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*&ruby(びーえむぴーてぃー){【BMP-T】}; [#xbdb7ea5]
&ruby(Boyevaya){Боевая}; &ruby(Mashina){Машина}; &ruby(Podderzhki){Поддержки }; - &ruby(Tankov){Танков}; (露)~
&ruby(Boyevaya){Боевая}; &ruby(Mashina){Машина}; &ruby(Podderzhki){Поддержки }; - &ruby(Tankov){Танков}; «&ruby(Terminator){Терминатор};»(露)~
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「戦車支援戦闘車」と称されるロシア連邦で開発された新基軸の支援戦闘車両。~
運用コンセプトとしては旧大戦時代の[[装輪装甲車>APC]]や[[軽戦車]]、[[歩兵戦闘車]]などの任務((ただし[[歩兵戦闘車]]や[[装甲兵員輸送車]]とは異なり、[[歩兵]]搭載能力を持たない。))を単一車種にまとめたもので、市街地における掃討戦のほか、[[主力戦車]]の戦闘支援といった前線支援任務に投入される。~
ロシア連邦が2000年代に開発した装甲戦闘車両。愛称は「テルミナートル」。~
正式名称を日本語に訳すと「戦車支援戦闘車」の意。

>ロシア国防省はこれを「[[戦車]]でも[[装甲兵員輸送車]]でもない新機軸の兵器」と称した。~
そして、それを理由にヨーロッパ通常戦力条約における保有制限・報告義務の対象ではないと主張した。

第一次チェチェン紛争の戦訓を受け、市街地における対[[歩兵]]・対[[ゲリラ]]戦闘を想定して開発された。~
[[機甲部隊]]に帯同して[[索敵>偵察]]を行い、[[潜伏>アンブッシュ]]している対戦車火器を排除して[[主力戦車]]を保護する事を目的とする。~
対戦車戦においては二線級の戦力で、敵[[機甲部隊]]との遭遇時には[[主力戦車]]からの援護を必要とする。~
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1990年代半ばの第一次チェチェン紛争より「現代の市街地戦では対人掃討専門の戦闘車両が必要」との戦訓を経て開発が開始された。~
2000年のウラル兵器展示会2000で公表され、2005年に配備が開始された。~
しかし、ロシア軍の[[機甲部隊]]が[[予算問題>金の壁]]から方針を転換、2010年に調達が終了してしまった。~
車体は第二世代[[主力戦車]][[T-72]]を近代化改修し、[[砲塔]]部分を新規設計品に差し替えたもの。~
車体後面に対[[成形炸薬弾]]用の[[スラット装甲]]、全面・側面に[[爆発反応装甲]]ブロックが追加されている。~
車体及び[[砲塔]]は完全な与圧式[[NBC>NBC兵器]]防護装置を備え、NBC環境下でも行動可能である。~
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[[主力戦車]]と帯同して[[索敵>偵察]]を行い、[[主力戦車]]での対処が困難な[[アンブッシュ]]に対処する事を目的とする。~
対[[ゲリラ戦]]、特に市街地で建物やバリケード陣地から[[RPG]]などの簡易対戦車兵器で攻撃してくる敵の駆除が主任務となる。~
敵[[機甲部隊]]との直接交戦も考慮されているが、基本は僚機である[[主力戦車]]と連携して反撃する事が前提となっており、[[主力戦車]]との単独交戦は想定されていない。~
第二次チェチェン紛争では搭載兵装の取れる射角の広さから、攻略した市街地での対人掃討戦闘に投入された。~
[[砲塔]]区画は無人で、車内の乗員区画から[[火器管制装置]]による遠隔操作を行う。~
高度な[[ベトロニクス]]を搭載し、公開演習では高度な[[行進間射撃]]能力を披露している。~
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車体は旧式化した[[T-72]]を[[T-90]]に準じて改修したものを採用しており、武装以外は[[主力戦車]]とほとんど見分けが付かない。~
車体後面に対[[成形炸薬弾]]用の[[スラット装甲]]、車体前面/側面に[[爆発反応装甲]]ブロックが追加されているのが特徴。~
車体及び[[砲塔]]は完全な与圧式[[NBC>NBC兵器]]防護装置を備え、NBC環境下でも行動可能である。~
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積載されている[[砲塔]]は新設計の台座型無人砲塔で、車内の乗員区画から遠隔操作する。~
主兵装には2A42 30mm[[機関砲]]を2連装のほか、副兵装として機関砲収納部上部にPKT 7.62mm[[軽機関銃]]を装備している。~
[[砲塔]]側面には9M133「コルネット((金管楽器のコルネットの意。))」[[対戦車ミサイル]]連装発射機を装備。~
車体中央部左右の装甲箱にはAGS-30またはAGS-17・30mm[[自動擲弾筒>擲弾発射器]]が装備されている。~
これらの火器は高度な[[火器管制装置]]に制御され、高い[[行進間射撃]]能力を持つ。
搭載兵装は以下の通り。

