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*&ruby(しでん){【紫電】}; [#b56ce9fb]
日本海軍の[[局地戦闘機]]。~
川西 N1K1-J「紫電」。~
~
[[大東亜戦争]]中期、海軍から[[局地戦闘機]]試作を命じられた[[川西]]が、その要求に応えるために、[[水上戦闘機]][[強風]]を改造して製作した。~
ほとんど[[水上機]]そのままの形で[[陸上機]]化したため、構造上無理が生じ、性能も凡庸で要求を満たすことは出来なかったが、重武装、比較的優れた運動性を評価され採用された。~
[[大東亜戦争]]([[太平洋戦争]])中、[[日本海軍>日本軍]]が運用していた[[局地戦闘機]]([[迎撃戦闘機]])。~
[[連合国軍>連合国(第二次世界大戦)]]側のコードネームは"&ruby(ジョージ){George};"。~
~
しかし、大戦後半の日本機のご多分に漏れず、稼働率は極めて低調だったものの、[[零戦>零式艦上戦闘機]]以外手駒の無い海軍にとって、[[米軍>アメリカ軍]]新型機と戦う上で貴重な戦力であった。~
エンジンが不調でなければ、[[F6F]]に対して優位に戦える能力があった様である。~
[[大東亜戦争]]中期、[[水上戦闘機]][[「強風」>強風]]を簡易な再設計ののち[[陸上機]]化、新規設計よりたやすく高性能[[局地戦闘機]]([[乙戦]])を得ようという[[川西>新明和工業]]の提案に海軍が承認を与えて実現した機体である。~
昭和17年(1942年)12月に試作機が完成したが、ほとんど[[水上機]]そのままの形で[[陸上機]]化するというのは無理があり、大部分は再設計された。~
それでも、[[主脚>ランディングギア]]の故障の頻発、太い胴体による前下方視界不良で[[離>離陸]][[着陸]]に危険が伴った。~
そのうえ、実用化されて間もない[[誉二一型>誉]]エンジンの不調と空力設計の稚拙さで、初期の試験飛行における最高速度は予定の650km/hを大きく下回る570km/hとなり、事実上の失敗作だった。~
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その後中途半端な性能の大改修が行われ、[[紫電改]]が生まれた。~
しかし、誉の搭載によって達成された重武装と爆装能力は従来の[[零式艦上戦闘機]]を上回っており、未だに本格的な実用化に至らない次期主力である[[烈風]]や[[雷電]]の開発状況もあって、海軍は本機を[[制式]]採用した。~
実戦では、主に台湾やフィリピンでの航空戦に投入された。~
稼働率は低調で、運用中も離着陸時の事故で多くの機体が失われた。~
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余談だが、日本機に似つかわしくないずんぐりした胴体が米軍の[[グラマン]]戦闘機によく似ており、よく敵と誤認されたそうである。~
問題点の多い本機に対し、川西は実用性や生産性向上のための大規模な改設計を実施した。~
この機体は紫電二一型(N1K2-J)、通称「[[紫電改]]」と呼ばれる。~
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余談だが、日本軍単発戦闘機にしては珍しいずんぐりした胴体と中翼配置が米軍の[[グラマン]][[F4F]]((戦争後期にも、米軍はF4Fの発展型「FM-2」を引き続き運用していた。))によく似ており、敵と誤認されることが多かったという。~

**性能諸元(11型) [#o1e573c2]
機体略号:N1K1-J~
全長:8.885m~
全高:4.058m~
全幅:11.99m~
翼面積:23.5m²~
自重:2,897kg~
全備重量:3,900kg~
発動機:誉二一型(離昇1,990馬力)~
最高速度:583km/h(高度5,900m)~
実用上昇限度:12,500m~
航続距離:1,432km(正規)/2,545km(過荷)~
武装:主翼下ポッド20mm機銃2挺(携行弾数各100発)、機首7.7mm機銃2挺(携行弾数各550発) ~
爆装:60kg爆弾4発、250kg爆弾2発~
**性能諸元[#o1e573c2]
|形式名|紫電一一型|
|機体略号|N1K1-J|
|全長|8.885m|
|全高|4.058m|
|全幅|11.99m|
|翼面積|23.5|
|自重|2,657kg|
|全備重量|3,800kg|
|[[発動機>エンジン]]|[[中島>SUBARU]]/海軍空技廠 [[誉二一型>誉]] [[空冷>空冷エンジン]]星型複列18気筒×1基&br;(離昇2,000馬力/運転制限下:約1,800馬力)|
|最高速度|583km/h(高度5,900m)|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|12,500m|
|[[航続距離]]&br;(正規/過荷)|1,432km/2,545km|
|武装|九九式二号20mm機銃四型×2挺(主翼下[[ポッド]]・携行弾数各100発)&br;九七式7.7mm機銃×2挺(機首・携行弾数各550発) |
|爆装|60kg爆弾×2発 もしくは 250kg爆弾×2発|

**バリエーション [#a2c1a40f]
-十五試水上戦闘機/強風一一型(N1K1)~
紫電シリーズのベースとなった水上[[戦闘機]]。~
[[発動機>エンジン]]は「[[雷電]]」と同じ火星一三型を搭載。~
武装は翼内20mm機銃2挺、胴体7.7mm機銃2挺。試作一号機のみ二重反転プロペラを装備。~
-[[十五試水上戦闘機/強風一一型>強風]](N1K1):~
紫電シリーズのベースとなった[[水上戦闘機]]。~
詳しくは該当項目を参照のこと。~
~
-仮称一号局地戦闘機/紫電一一型(N1K1J)~
発動機を火星一三型から誉二一型に換装した陸上戦闘機型の極初期型。~
武装は翼下の20mmガンポット機銃2挺、胴体7.7mm機銃2挺。~
-仮称一号局地戦闘機/紫電一一型(N1K1-J):~
発動機を火星一三型から誉二一型に換装した極初期型。~
武装は翼下の20mm[[ガンポッド]]式機銃2挺、胴体7.7mm機銃2挺。~
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-紫電一一甲型(N1K1Ja)~
胴体の7.7mm機銃を廃止し、翼内20mm機銃を4挺にした武装強化型。~
-紫電一一型甲(N1K1-Ja):~
胴体の7.7mm機銃を廃止し、翼内に20mm機銃を2挺追加、計4挺とした型。~
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-紫電一一乙型(N1K1Jb)~
翼下の20mmガンポット機銃を廃止して翼内に20mm機銃4挺を内蔵した戦闘爆撃機型。~
250kg爆弾2発搭載可能。増速用に火薬ロケット6本を装着した機体も存在。~
-紫電一一型乙(N1K1-Jb):~
翼下の20mm[[ガンポッド]]機銃を廃止し、20mm機銃4挺を翼内装備した型。~
増速用に[[火薬ロケット>固体燃料ロケット]]6本を装着した機体も存在した。~
~
-紫電一一丙型(N1K1Jc)~
一一乙型の爆装を60kg爆弾4発または250kg爆弾2発に強化した戦闘爆撃機型。試作のみ。~
-紫電一一型丙(N1K1-Jc):~
一一型乙の爆装能力を向上させた[[戦闘爆撃機]]型。~
60kg爆弾4発または250kg爆弾2発を搭載。試作のみ。~
~
以降の派生型は[[紫電改]]の項を参照。


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