*&ruby(じゅうじゅんようかん){【重巡洋艦】}; [#w3430292]
Heavy Cruiser~
 
かつて定義されていた軍用[[艦艇]]の国際定義。~
「カテゴリーＡ巡洋艦」「一等巡洋艦」「重巡」「甲巡」などと表記する場合もある。~
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1930年に[[ロンドン海軍軍縮条約]]で定義され、条約による保有制限対象となった。~
条約で定められた定義は「6.1インチを超え8インチ以下の[[口径]]の[[艦載砲]]を搭載する10,000トン以下の艦」。~
なお、この定義は順守されておらず、日本海軍の妙高型や高雄型、イタリア海軍のザラ級のような重防御艦の場合、[[排水量]]10000トンを超過している艦も少なくない。

>[[ロンドン海軍軍縮条約]]はいずれ失効する、という暗黙の了解があった。~
また、条約での定義に従うと[[対応防御]]((20.3cm対応防御とするには、装甲厚150mm、出来れば200mm必要とされた。))が成立しない脆弱な構造になってしまう、という物理的な問題もあった。~

本艦種の備砲である20.3cm砲は威力の大きさに反して3発/分と発射速度が遅く、分辺りの火力投射量は軽巡洋艦の方がやや上回るうえ、一部の艦を除き防御が脆弱なため、決して[[コスト・パフォーマンス]]は高くなかった。~
この両者が解決するのは第二次世界大戦中のことである。~
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[[第二次世界大戦]]中以降も定義が曖昧になりつつも建造され続け、最終的には往時の[[戦艦]]に匹敵する20,000トン規模まで巨大化の一途を辿ったが、[[対艦ミサイル]]の実用化と共に区分自体が自然消滅した。

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