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*&ruby(じょうしょうりつ){【上昇率】}; [#ibfdb9d4]
Rate-of-climb.~
[[飛行機]]が1分間に上昇する高度。~
単位はft/min(毎分フィート)またはm/min(毎分メートル)で表される。[[昇降計]](VSI)によって表される。~
高度によって変わってくるため、海面上昇率と明記することもある。~
~
また、上昇率が[[標準大気>国際標準大気]]内で100ft/min(≒30m/min)になる高度を[[実用上昇限度]]としている。~
[[航空機]]が[[高度]]を上昇させる能力、または実際の上昇速度。~
速度として表記されるが、単位は一定せず、文脈に応じてft/min(フィート毎分)、m/min(メートル毎分)、m/s(メートル毎秒)などが用いられる。~
~
関連:[[降下率]]
上昇率は[[対気速度]]や重量などの影響を受けて極端に変動する値で、実際の運用では昇降計(VSI)による計器確認を必要とする。~
[[高度]]そのものによっても大きな影響を受け、一般に[[高度]]が高く気圧が低くなるほどに機体の上昇率は減衰する。~
このため、[[揚力]]に依存する[[航空機]]であれば必ず[[上昇限度]]が存在する。~
~
[[カタログスペック]]としての上昇率は主に[[エンジン]][[推力]]と[[主翼]]の[[揚力]]に依存し、おおむね[[推力重量比]]が設計上の限界となる。~
[[推力]]を向上させると燃費が悪化して経済効率を損なうため、上昇率には機体用途ごとに一定の傾向・水準が形成される。

**おおむねの目安 [#t13ec5a1]
現代の[[航空機]]における、[[カタログスペック]]上の上昇率のおおむねの目安は以下の通りとなる。~
もちろん、実際には[[燃料]]や兵装、乗客・貨物などを多く積み込むため、これより低いことは言うまでもない。~
:[[戦闘機]]|10,000〜17,000m/min
:[[攻撃機]]|5,000〜8,500m/min&br;おおむね戦闘機の半分もしくはそれ以下となる。
:[[旅客機]]・[[貨物機]]|1,000m/min内外
>商業運用における経済性が要目である[[旅客機]]・[[貨物機]]において、上昇率はほぼ1,000m/min未満である。~
一方、[[超音速巡航]]が求められる現代[[戦闘機]]において、[[海面上昇率]]15,000m/minを越える事例も珍しくない。

関連:[[降下率]] [[国際標準大気]]


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