*&ruby(こうそくぞうしょくろ){【高速増殖炉】};
[[原子炉]]の一種で、核燃料の利用効率を飛躍的に高めたもの。~
具体的には、消費した[[ウラニウム]]よりも大量の[[プルトニウム]]を生成し、さらにその[[プルトニウム]]を直接利用して[[核分裂]]を継続するものである。~
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[[プルトニウム]]を大量に生み出すために減速材を用いないのが大きな特徴である。~
反応も高速に進むため炉心の発熱量が大きく、冷却材として液体金属を用いる必要がある。~
減速をしない高速の[[中性子]]により[[核分裂]]をおこない、核燃料があたかも増殖するかのように[[プルトニウム]]が生成されることから、高速増殖炉の名で呼ばれる。~
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「夢の[[原子炉]]」といわれ多くの国が研究しているが、温度や圧力の管理が難しく、また液体金属は不安定な物質であるため維持も困難であり、実用化は難航している。~
日本でも「もんじゅ」が1995年にナトリウム漏れ事故を起こして以来、運転は再開されていない。~
しかしこのまま行けば将来に核燃料が枯渇することは避けられないため、莫大な人口と経済発展によるエネルギー需要を擁する中国では、今でも積極的な実験がすすめられている。~

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