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*&ruby(はいすいりょう){【排水量】}; [#ra4286be]
Displacement tonnage~
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船を水に浮かべた時に押しのけられる水の重さ。おおむね船の重量に等しい。~
トン単位で表記するため「排水トン数」と表記する事もある。((民間船舶で単に「トン数」と言った場合、船体の容積から換算される単位であり、排水量とは定義が異なる。))~
船の状態の違いによって、[[基準排水量]]、[[満載排水量]]、常備排水量((弾薬3/4、燃料1/4、水1/2を搭載した状態を仮定したもので、軍艦が戦闘状態にあることを想定した数値。))、軽荷排水量((乗組員だけを搭載し、弾薬・燃料を一切搭載しないと仮定した数値。))、[[公試排水量]]などがある。~
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船の状態の違いによって、以下のような区分けがある。
:[[基準排水量]]|詳しくは項を参照のこと。
:[[満載排水量]]|軍艦・商船を問わず「排水量」を語る際に最も多く用いられる。詳しくは項を参照のこと。
:常備排水量|軍艦においては「弾薬3/4、燃料1/4、水1/2を搭載した状態」を仮定したもので、軍艦が戦闘状態にあることを想定した数値。
:軽荷排水量|軍艦においては「乗組員だけを搭載し、弾薬・燃料を一切搭載しない」と仮定した数値。&br;商船では貨物・燃料を搭載しないと仮定した数値。
:[[公試排水量]]|詳しくは項を参照のこと。

現代の科学において、排水量は船舶の重量を類推するもっとも的確な方法とされる。~
船は極めて巨大な構造物((推定重量1万トンを越える船もさして珍しくはなく、[[タンカー]]や[[正規空母]]に至っては10万トン以上に及ぶものもざらにある。))であり、その重量を機械的に測定するのは不可能であるからだ。
船は極めて巨大な構造物((推定重量1万トンを越える船もさして珍しくはなく、[[タンカー]]やクルーズ客船、[[正規空母]]に至っては10万トン以上に及ぶものもざらにある。))であり、その重量を機械的に測定するのは不可能であるからだ。

**排水量の計測法 [#d5dfb31d]
実のところ、船体重量の機械的測定が不可能なのと同じ理由から、排水量を正確に測定することも不可能である。~
排水量は船の進水後、その船体構造と喫水(水面下に沈んだ部分の高さ)から数学的に推定されている。~
この計算は極めて複雑であり、実のところ、相当に誤差が大きいと考えられている。~
誤差の要因となるパラメーターを挙げれば、代表的なものだけでも以下のようなものがある。

-船体の形状
-部品の配置と構造
-溶接による歪み
-船体の傾き
-[[鉄]]素材の復元性
-波の影響
-海水の成分濃度


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