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*&ruby(てぃーゆうきゅうじゅうご){【Tu-95】}; [#s81ee595]
旧ソ連の[[ツポレフ設計局>ツポレフ]]が、1950年代に[[Tu-4]]の後継機として開発・生産した長距離[[戦略爆撃機]]。~
[[NATOコード]]名は「&ruby(ベア){Bear};（熊）」。~
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[[冷戦]]時代に[[空中給油]]なしで米本土を直接爆撃できる長距離爆撃機として開発され、1952年11月に初飛行。~
1955年の航空記念日にモスクワの「赤の広場」上空を編隊飛行したことで全世界にその存在が明らかにされた。~
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大きな[[後退角]]の主翼が特徴で、4基の[[ターボプロップ]]を低速回転させることにより高速力を得る方式を採用している。~
世界最速のプロペラ機であり、設計的に最も成功したプロペラ機の一つとして挙げられる。~
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最終的に1990年代まで生産が行われ、派生型も含め総生産機数は500機以上である。~
海外輸出はされなかったが、インド海軍が派生型である[[哨戒機]]型のTu-142Mを導入している。~
ソ連/ロシア空軍のほか、ウクライナ空軍、カザフスタン空軍で運用された。~
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ウクライナ空軍、カザフスタン空軍の保有機は1990年代に全機退役し、[[ロシア空軍]]でもTu-95MSと転換訓練機のTu-95H/U以外は退役済み。~
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関連：[[東京急行]]
**スペックデータ[#id379067]
|乗員|7名&br;（[[機長]]・[[副操縦士>副機長]]・[[航法士>航法員]]・[[航空機関士]]・兵装担当士官（爆撃手）・[[無線士>航空通信士]]・[[尾部銃手>ガナー]]）|
|全長|49.13m|
|全高|13.3m|
|全幅|50.04m|
|主翼面積|289.9��|
|空虚重量|120,000kg|
|最大離陸重量|187,000kg|
|最大兵装搭載量|12,000kg|
|[[エンジン]]|KKBMクズネツォフ NK-12MA[[ターボプロップ]]×4基|
|[[推力]]|11,033kW|
|速度&br;（最大/巡航）|[[マッハ]]0.83/384kt|
|[[海面上昇率>上昇率]]|600m/min|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|12,000m/9,100m（兵装満載時）|
|フェリー[[航続距離]]|8,100nm（無給油時）|
|[[戦闘行動半径]]|3,455nm（無給油時）/4,480nm（[[空中給油]]1回）|
|固定武装|NR-23 23mm機関砲（尾部銃座）×1〜2門|
|>|CENTER:兵装|
|[[AGM>空対地ミサイル]]/[[ASM>空対艦ミサイル]]|Kh-20（AS-3）&br;Kh-55（AS-15A）&br;Kh-65E（AS-15）&br;Kh-22（AS-4）&br;[[Kh-35（AS-20）>SS-N-25]]（Tu-142Mのみ）|
|各種爆弾|FAB-100/-250/-500/-1000[[通常爆弾>爆弾]]&br;RBK-250/-500[[クラスター爆弾]]&br;TN-700/-1000[[核爆弾>核兵器]]等|
|[[アビオニクス]]|「ボックス・テイル」[[レーダー]][[FCS>火器管制装置]]&br;「オブソール」航法/爆撃レーダー&br;「トアド・ストール」気象レーダー&br;RSBN短距離航法システム&br;「グラウンド・バウンザー」[[ECM]]アンテナ&br;レーダー警戒装置&br;[[チャフ]]・[[フレア]]ディスペンサー|
