• 追加された行はこの色です。
  • 削除された行はこの色です。
*&ruby(えむじーよんじゅうに){【MG42】}; [#wc5133be]
[[第二次世界大戦]]中、ドイツで[[MG34]]の後継として採用された[[汎用機関銃]]。[[口径]]は7.92mmx57。~
Großfuß MG42(Maschinengewehr 42).~
~
[[第二次世界大戦]]中、ドイツでラインメタル/マウザー・ヴェルケ[[MG34]]の後継として採用された[[汎用機関銃]]。~
[[口径]]は7.92x57mm。~
~
レシーバーや銃身覆いなどをプレス加工で製造することにより、コストダウンを図った。~
>人手と製造コストは、MG34が150人で327ライヒスマルクに対し、MG42は75人で250ライヒスマルクとおよそ半分の人手とコストとなった。~

また、閉鎖機構に[[ローラーロッキング]]を採用することで信頼性も向上している。~
これは後年造られた[[G3]]のような[[ディレイドブローバック]]ではなく、あくまで[[ショートリコイル]]を滑らかにするためのものである。~
その甲斐もあって、本銃は毎分最高1,200発((改良試作型の中には、毎分最高1,800発に至るものもある。))という、単銃身機関銃としては驚異的な発射サイクルを誇り、独特の射撃音から「[[ヒトラー>アドルフ・ヒトラー]]の電気鋸」などと仇名された。~
高い発射サイクルと広い[[散布界]]により[[制圧射撃]]の能力は高いが、それゆえ弾薬の消耗が激しく、また命中精度が低いため[[狙撃]]には適さないという弱点もある。((一般に[[機関銃]]は重く銃身も長いため、[[狙撃]]に用いられることも多い。))~
その甲斐もあって、本銃は毎分最高1,200発((改良試作型の中には、毎分最高1,800発に至るものもある。))という、単銃身機関銃としては驚異的な発射サイクルを誇り、独特の射撃音から「[[ヒトラー>アドルフ・ヒトラー]]の電気鋸(Hitlersäge/Hitler's Buzzsaw)」などと仇名された。~
発射音の高さも凄まじく、[[機関銃]]手はしばしば難聴に陥ったと言われている。~
~
高い発射サイクルと広い[[散布界]]により[[制圧射撃]]の能力は高いが、それゆえバレルの[[ライフリング]]等の摩耗や弾薬の消耗が激しく、また命中精度が低いため[[狙撃]]には適さないという弱点もある((一般に[[機関銃]]は重く銃身も長いため、[[狙撃]]に用いられることも多い。))。~
~
またMG34同様、専用のドラムマガジンを装着することで一人で移動・射撃可能な攻撃型マシンガンとして使用することも可能である。~
これは現代の[[分隊支援火器]]やコンバットマシンガンの先駆とも言える運用法で、戦後型MG1〜3でもドラムマガジンを使用する設計は継承され、後の[[軽機関銃]]・[[汎用機関銃]]開発に大きな影響を与えている。~
~
本銃は[[MG34]]を置換するはずであったが、コストダウンの都合から二脚や三脚・[[銃架]]用の接合部に互換性がなく、車載用などの目的では[[MG34]]が敗戦まで使われることとなった。~
~
戦後は、本銃をラインメタル社によって7.62mmx51NATO弾仕様に改修されたMG1やMG2、さらに分離式メタルリンクに対応したMG3などが造られ、当時の西ドイツ軍をはじめ、[[NATO>北大西洋条約機構]]諸国で運用された。~
また、本銃を鹵獲した米ソ軍はその優れた設計に注目、研究素材とし、その給弾機構を参考にアメリカでは[[M60]]が、ベルギーでは[[MAG]]がそれぞれ開発されている。~
戦後は、本銃をラインメタル社によって7.62mmx51 NATO弾仕様に改修されたMG1やMG2、さらに分離式メタルリンクに対応したMG3などが造られ、当時の西ドイツ軍をはじめ、[[NATO>北大西洋条約機構]]諸国で運用された。~
また、本銃を[[鹵獲]]した米ソ軍はその優れた設計に注目、研究素材とし、その給弾機構を参考にアメリカでは[[M60>M60(機関銃)]]が、ベルギーでは[[MAG]]がそれぞれ開発されている。~
現在のドイツ連邦軍では、MG3の後継として[[分隊支援火器]]の[[MG4]]が運用されている。~