>兵器ショーや公開演習において、[[砲塔]]を一定の方向に向けたまま360度の[[超信地旋回]]を行うなど、非常に高度な機動を実証している。
:[[砲塔]]中央|2A42 30mm[[機関砲]]2連装、[[同軸機銃]]として機関砲収納部にPKT7.62mm[[軽機関銃]]1基~
:[[砲塔]]側面|9M120「アターカ((Атака:攻撃の意。))」[[対戦車ミサイル]]連装発射機4基(左右1基ずつ)
:[[砲塔]]基部左右|[[煙幕弾>スモーク弾]]発射筒12基(前方から2基、3基、1基で配置)
:車体中央部左右|[[装甲]]箱内にAGS-30/AGS-17 30mm[[自動擲弾筒>擲弾発射器]]各1基

2000年のウラル兵器展示会2000で公表され、2005年に配備を開始。~
その後まもなく[[ロシア軍]]が方針を転換し、2010年をもって調達終了。~

>調達を中断した経緯は定かでないが、おおむね[[費用対効果>コスト・パフォーマンス]]の問題と推定される。~
車体改修元の[[T-72]]は旧式化して久しく、また[[砲塔]]や武装についてはいささか過剰性能を疑われる。

一方で輸出も行われており、カザフスタンやアルジェリアが導入している。~
その後、2017年に改良型の「テルミナートル2」が内戦状態のシリアに送られ、シリア軍とロシアの[[軍事顧問団>軍事顧問]]によって初めて実戦投入された。~
シリアでの運用をきっかけに有用性が評価され、同年急遽採用が決定、翌年に先行量産車が10両引き渡され、中央軍管区の第90[[親衛>親衛隊]][[戦車師団>機甲部隊]]で[[部隊]]運用が開始された。~
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関連:[[BTR-T]]

**スペックデータ [#ic2b3f12]
|乗員|5名(車長・砲手・操縦手・観測手兼射手)|
|全長|6.95m|
|全高|2.1m|
|全幅|3.59m|
|戦闘重量|47t|
|[[エンジン]]|V-92S2 V型12気筒[[液冷>液冷エンジン]][[ターボチャージ>ターボチャージャー]]ド[[ディーゼル>ディーゼルエンジン]](出力1,000hp)|
|[[エンジン]]|V-92S2 V型12気筒[[液冷>液冷エンジン]][[ターボチャージド>ターボチャージャー]][[ディーゼル>ディーゼルエンジン]](出力1,000hp)|
|登坂力|60%|
|超堤高|0.85m|
|超壕幅|2.8m|
|最大速度|65km/h(路上)|
|[[行動距離>航続距離]]|550km|
|兵装|2A42 30mm機関砲×2門(弾数900発)&br;AGS-17/AGS-30 30mm自動擲弾発射機×2基(弾数600発)&br;9M120「アターカ」(AT-9「スパイラル-2」)[[対戦車ミサイル]]連装発射機×2基(ミサイル4発)&br;PKT 7.62mm機関銃×1挺(2,000発)|
|兵装|2A42 30mm[[機関砲]]×2門(弾数900発)|
|~|AGS-17/AGS-30 30mm自動[[擲弾発射器]]×2基(弾数600発)|
|~|9M120「アターカ」(AT-9「スパイラル-2」)[[対戦車ミサイル]]連装発射機×2基(ミサイル4発)|
|~|PKT7.62mm[[機関銃]]×1挺(2,000発)|
|~|[[煙幕>スモーク弾]]発射筒×12基|
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**バリエーション [#q50d4ba7]
-BMP-T:~
基本型。~
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-「テルミナートル2」:~
改良型。~
無人[[砲塔]]の[[火器管制装置]]やセンサーを新型にしており、[[装甲]]パッケージも更新されている。~
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-BMPT-72:~
ウラルヴァゴンザヴォド社が輸出用として開発した、T-72の改造プラン。~
車体側面に「レリークト」[[爆発反応装甲]]を装着。~
また、車体前面の[[擲弾発射器]]が廃止され、乗員数がT-72と同じ3名に減少している。~
~


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