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*&ruby(せいそうけんぷらっとふぉーむ){【成層圏プラットフォーム】}; [#t9238151]

高度20Km〜40Km付近の[[成層圏]]で定点に留まり、電波中継や地表観測・監視などを行う高高度飛行体。~
飛行体としては、「[[ソーラープレーン]]」「大型[[飛行船]]」「ジェット機」などが考えられている。~
現在各国・各社で研究が進められているが、まだ実用化はされていない。~
高度20km〜40km付近の[[成層圏]]で定点に留まるための[[プラットフォーム]]。~
[[人工衛星]]の代替技術であり、輸送・カメラ・通信機能が低コストで利用できるものと期待されている。~
~
現在、同様の用途で運用されている人工衛星に比べて、
-打上げコストが非常に安い
-伝播遅延・ロスが低い
-低コストのカメラで高解像度画像
現在各国・各社で研究が進められているが、未だ研究途上の技術であるため十分な運用実績はない。~
太陽電池のコストや定点に留まる能力など、まだまだ課題は多い。

といった有利な特徴があるが、実績が無いのが大きな難点である。~
~
高高度飛行体に求められる機能としては
-機体単価が安いこと
-維持にコストがかからないこと
-安全性(環境や[[墜落]]対策)
-ある程度長時間(数ヶ月以上)空中に留まる能力があること
-ある程度の[[搭載能力>ペイロード]]を持つこと
**実用化に向けての課題 [#e86f68ee]
成層圏プラットフォームに求められる特性は以下の通り。

などがある。~
-安価な調達コスト
-維持費を必要としない事
-環境負荷や[[墜落]]対策についての十分な安全性
-数ヶ月以上にわたって成層圏で定点に滞空し続ける能力
-必要な機材を搭載可能な[[ペイロード]]

飛行体の内、ジェット機は搭載能力は十分にあるが、維持コストや滞空時間に問題があり、[[ソーラープレーン]]は搭載能力がかなり低い。~
そのため大型[[飛行船]]が有望視されている。~
考えられている[[飛行船]]は、全長150〜250m、数トンの搭載能力を持ち、太陽電池か[[燃料電池]]を積み、自律的に定点に留まれる遠隔操縦可能な無人飛行船である。~
[[成層圏]]は風も温度変化もほとんど無く[[飛行船]]に適していることや、万が一事故が起こっても急激に[[墜落]]しないことなど、多くの利点を満たしている。~
だが現在、[[NASA]]と米AeroVironment社による「Pathfinder Plus」と「Helios」の2機の[[ソーラープレーン]]が[[成層圏]]飛行に成功しているのみであり、いずれも搭載量は100kgに満たない。~
また、太陽電池のコストや定点に留まる能力など、まだまだ課題は多い。~
この条件を踏まえた上で、候補に上がるのは「[[ソーラープレーン]]」「大型[[飛行船]]」「ジェット機」である。~
ジェット機は[[ペイロード]]に優れるがコストと滞空時間に難がある。~
[[ソーラープレーン]]は安価で長寿命だが、[[ペイロード]]が非常に低い。~
~
このため、現在は大型[[飛行船]]が有望視されている。~
[[成層圏]]は風も温度変化もほとんど無く[[飛行船]]に適している事も無視できない。~
また、万が一事故が起こっても急激に[[墜落]]しない点も大きな利点である。

http://www4.plala.or.jp/klesa108/diary/aero2000/asmoplat.jpg ~
飛行船型成層圏プラットフォームの構想模型~


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