**スペックデータ [#n923da69]
|種別|汎用機関銃|
|製造国|ドイツ|
|開発・製造|グロスフス社・マウザー社・ステアー社|
|口径|7.92mm|
|全長|1,220mm|
|銃身長|533mm|
|重量|11,600g|
|使用弾薬|7.92mmx57|
|装弾方式|ベルト給弾式|
|作動方式|ローラーロック式|
|発射速度|1,200〜1,500発/分|
|銃口初速|975m/秒&br;884m/秒|
|タイプ|CENTER:MG42|CENTER:MG3|
|種別|>|CENTER:汎用機関銃|
|製造国|>|CENTER:ドイツ|
|開発・製造|グロスフス社&br;マウザー社&br;ステアー社|ラインメタル社|
|口径|7.92mm|7.62mm|
|全長|1,220mm|1,225mm|
|銃身長|533mm|565mm|
|重量|11,600g|10,500g&br;11,500g(二脚付)|
|使用弾薬|7.92mmx57 モーゼル弾|7.62mmx51 NATO弾|
|装弾方式|ベルト給弾式&br;ドラムマガジン式|ベルト給弾式&br;50発リンク(ドラムマガジンに格納)&br;120発リンク(長方形弾薬箱に格納)&br;両者とも、銃の左側に取り付け可能|
|作動方式|ローラーロック式&br;ショートリコイル|ローラーロック式|
|発射速度|1,200〜1,500発/分|1,150発/分(±150発/分の誤差有)|
|銃口初速|975m/秒&br;884m/秒|820m/秒|
|有効射程|1,000m|800m(二脚)&br;1,200m(銃架に固定)|
~
**バリエーション [#c67b82be]
-MG42/59(ラインメタル MG1):7.62mm[[NATO>北大西洋条約機構]]弾仕様に再設計した型。~
--MG1A1:汎用型。~
--MG1A2:簡易対空能力付汎用型。対空サイトを装着できる。~
--MG1A3:対空銃架への架装に対応した対空型。
--MG1A4:固定装備型。装甲車両の同軸機銃などに使用する。~
--MG1A5:MG1A3をMG1A4仕様に改修したもの。~
-MG2:戦時型MG42の7.62mm[[NATO>北大西洋条約機構]]弾改修型。
-MG3:発射速度の調整が可能な戦後の主力モデル。対空照準器を装備し、コッキングハンドルが大型化している。~
主に、[[レオパルト1]]・[[レオパルト2]]戦車などの車載機関銃として使用される。~
--MG3A1:固定装備型。装甲車両の同軸機銃などに使用する。~
--MG3E:軽量化型。アメリカにおいてM60軽機関銃の後継機関銃候補として出品されたが、[[FN MAG>MAG]](M240)に敗れる。~
-M53:ユーゴスラビアで[[ライセンス生産]]されたもの。口径7.92mm。~
-MGm/62:デンマークがドイツから輸入したMG42/59 (MG1)。銃架はデンマークで製造した物を使用している。~
-M51:1951年にスイスが正式採用した機関銃。MG42に類似した構造となっている。
-MG74:オーストリアのステアー社がライセンス生産していた MG42 に独自の改良を加えて製造した機関銃。
-セトメ アメリ:スペインのセトメが1982年から製造しているもの。5.56mmx45弾を使用する。~
-MG42/59(ラインメタル MG1):~
7.62mm[[NATO>北大西洋条約機構]]弾仕様に再設計した型。~
--MG1A1:~
汎用型。~
--MG1A2:~
簡易対空能力付汎用型。対空サイトを装着できる。~
--MG1A3:~
対空銃架への架装に対応した対空型。
--MG1A4:~
固定装備型。装甲車両の同軸機銃などに使用する。~
--MG1A5:~
MG1A3をMG1A4仕様に改修したもの。~
~
-MG2:~
戦時型MG42の7.62mm[[NATO>北大西洋条約機構]]弾改修型。~
~
-MG3:~
発射速度の調整が可能な戦後の主力モデル。~
対空照準器を装備し、コッキングハンドルが大型化している。~
主に、[[レオパルト1]]・[[レオパルト2]][[戦車]]などの車載機関銃として使用される。~
--MG3A1:~
固定装備型。装甲車両の[[同軸機銃]]などに使用する。~
--MG3E:~
約1.3kgまで軽量化した型。~
アメリカにおいて[[M60機関銃>M60(機関銃)]]の後継機関銃候補として出品されたが、[[FN MAG>MAG]](M240)に敗れる。~
~
-M53:~
ユーゴスラビアで[[ライセンス生産]]されたもの。口径7.92mm。~
~
-MGm/62:~
デンマークがドイツから輸入したMG42/59(MG1)。~
銃架はデンマークで製造した物を使用している。~
~
-MG51:~
1951年にスイスが正式採用した機関銃。MG42に類似した構造となっている。~
スイス独自の7.5mmx55スイス弾を使用する。~
~
-MG74:~
オーストリアのステアー社がライセンス生産していたMG42に独自の改良を加えて製造した機関銃。~
~
-セトメ アメリ:~
スペインのセトメが1982年から製造しているモデル。5.56mm×45弾を使用する。~
~
-T24:~
アメリカでMG42を[[リバースエンジニアリング]]したもの。~
2丁のみが試作された。.30-06スプリングフィールド弾を使用する。~
~


トップ 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS