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*&ruby(ぐんたい){【軍隊】}; [#b36202e0]
国家の安全と独立を守るため((当たり前であるが、世界の全ての軍隊は自国を守るために存在する。最初から侵略を目的とする軍隊は存在しない。あくまで攻撃を防ぐための手段として、敵国を攻撃しているのである。))の人員、装備、施設などの集合組織のこと。~
国家の安全と独立を守るため((最初から侵略や虐殺を目的とする軍隊は存在しない。[[戦略]]規模での[[防御]]が結果として敵国への攻撃に至る場合を「侵略」という。&br;  もちろん、国家の意思決定が健全に行われているなら、という但し書きは必要だが。))の人員、装備、施設などの集合組織のこと。~
その存在を誇示し、戦争を抑止するところに最大の意義がある。~
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通常、国民は軍隊に一定期間入隊する義務(兵役)があり、適正年齢になると招集([[徴兵制度>徴兵制]])される。~
武力による威嚇や戦争の遂行以外にも、警察、消防、公共工事、災害対応など様々な役割を兼務する場合もあり、発展途上国の多くでは、貧困層の青少年が教育を受ける機会として兵役が利用されるなど、その役割は非常に大きい。~
通常、国民は軍隊で兵役を行う義務があり、適正年齢になると[[徴兵制]]に基づいて招集される。~
[[紛争]]における戦闘手段だけではなく、警察・消防・公共工事・災害対応・青年教育など様々な役割を兼務する場合もある。~
特に発展途上で制度を複雑化させる余裕のない国家では多くの職務を兼任する傾向にある。~
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ただし、近年では[[軍事革命]]の進展に伴って、国民の義務としての徴兵を縮小もしくは撤廃し、「職業としての選択肢の一つ」としている国が(先進国を中心に)増えている。~
反面、先進国では[[軍事革命]]や各種社会制度の進展に伴い、必要な軍隊の規模が縮小傾向にある。~
このため、義務としての徴兵を縮小もしくは撤廃して職業軍人のみで軍隊を運営する国家も増えてきている。~
>外国籍の人間を迎え入れる「外人部隊」や[[民間軍事会社]]のサービスを利用したりする国もある。

**階級 [#z4e1b13d]
軍隊には上下関係と指揮系統の格付け制度である「階級」が存在する。~
おもに階級はほとんどの軍隊では「士官(あるいは将校)」、「下士官」、「兵」に分類されるが、国家によって階級の数や階級の名称はさまざまである。

:士官・将校(officer)|士官学校で、用兵・統率などの士官教育を受けた軍人で、士官・将校でも「将官」、「佐官」、「尉官」の3種類に分類される。~

--将官(General/Admiral)~
一般的に「[[大将]]」・「中将」・「少将」の3区分に分けられるが、国によって大将の上に「上級大将」が設けられたり、少将の下に「准将」が設けられたりと4区分以上設置されていたりする。~
将官は主に、[[陸軍]]では軍司令官や師団長、[[海軍]]では一定規模の[[艦隊]]の司令官、[[空軍]]では航空団の指揮官を務めたりする。

--佐官(Field officer)~
一般的に「大佐」、「中佐」、「少佐」の3区分に分けられるが、大佐の上に「上級大佐」が設けられたり、さらに[[海軍]]においては、将官の代理として大佐の上に「代将」が設けられたりする。((しかし、代将はあくまでも将官ではない。))~
また、希に少佐の下に「准佐」が設けられたりするが、現実の軍隊では尉官・佐官に地位や権限上の差はあまり無く、この階級を設けている軍隊は少ない。~
佐官は主に、[[陸軍]]では[[連隊>部隊]]・[[大隊>部隊]]の指揮官や[[参謀]]、[[海軍]]では[[艦艇]]の艦長や副長、航海長・機関長などの、艦に設けられる各科長などを務める。~
そして[[空軍]]では、主に飛行群や飛行隊の指揮官や[[参謀]]を務める。

--尉官(Company officer)~
一般的に「大尉」、「中尉」、「少尉」の3区分に分けられるが、大尉の上に「上級大尉」が設けられたりと3〜4区分から成る。~
士官学校を卒業した職業軍人が任官する最初の階級で、主に[[陸軍]]では[[中隊>部隊]]や[[小隊>部隊]]の指揮官や幕僚、[[海軍]]では軍艦の分隊長や分隊士など、[[空軍]]では航空機の操縦士などを務める。

