカ海兵隊]]のUH-1Nを改修し、部品や運用について[[AH-1Z>AH-1]]との共通化を図った高性能機。~
~
//もっと種類があると思いますが、手元にある資料に載っているものにとどめてあります。ご存知の機体があれば追記してください。

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