~
**派生型 [#v7eb0fb4]
-Tu-95：~
先行生産型。~
**バリエーション [#p6070cfa]
-Tu-95/1：~
プロトタイプ1号機。~
Kuznetsov 2TV-2F[[ターボプロップ]][[エンジン]]を搭載する。~
~
-Tu-95/2：~
プロトタイプ2号機。~
Kuznetsov NK-12ターボプロップエンジンを搭載する。~
~
-Tu-95"ベアA"：~
先行生産型で長距離戦略爆撃機型。~
~
-Tu-95K：~
[[MiG-19]] SM-20((ラドゥーガ Kh-20（[[NATOコード]]：AS-3「カンガルー」）[[巡航ミサイル]]のミサイルシミュレーター。搭載母機とミサイル間の通信接続と空中発射テストに用いられた。))を投下する実験機型。~
~
-Tu-95M"ベアA"：~
初期生産型で自由落下型の通常/核爆弾を主兵装とした通常爆撃機型。~
エンジンは改良型のMK-12Mを搭載し、最大離陸重量を増加させている。~
~
--Tu-95A/MA：~
Tu-95及びTu-95Mに核爆弾攻撃用として胴体下面と[[方向舵]]を白く塗装したもの。~
~
--Tu-95V：~
AN602「ツァーリ・ボンバ」大型[[水素爆弾]]の投下実験用改修機。~
対衝撃波・[[放射線]]・[[熱線>赤外線]]を重点に専用改修を受けた。~
~
--Tu-95LAL→Tu-119：~
[[原子力飛行機]]研究のために[[原子炉]]を搭載した原子力推進実験機。~
胴体中央部に小型の原子炉を搭載し、放射線遮蔽構造のチェックを目的に34回の試験飛行を行った。~
~
--Tu-95N：~
[[RS]][[超音速]][[攻撃機]]の発射母機。~
[[RS]][[超音速]][[攻撃機]]の投下実験機。~
~
--Tu-95MR"ベアE"：~
戦術偵察機型。~
爆弾槽にカメラを積み、[[電子情報収集>ELINT]]も行えるようアンテナを増設した。~
~
--Tu-95U/MU：~
--Tu-95U/MU"ベアT"：~
練習機型。~
末期には区別のため胴体後部に赤線を巻いていた。~
~
-Tu-95K-20"ベアB"：~
Kh-20（AS-3「カンガルー」）対艦ミサイル搭載能力付与型。~
ミサイルは胴体下部に半埋込み式に1発搭載できる。~
[[機首]]に捜索・誘導用の大きな[[レーダー]]ドームが装備された。~
~
--Tu-95KD"ベアC"：~
K-20型に[[空中給油]]用[[ドローグ]]を付与した試作型。~
~
--Tu-95KM"ベアC"：~
KD型の量産型。~
23機が新造され、28機がK型からアップグレードされた。~
~
---Tu-95K-22"ベアG"：~
KM型のKh-22（AS-4「キッチン」）対艦ミサイル搭載能力付与型。~
ミサイルは胴体下部に半埋込み式に1発、左右内翼下に各1発の計3発を搭載可能。~
尾部[[砲塔]]が撤去され[[ECM]]装置に置き換わる等の変更もあった。~
~
--Tu-95KU：~
[[戦略兵器削減条約>START]]により退役したK型を転換した[[練習機]]型。~
~
--Tu-95M-5：~
Tu-95およびTu-95Mに[[対艦ミサイル]]搭載改修を行った型。~
両内翼下にKSR-5（AS-6「キングフィッシュ」）対艦ミサイルを1発ずつ搭載した。~
1機が改装されたが計画放棄により実用化せず。~
~
-Tu-95RTs"ベアD"：~
-Tu-95RT"ベアD"：~
海軍向け[[哨戒機]]型。~
攻撃目標となる敵艦隊の位置を索敵し、対艦ミサイルを搭載した[[潜水艦]]に伝えるとともに潜水艦から発射されたミサイルの[[中間誘導]]を担っていた。~
また、[[Tu-22]]/[[Tu-22M]]から発射された[[対艦ミサイル]]の中間誘導を行うこともできた。~
~
-Tu-95MS"ベアH"：~
空中発射[[巡航ミサイル]]搭載能力を付与したミサイル母機型。旧称Tu-95M-55。~
胴体・主翼などはTu-142Mと同じ設計を使用しているが、コクピット部分の天井が高くなり、全長はTu-142よりも僅かに短くなっている。~
胴体内の[[爆弾槽>ウェポンベイ]]に6連装の回転式ランチャーを装備し、Kh-55もしくはKh-15巡航ミサイルを搭載する。~
~
--Tu-95MS-6：~
胴体内6連装ランチャーのみを装備している機体を呼び分ける際の呼称。~
Kh-55、Kh-55SM、またはKh-555巡航ミサイルを搭載可能。~
また、両主翼付け根部に巡航ミサイルを取付けるためのハードポイントがある。~
~
--Tu-95MS-16：~
機外搭載[[ハードポイント]]を増設した型。~
[[主翼]]下4箇所に装備した[[パイロン]]に10発の巡航ミサイルを搭載し、計16発を携行できた。~
[[戦略兵器削減条約>START]]により全機がMS-6およびMSM仕様に変更された。~
~
--Tu-95MSM：~
Tu-95MS-16に通常弾頭のKh-101/102[[ステルス]][[巡航ミサイル]]運用能力を付与し、GLONASS航法衛星を用いた目標捕捉/誘導システムを搭載した型。~
[[主翼]]下の[[パイロン]]4箇所に最大8発のKh-101/102を搭載可能。~
シリア空爆に投入された。~
~
-Tu-96：~
長距離高高度戦略爆撃機型のプロトタイプ。~
高度16,000〜17,000mを飛行できるように設計され、TV-16ターボプロップエンジンや大面積の主翼を装備した。~
~
**派生型 [#v7eb0fb4]
-Tu-142"ベアF"：~
海軍向け[[対潜哨戒機]]型。~
胴体前部をわずかに延長し、[[主翼]]形状の変更と[[燃料]]タンクの[[インテグラルタンク]]化、[[フラップ]]の変更などが行われた。~
ベルクート捜索レーダーや[[電子情報収集>ELINT]]機能を搭載。~
~
--Tu-142M：~
対潜探知装備と攻撃装備を搭載した海洋哨戒機型。~
胴体前部をさらに0.3m延長するとともに操縦席天井の高さを増加した。~
また[[垂直尾翼]]上端に[[磁気捜索装置]]が装備された。~
~
--Tu-142MK：~
M型の近代化改修型。~
「コルシュ-K」索敵レーダーを搭載。~
~
--Tu-142MK-E：~
輸出型。インド海軍が使用している。~
~
--Tu-142MZ：~
海軍向け対潜哨戒機型の最終モデル。~
装備の近代化が図られ、潜水艦探知能力も向上した。~
~
-Tu-142MR：~
[[潜水艦]]通信機型。~
空中で胴体下部から長いアンテナを曳航し、潜水艦と司令部の間の通信を中継する。~
~
-Tu-142MJ"ベアJ"：~
潜水艦通信機型。~
空中で胴体下部から長いアンテナを曳航し、潜水艦と司令部の間の通信を中継する。~
~
-Tu-95MS"ベアH"：~
空中発射[[巡航ミサイル]]搭載能力を付与したミサイル母機型。旧称Tu-95M-55。~
胴体・主翼などはTu-142Mと同じ設計を使用しているが、コクピット部分の天井が高くなり、全長はTu-142よりも僅かに短くなっている。~
胴体内の[[爆弾槽>ウェポンベイ]]に6連装の回転式ランチャーを装備し、Kh-55もしくはKh-15巡航ミサイルを搭載する。~
~
--Tu-95MS-6：~
胴体内6連装ランチャーのみを装備している機体を呼び分ける際の呼称。~
また、両主翼付け根部に巡航ミサイルを取付けるためのハードポイントがある。~
~
--Tu-95MS-16：~
機外搭載[[ハードポイント]]を増設した型。~
[[主翼]]下4箇所に装備した[[パイロン]]に10発の巡航ミサイルを搭載し、計16発を携行できた。~
[[戦略兵器削減条約>START]]により全機がMS-6仕様に変更された。~
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-Tu-114「クリート」：~
本機をベースに胴体を改設計した長距離[[旅客機]]型。~
約30機がアエロフロートで運用された。~
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--Tu-126「&ruby(モス){Moss};（苔）」：~
Tu-114をベースにした[[早期警戒機]]型。~
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