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*&ruby(そーどふぃっしゅ){【ソードフィッシュ】};
1935年に採用された英海軍の艦上雷撃機。[[第二次世界大戦]]では開戦時から第一線で使用されていた。
*&ruby(そーどふぃっしゅ){【ソードフィッシュ】}; [#gb00ba7a]
Swordfish（英語でメカジキの意）
アンティークな[[複葉機]]で、当時の各国主力[[雷撃機]]と比較すると性能が見劣りするのは否めないが、その抜群の操縦性と整備性から、「タラント海戦」におけるイタリア艦隊攻撃やドイツ[[戦艦]]「ビスマルク」攻撃などの華々しい活躍をした。
+Fairey Swordfish.~
1934年に[[初飛行]]し、1935年に採用された英海軍の[[艦上>艦上機]][[雷撃機]]。~
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[[鋼管>鉄]]の骨組みに[[布]]張りの三座[[複葉機]]で、複葉機時代の最後を飾った傑作機である。~
採用当時の技術水準でもすでに旧式の設計で、[[カタログスペック]]は現役当時の[[雷撃機]]に比して明らかに低い((本機と同じころ、日本でも同じようなスタイルの[[九六式艦上攻撃機]]がデビューしていたが、間もなく登場した[[低翼]]・[[単葉>単葉機]]の[[九七式艦上攻撃機]]に代替されて少数の生産に終わっている。))。~
前線では「手下げ袋（string bag）」と揶揄されたが、反面で良好な運動性や操縦性(([[タイガー・モス>DH.82]][[練習機]]よりもさらに操縦が容易だったと言われている。))・簡易な整備性などの利点も多くあった。~
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布張りの構造は穴が開いても機体の強度低下を招かない事から空中分解しづらく、生存性も極めて高い。~
ドイツの[[戦艦]]「[[ビスマルク]]」との戦闘において、[[高射砲]]で175箇所も被弾した状態のまま無事に帰還した例もある。~
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[[第二次世界大戦]]の開戦時点では第一線で使用されていた。~
1940年11月の[[イタリア海軍>イタリア軍]]の要港・タラント港への空襲（英作戦名：ジャッジメント作戦）や1941年5月のドイツ[[戦艦]]「ビスマルク」追撃戦で活躍した。~
上記の戦闘においては[[空母]]「[[アークロイヤル]]」搭載機が「ビスマルク」に対して雷撃を敢行し、操舵装置に損傷を与えて「ビスマルク」撃沈に一役かった。~
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後継として[[バラクーダ]]や[[アベンジャー>TBF]]が配備されると、夜間攻撃や[[対潜哨戒>偵察]]任務に転用された。~
旧式で簡易な設計なため[[レーダー]]・[[ロケット弾]]などの新兵器にも柔軟に対応し、[[第二次世界大戦]]が終わるまで海上で活躍し続けた((とはいえ、これは大規模な海上航空戦がほとんど発生しなかった欧州（大西洋）戦線の事情に負う所も大きい。&br; 特に1941年以降は[[艦隊戦>艦隊決戦]]と呼べるような大規模戦闘はなく、もっぱら小規模な[[通商破壊戦]]に終始していた。))。~
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関連：[[MACシップ]] [[九六式艦上攻撃機]]~
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|>|>|CENTER:''スペックデータ''|
|種別|>|CENTER:雷撃機|
|製造|>|CENTER:フェアリー社&br;ブラックバーン社（1940前半〜）|
|総生産機数|>|CENTER:2,396機|
|タイプ|CENTER:ソードフィッシュMk.��|CENTER:ソードフィッシュMk.��|
|乗員|>|CENTER:2〜3名（[[パイロット>エビエーター]]、オブザーバー、無線通信士兼後部[[銃手>ガナー]]）|
|全長|CENTER:10.87m|CENTER:11.22m|
|全高|CENTER:3.76m|CENTER:3.8m|
|翼幅|CENTER:5.26m（[[主翼]]折り畳み時）|CENTER:13.9m|
|翼面積|CENTER:56.4��|CENTER:56.39��|
|翼型|>|CENTER:RAF 28|
|空虚重量|CENTER:1,903kg|CENTER:2,130kg|
|総重量|CENTER:3,438kg|CENTER:-|
|最大離陸重量|CENTER:-|CENTER:3,406kg|