:准士官(Warrant officer)|下士官出身者で、士官に準じる待遇を受ける軍人の分類で、階級名としては「准尉」などが用いられる。~

:下士官(Noncommissioned officer/(Chief)Petty officer)|「士官」の下、「兵」の上に位置する区分で、士官の指揮の下、他の軍の構成員を監督する管理権限を許可され、重要な監督責任を負う。~
軍歴は士官学校や幹部候補生学校を経て軍人になった尉官よりも、「兵」からコツコツと登り詰めた下士官のほうが長いものが多い。~
そのため、上級下士官が公式に持つ責任と受ける敬意は尉官にも勝るにも劣らないことが多い。~
一般的に「[[曹長]]」、「軍曹」、「伍長」の3区分に分けられるが、アメリカの「最先任上級曹長」などのように准士官の階級は専門職に対する階級とし、最も功績のある下士官に対する階級を下士官にとどめておく場合がある。~
そのため、下士官の階級区分は国によって3〜5区分以上になる。~

:兵(Soldier/Private)|下士官の下に位置する階級区分で、指揮権限を持たず。士官及び下士官の指揮命令を受けて任務を遂行する。~
一般に「兵長」、「上等兵」、「一等兵」、「二等兵」の4区分に分類される。~
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|>|階級|アメリカ軍|NATO階級コード|大日本帝国軍|陸上自衛隊|海上自衛隊|航空自衛隊|
|士官||[[元帥]]|OF-10|元帥大将|>|>|(該当なし)|
|~|将官|[[大将]]|OF-9|[[大将]]|陸将(甲)|海将(甲)|空将(甲)|
|~|~|中将|OF-8|中将|陸将(乙)|海将(乙)|空将(乙)|
|~|~|少将|OF-7|少将|陸将補|海将補|空将補|
|~|~|准将|OF-6|(該当なし)|一等陸佐|一等海佐|一等空佐|
|~|佐官|大佐|OF-5|大佐|~|~|~|
|~|~|中佐|OF-4|中佐|二等陸佐|二等海佐|二等空佐|
|~|~|少佐|OF-3|少佐|三等陸佐|三等海佐|三等空佐|
|~|尉官|大尉|OF-2|大尉|一等陸尉|一等海尉|一等空尉|
|~|~|中尉|OF-1|中尉|二等陸尉|二等海尉|二等空尉|
|~|~|少尉|~|少尉|三等陸尉|三等海尉|三等空尉|
|>|准士官|5等准尉|WO-5|>|>|>|(該当なし)|
|~|~|4等准尉|WO-4|~|~|~|~|
|~|~|3等准尉|WO-3|~|~|~|~|
|~|~|2等准尉|WO-2|~|~|~|~|
|~|~|1等准尉|WO-1|~|~|~|~|
|>|下士官|最先任上級曹長|OR-9|准尉/兵曹長|准陸尉|准海尉|准空尉|
|~|~|部隊等最先任上級曹長|~|~|~|~|~|
|~|~|上級曹長|~|~|~|~|~|
|~|~|一等曹長|OR-8|(該当なし)|陸曹長|海曹長|空曹長|
|~|~|曹長|~|~|~|~|~|
|~|~|一等軍曹|OR-7|曹長/上等兵曹|一等陸曹|一等海曹|一等空曹|
|~|~|二等軍曹|OR-6|軍曹/一等兵曹|二等陸曹|二等海曹|二等空曹|
|~|~|三等軍曹|OR-5|伍長/二等兵曹|三等陸曹|三等海曹|三等空曹|
|~|~|伍長|OR-4|兵長/水兵長|陸士長|海士長|空士長|
|~|~|特技兵|~|~|~|~|~|
|>|兵|上等兵|OR-3|上等兵/上等水兵|一等陸士|一等海士|一等空士|
|~|~|一等兵|OR-2|一等兵/一等水兵|二等陸士|二等海士|二等空士|
|~|~|二等兵|OR-1|二等兵/二等水兵|>|>|(該当なし)((2010年10月31日までは「三士」が存在した))|


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