*&ruby(ぐんじもくひょう){【軍事目標】}; [#f55c1fc3]
[[軍事]][[作戦]]によって生じた損害について国家が免責を保証する物件・資産。~
これ以外のものに対する攻撃は[[文民統制]]の範疇外となり、戦時の混乱に乗じた犯罪とみなされる。

現代では[[ジュネーブ条約]]・[[ハーグ陸戦条約]]などの戦時国際法を根拠とする。~
基本的には[[軍隊]]が直接使用するもの、軍事目的で利用されているものが軍事目標である。~
産業施設や社会インフラも[[軍隊]]が利用する場合に限っては軍事目標であると認められる。

この定義上、「軍事目標ではない」と認定するのは非常に困難である。~
無人の荒野で会戦したのでもない限り、誰が敵なのか、何が軍事目標なのかは渾然として判断しがたい。~
実際、攻撃を行った後に[[誤射]]であったと発覚する((攻撃を受けた側の当時国が「誤射であった」と主張するのみで、実際の事実確認が行われていない事例もある。))事例も少なくない。

>誤解されがちだが、そうした[[誤射]]は基本的に違法なものではない。~
攻撃に伴う法的責任が国家にある限り、その過程において不可避な事故の責任も国家に帰する。~
つまりは法で裁かれるべき領域ではなく、外交交渉で解決すべき超法規的な問題となる。~
服務規程に抵触するような悪意や怠慢が認められない限り、個人の法的責任は問われない。

関連:[[戦略爆撃]] [[人間の盾]]


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