|[[発動機>エンジン]]|>|CENTER:ブリストル ペガサス[[空冷>空冷エンジン]]星形9気筒×1基|
|~|CENTER:ペガサス��M3&br;（出力690hp（510kW））|CENTER:ペガサス Mk.�将将�&br;（出力750hp（560kW））|
|[[プロペラ]]|>|CENTER:3枚翅固定ピッチプロペラ|
|最高速度|CENTER:230km/h&br;（[[魚雷]]3,438kg、高度1,524m）|CENTER:222km/h|
|[[巡航速度]]|CENTER:-|CENTER:167〜207km/h|
|[[失速]]速度|CENTER:-|CENTER:107km/h|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|CENTER:5,000m&br;（重量3,438kg時）|CENTER:3,260m|
|[[航続距離]]|CENTER:840km&br;（通常燃料、魚雷搭載時）|CENTER:1,658km（[[フェリー>回航]]時）/880km|
|武装|>|CENTER:ヴィッカース7.7mm[[重機関銃]]×1挺（前方固定）&br;ルイス[[軽機関銃]]またはヴィッカース-K[[機関銃]]×1挺（後方旋回）|
|爆装|>|CENTER:760kg[[航空魚雷]]×1発または[[爆弾]]（250lb.・500lb.）×2発、700kg[[機雷]]、Mk.��[[爆雷]]&br;RP-3 60ポンド[[ロケット弾]]×8発|
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【バリエーション】~
--PV：~
フェアリー社がギリシャ海軍向けに自主開発した試作機。~
アームストロング・シドレー「パンサー」エンジンを搭載。~
~
--TSR.1：~
PVのエンジンをブリストル「ペガサス��M」（出力635hp）に換装した原型機。~
~
--TSR.2：~
TSR.1の改良型原型機。~
エンジンはペガサス��M3（出力775hp）を搭載する。~
~
--Mk.�機�~
[[水上機]]への転換が可能な量産型。~
~
--Mk.�供�~
金属製の防護板を採用し、3インチ[[ロケット弾]]の搭載も可能。~
ペガサス�将将哨┘鵐献鵑鯏觝棔�1943年より製造。~
~
--Mk.�掘�~
ASV[[レーダー]]を搭載。~
[[ロケット弾]]も搭載可能。~
~
--Mk.�検�~
Mk.�兇泙燭�Mk.�靴�[[操縦席>コックピット]]を密閉型にしたもの。~
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+USS Swordfish（SS-193）.~
[[米海軍>アメリカ海軍]]「サーゴ」級[[潜水艦]]の1隻。~
1937年10月27日にメアーアイランド海軍工廠にて起工し、1939年4月1日に進水、同年7月22日に竣工した。~
[[太平洋戦争]]開戦後は東南アジア方面、南太平洋にて[[哨戒>偵察]]・[[通商破壊>通商破壊戦]]任務に従事した。~
その後、1945年1月3日に沖縄近海への移動命令の受領通信後、消息不明となり、1945年2月15日に戦没認定された。~
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+USS Swordfish（SSN-579）.~
米海軍「スケート」級原子力潜水艦の1隻。~
1956年にポーツマス海軍造船所で起工し、1957年進水、1958年就役。~
1989年に退役した((その後、「[[原子力艦再利用プログラム]]」によってピュージェット・サウンド海軍造船所で1995年までに解体されている。))。~
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+HMS Swordfish（61S）.~
英海軍のS級潜水艦の1隻。~
1930年12月1日にチャタム工廠にて起工し、1931年11月10日に進水、1932年11月28日に竣工した。~
[[第二次大戦>第二次世界大戦]]開戦時には本国近海の[[哨戒>偵察]]任務に従事していたが、1940年11月7日に哨戒任務のためポーツマスを出港後、消息不明となった。~
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当時は独[[駆逐艦]]の攻撃により沈没と考えられていたが、戦後、海底で真っ二つになった船体が発見され、[[機雷]]によって沈没したことが判明した。~
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しかし、このような機体が戦争終結まで生き残れたのも、ヨーロッパでは艦隊航空戦が発達せずドイツ軍が[[航空母艦]]を持っていなかったためであろうと考えられる。
