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*&ruby(くらすたーばくだん){【クラスター爆弾】}; [#o624fafb]
空中で多数の子弾(サブミュニション)を散布し、子弾の炸裂によって被害を与える[[爆弾]]。~
ディスペンサー爆弾、集束爆弾とも。~

主に人員、車両、[[滑走路]]等の小さいか非[[装甲]]の目標に対して用いられる。~
基本的に[[空爆]]に使用されるが、[[ロケット弾]]や[[ミサイル]]の弾頭としても採用される。~
最近では、2008年に発生した南オセチア紛争にて[[ロシア軍]]がクラスター爆弾を使用している。~
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歴史的には[[第二次世界大戦]]で実用化され、「モロトフのパン籠」ことE46収束[[焼夷弾]]が有名。~
現代ではCBU-87/B、CBU-97/B、CBU-59(ロックアイII)等が主要なクラスター爆弾として知られている。~
子弾を[[地雷]]に換装したBLU-91/BやBLU-92/Bも存在するが、これらは[[対人地雷>地雷]]の一種として規制対象となっている。~
また、[[不発]]弾による被害((不発弾による被害を意図的に狙って[[地雷]]代わりにしようとした例もある。))から[[地雷]]同様の非人道的兵器として廃止を訴える働きかけが行われている。~
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**主な利点と欠点 [#z195e726]
クラスター爆弾は従来の爆弾と比較して下記のような利点と欠点がある。

-利点
--同じサイズの通常爆弾に比べて数倍以上の面積を制圧できる。
--同じ面積を[[爆撃]]するのに必要な[[爆撃機]]の数が減少し、被[[撃墜]]数を軽減できる。
--同じ数の[[爆撃機]]で[[通常爆弾]]より広い地域をカバーでき、国境防衛や平原での戦闘に適する。
--サイズに比例して内蔵子弾数が増減するため、[[ペイロード]]に無駄が生じにくい。
-欠点
--子弾の数が極めて多いため、確率上の問題から多くの[[不発]]弾が発生する((特に、投下用の[[落下傘]]等が樹木や建物に引っかかり接触信管が起動しない事が多い。))。
--[[半数必中界]]が非常に広く、特定の[[軍事目標]]のみを狙う精密爆撃はほぼ不可能((アメリカ空軍のジョークに「B-52からのクラスター爆撃はとても精密です。少なくとも爆弾が地面に当たることは保証します」というものがある。広範囲にばら撒くので命中すると分かっているものが地面しかないことを揶揄したものである))。
--[[半数必中界]]が非常に広く、特定の[[軍事目標]]のみを狙う精密爆撃はほぼ不可能(([[アメリカ空軍]]のジョークに「[[B-52]]からのクラスター爆撃はとても精密です。少なくとも爆弾が地面に当たることは保証します」というものがある。&br;  広範囲にばら撒くので命中すると分かっているものが地面しかないことを揶揄したものである。))。

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クラスター爆弾 (CBU-87/B)

関連:[[オスロ・プロセス]] [[多連装ロケットシステム]]


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