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*&ruby(でんどうき){【電動機】}; [#v86857a5]
Motor.~

電気エネルギーを消費して回転運動を行う機関。[[モーター]]。~
電流を電磁石に流して磁気を発生させ、その磁力による反発を[[トルク]]として利用する。~
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電動機そのものは、エネルギー変換効率が良く、環境負荷や危険も少なく、なおかつ制御も容易という理想的な機関である。~
しかし動力源となる電気エネルギーの確保に難があるため、[[内燃機関]]のシェアを奪うに至っていない。~
電流を電磁石に流して磁気を発生させ、その磁力による反発を[[トルク]]として利用する。

同様の原理で、回転運動ではなく一回性の直線運動を行う「リニアモーター」も存在する。

>この場合、「一回性」とは反発して飛び出した部品などがそのまま戻ってこない事を意味する。~
ピストンのような往復が必要な場合は[[トルク]]モーターにピストンを繋ぐ方式が採られ、リニアモーターは用いない。

電動機そのものはロスが少なく、環境負荷や危険も少なく、なおかつ制御も容易という理想的な機関である。~
しかし電力の供給・確保に難があるため、[[内燃機関]]のシェアを奪うに至っていない。~

>電力を得る発電機として現在主流なのは、巨大な[[蒸気タービン]]・[[ガスタービン]]である。~
これらの発電方法は「[[燃料]]→熱→回転運動→電流」という複雑な変換プロセスを経るため、ロスが非常に大きい。~
加えて、電気エネルギーは効率よく蓄積・保存するのが極めて困難である。~
自然エネルギー発電や高効率[[電池]]などの新技術が待たれる所である。

都市の電力網や[[電池]]から電力の供給を受けるもので、特に小型機械の分野で高いシェアを占める((2012年現在、直径1cmに満たないサイズで安定稼働させる事が可能な唯一の[[エンジン]]である。))。~
危険な[[燃料]]の管理を必要としないため、家庭や工場などでも広く利用されている。~
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危険な[[燃料]]の管理を必要としないため、家庭や工場などでも広く利用されている。

**軍事分野での利用 [#qe166beb]
上記の通り、民需分野では幅広く用いられる電動機であるが、[[軍事]]分野での利用例は電子機器や一部[[機関砲]]の[[回転機構]](([[ガトリングガン]]の砲身の回転や[[チェーンガン]]の駆動など。))、[[潜水艦]]((潜航中は[[燃料]]を燃焼させる酸素の供給が難しく、[[内燃機関]]を動かすことが困難である。))や一部水上艦艇((砕氷艦などの支援艦艇に利用例が見られる。))・小型[[無人機]]の動力などがある。~
しかし「動力源の長期間の蓄積が難しい」という点が兵器としての運用上著しく不適格なため、民需分野に比べればそれほど多いとはいえない。~
とはいえ、[[エンジン]]駆動時の余剰出力を電流に変換して電子機器を動かす事は広く行われている((そして電子機器の多くは内部に小さな電動機を内蔵している。))。~
「動力源の長期間の蓄積が難しい」という点が兵器の運用上著しく不適格なため、[[軍事]]的需要は比較的少ない。~
基本的には電子機器など、構造的に電力の利用が不可避な場合の「ついで」で運用される。~
また、[[エンジン]]駆動時の余剰出力を電流に変換して電動機を含む電子機器を運用する事も多い。~
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また、回転運動を行う電磁石を直線上に並べた「リニアモーター」の技術を転用し、[[航空母艦]]から[[艦載機]]を発進させる[[カタパルト]]に用いたり(電磁カタパルト)、砲弾を超高速で飛翔させる「レールガン」の研究も行われているが、技術的諸問題から実用にはいまだ至っていない。
例としては以下のような機器が挙げられる。

-[[アビオニクス]]・[[ベトロニクス]]などの軍用電子機器およびその周辺機器
-[[ガトリングガン]]の砲身の回転や[[チェーンガン]]の駆動など、[[機関砲]]の[[回転機構]]
-[[潜水艦]]の主動力((潜航中は[[燃料]]を燃焼させる酸素の供給が難しく、[[内燃機関]]を動かすことが困難である。))
-砕氷艦などの支援艦艇
-小型[[無人機]]

また、未だ実用段階にない研究段階の技術としては以下のようなものも想定されている。

-リニアモーターで加速を与える[[電磁カタパルト>カタパルト]]
-[[装薬]]の代わりに、または[[装薬]]と併用してリニアモーターで砲弾を加速する「電磁投射砲」
-[[ロケットエンジン]]の代わりにリニアモーターで打ち上げる宇宙船「宇宙エレベーター」


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