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*&ruby(しーはりあー){【シーハリアー】}; [#z3d4a663]
Hawker Siddeley Sea Harrier.~
[[ハリアー]]を発展させた、[[STOVL]]式艦上[[戦闘攻撃機]]。~
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[[STOVL]]機は[[軽空母]]での運用にも適すると考えられたため、[[インビンシブル級>インビンシブル（空母）]][[STOVL空母]]と合わせて開発された。~
野戦[[攻撃機]]であった[[ハリアー]]に対し、本機は艦隊防空・[[航空優勢]]確保・対艦攻撃・偵察など多岐にわたる任務が想定されたため、大幅な設計変更を必要とした。~
対空・対艦用の「ブルーフォックス」[[レーダー]]や長距離航法用[[ドップラーレーダー]]の装備、[[HUD]]や兵器照準コンピューターの追加などがなされた。~
空中戦に備えて、[[キャノピー]]は涙滴型に変更された。~
また[[エンジン]]も、塩害対策を施されたペガサス Mk104に改良された。~
[[ハリアー]]を発展させた、[[STOVL]]式[[艦上>艦上機]][[戦闘攻撃機]]。~
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[[フォークランド紛争]]においては撃墜22機、被撃墜ゼロという圧倒的な戦績を残した。~
しかし、対空砲火で2機が失われ、他に運用事故で2機が失われている。~
[[STOVL]]機は[[軽空母]]での運用にも適すると考えられたため、[[インビンシブル級>インビンシブル（空母）]][[V/STOL空母]]と合わせて開発された。~
[[野戦攻撃機>攻撃機]]であった[[ハリアー]]に対し、本機は[[艦隊]]防空・[[航空優勢]]確保・対艦攻撃・[[偵察]]など多岐にわたる任務が想定されたため、大幅な設計変更を必要とした。~
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当初の運用者であった英国海軍からは既に退役しており、現在はインド海軍のみが使用している（空母「ヴィラート」艦載機として）。~
対空・対艦用の「ブルーフォックス」[[レーダー]]や長距離[[航法]]用[[ドップラーレーダー]]の装備、[[HUD]]や兵器照準コンピューターの追加などがなされた。~
空中戦に備えて、[[キャノピー]]は[[涙滴型>バブルキャノピー]]に変更された。~
また[[エンジン]]も、塩害対策を施されたペガサスMk.104に改良された。~
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[[フォークランド紛争]]においては空対空戦闘で[[撃墜]]22機、被撃墜ゼロという圧倒的な戦績を残した。~
しかし、空対地攻撃では[[地対空ミサイル]]と[[対空砲火>高射砲]]で2機が失われ、他に空中衝突で2機、運用時の事故で2機が失われている。~
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[[当初の運用者>ローンチカスタマー]]であった英国[[海軍]]からは既に退役しており、インド[[海軍]]でも空母[[「ヴィラート」>セントー]]((もとイギリス海軍セントー級航空母艦「ハーミーズ」。))の[[艦載機]]として使用していたが、2016年に退役している。~
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#ref(seaharrier.jpg)
SeaHarrier FA2~
Photo: Royal Navy
**日本での導入計画 [#l2d99531]
前述の通り、本機を運用したのは英国海軍とインド海軍のみであるが、これ以外にわが国（[[海上自衛隊]]）でも導入が検討されたことがある。~
前述の通り、本機を運用したのは英国[[海軍]]とインド[[海軍]]のみであるが、これ以外にわが国（[[海上自衛隊]]）でも導入が検討されたことがある。~
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1981年、当時の[[防衛庁]]が今後数年間にわたる業務計画として「中期業務見積り（56中業・1983年〜1985年）」を策定した。~
この中で、[[海上自衛隊]]に[[満載排水量]]2万トンクラスの洋上防空用[[軽空母]]を導入することが検討されており、この艦に搭載する「高速[[哨戒機]]」として、本機を40機程度導入する予定だった。~
この中で、[[海上自衛隊]]に[[満載排水量]]2万トンクラスの洋上防空用[[軽空母]]（CVVまたはDVV）を導入することが検討されており、この艦に搭載する「高速[[哨戒機]]」として、本機を40機程度導入する予定だった。~
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しかし、この時には軽空母の建造が見送られたため、本機の導入も幻に終わっている((日本が再度[[航空母艦]]を手にするのは、それから約20年後の「[[ひゅうが]]」級[[ヘリコプター空母]]の就役を待たねばならなかった。))。
しかし、この時には軽空母の建造が見送られたため、本機の導入も幻に終わっている(([[海上自衛隊]]が[[航空母艦]]を手にするのは、それから約20年後の「[[ひゅうが]]」級[[ヘリコプター護衛艦>護衛艦]]（[[ヘリコプター空母]]）の就役を待たねばならなかった。))。
