*&ruby(えすあーるななじゅういち){【SR-71】}; [#k66bd77b]
Lockheed SR-71 &ruby(ブラックバード){Blackbird};~
[[スカンクワークス]]が開発した、超音速[[偵察機]]。~
[[ゲーリー・パワーズ事件]]で[[U-2]]が撃墜されたことによりその後継として開発された。~
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本機は、先に[[CIA]]の肝いりで極秘裏に開発された超高速[[偵察機]]・A-12を、戦略空軍向けに偵察機材を拡大、複座化した機体である。~
本来の[[機体命名法]]では「RS-71」となる筈が、大統領の公式発表時、原稿の読み間違いで「SR-71」となった経緯がある。~
RSとは"Reconnaissance Strike"(偵察・攻撃)の頭文字で、大統領が間違って読み上げた"SR"は"Strategic Reconnaissance"(戦略偵察) とこじつけられた。~
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高度25,000mでマッハ3.3を維持しつつ5,000kmを飛行することが可能。~
この飛行領域においては、追随できる[[戦闘機]]も[[ミサイル>地対空ミサイル]]もないため、退役するまで敵の攻撃によって[[撃墜]]された機体は1機もなかった。~
名実共に無敵の偵察機といえるが、A-12時代にミサイルの破片が主翼に突き刺さった事もあり、運によるところもあったようだ。~
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もともと運用コストが高価であった((一例をあげると、使用する[[燃料]]にも発火点の高い特殊な燃料が使われ、[[空中給油機]]にも専用の[[KC-135]]が用意される、など。))ことから、[[偵察衛星]]の普及により戦略偵察の必要が無くなったとされ、1990年までに全機が[[アメリカ空軍>USAF]]より退役、再びその役目を[[U-2]]に譲っている。~
[[湾岸戦争]]勃発当初には情報の即時性が重要視され、復帰させる計画があったが結局は実現しないまま軍を離れている。~
軍を退役した後も有人実用機の中では世界最速を誇り、[[NASA]]において[[実験機]]として運用されていた。(現在は運用終了)~
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なお有人機での世界最速記録は[[X-15]]によるマッハ6.7である。~
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#ref(http://www.masdf.com/altimeter/duxford/IMG_5278.jpg,600x400);~

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