**スペックデータ [#dc702290]
|乗員|1名/2名（複座型）|
|全長|14.50m/12.73m（機首折り畳み時、FRS.1）&br;14.17m/13.16m（機首折り畳み時、FA.2）|
|全高|3.71m|
|全幅|7.70m/9.04m（フェリー翼端装備時）|
|[[主翼]]面積|18.7��/20.1�屐淵侫Д蝓嫉�）|
|空虚重量|5,897kg|
|運用重量|6,374kg|
|最大離陸重量|11,884kg|
|最大兵装搭載量|3,269kg|
|[[エンジン]]|ロールス・ロイス [[ペガサスMk.104>ペガサス]][[ターボファン]]（[[推力]]95.64kN）×1基|
|速度&br;（超過禁止/最大/巡航）|716kt/639kt/459kt|
|[[海面上昇率>上昇率]]|15,240km/min|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|15,545km|
|[[エンジン]]|[[ロールス・ロイス]][[ペガサスMk.104>ペガサス]][[ターボファン]]×1基&br;（[[推力]]95.64kN）|
|速度&br;（超過禁止/最大/[[巡航>巡航速度]]）|716kt/639kt/459kt|
|[[海面上昇率>上昇率]]|15,240m/min|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|15,545m|
|荷重制限|+7.8[[G]]/-4.2G|
|[[戦闘行動半径]]|400nm（制空ミッション・AIM-9×4）/250nm（Hi-Lo-Hi・対地攻撃ミッション）（FRS.1）&br;100nm（90分の[[CAP>戦闘空中哨戒]]・AIM-120×4）/116nm（Hi-Hi-Hi・超音速迎撃ミッション）/&br;200nm（Hi-Lo-Hi・対艦攻撃ミッション）（FA.2）|
|兵装|2連装ADEN 30mm機関砲パック×1基&br;[[AIM-120「AMRAAM」>AIM-120]]&br;[[AIM-9「サイドワインダー」>AIM-9]]&br;[[シーイーグル]]&br;[[AGM-84「ハープーン」>AGM-84]]&br;通常爆弾&br;[[増槽]]等|
|[[戦闘行動半径]]|FRS.1：&br;400nm（制空ミッション・AIM-9×4）&br;250nm（Hi-Lo-Hi・対地攻撃ミッション）&br;FA.2：&br;100nm（90分の[[CAP>戦闘空中哨戒]]・AIM-120×4）&br;116nm（Hi-Hi-Hi・[[超音速]]迎撃ミッション）&br;200nm（Hi-Lo-Hi・対艦攻撃ミッション）|
|固定武装|2連装ADEN 30mm機関砲パック×1基|
|>|CENTER:兵装|
|空対空ミサイル|[[AIM-120「AMRAAM」>AIM-120]]&br;[[AIM-9「サイドワインダー」>AIM-9]]&br;[[マジック>R-550]]（FRS.51）&br;[[ダービー]]（FRS.51）|
|空対艦ミサイル|[[シーイーグル]]&br;[[AGM-84「ハープーン」>AGM-84]]|
|対レーダーミサイル|ALARM&br;マーテル|
|爆弾類|無誘導爆弾（3kgと14kgの練習用爆弾含む）&br;WE.177A[[戦術核爆弾>戦術核兵器]]&br;マトラロケット弾ポッド×4基（SENB 68mmロケット弾×18発）|
|その他|偵察ポッド&br;[[増槽]]×2基|
~
**派生型 [#y7843601]
-FRS.1：~
イギリス海軍向け初期量産型。~
[[インヴィンシブル級>インビンシブル（空母）]][[STOVL空母]]のエレベーターに収める為に、機首のレドームが折り畳めるようになっている。~
[[インヴィンシブル級>インビンシブル（空母）]][[V/STOL空母]]の[[エレベーター]]に収める為に、機首の[[レドーム]]が折り畳めるようになっている。~
~
-FRS.51：~
インド海軍向け輸出型。~
イスラエル製のEL/M-2032レーダーを搭載し、ダービー空対空ミサイルを携行する。~
-T.4N：~
FRS.1の複座[[練習機]]型。レーダーは搭載していない。~
設計面ではFRS.1と同一だが、[[空対空ミサイル]]は[[サイドワインダー>AIM-9]]の代わりに[[マジック>R-550]]を搭載している。~
2000年代から近代化改修が行われ、イスラエル製の[[EL/M-2032]][[レーダー]]に換装し、[[ダービー]][[空対空ミサイル]]が携行可能になっている。~
空母「ヴィクラント((建造中止状態だったイギリス海軍[[マジェスティック]]級航空母艦「ハーキュリーズ」を購入したもの。))」及び「ヴィラート」の艦載機として運用していたが、2016年に退役した。~
~
-FA.2：~
「ブルービクセン」[[パルスドップラーレーダー]]や統合戦術分配システム（JTIDS）などを装備し、[[AIM-120]]の運用が可能になった発展型。2006年退役。~
-T.8：~
FA.2の複座[[練習機]]型。レーダー非搭載。~
[[フォークランド紛争]]の[[戦訓>バトルプルーフ]]を踏まえて、FRS.1にMLU（運用中期近代化）を施した型。~
「ブルー・ヴィクセン」[[パルスドップラーレーダー]]やペガサスMk.106エンジンへの換装、統合戦術分配システム（JTIDS）などを装備し、[[AIM-120]]や[[ALARM]]の運用が可能になった。~
2006年に退役。~
~
#ref(seaharrier.jpg)
SeaHarrier FA2~
Photo: Royal Navy
