【Tu-204】(つぽれふ にひゃくよん)

Tupolev Tu-204.
Tu-154Il-62の後継としてロシアのツポレフ社で開発された中距離用双発ジェット旅客機

機体は、フライバイワイヤーグラスコックピット、主翼端に付けられたウイングレットに加えて西側同様の航空電子機器を装備し、さらにロシア製の航空機では初めてイギリス製のロールスロイスRB211-535ターボファンエンジンを装備している。
また、機体にはカーボンなどの複合素材が多用されているという。

就役当初はツポレフの営業力及びユーザーサポートに問題があるとされ、長年ロシア以外での導入はされていなかったが、ボーイングエアバスの同クラスの機体と比べて割安(約3,500万USドル)であり、オプションとして信頼性の高いロールスロイス社製エンジンを搭載できる事もあり、特に(政治的・経済的理由で)西側製機の導入が難しいキューバや北朝鮮などの国々への導入が相次いでいる。

ただし、冷戦後の旧共産圏の航空会社ではボーイングエアバスといった旧西側製の航空機を調達するのがステータスとみなされており、本機は商業的に苦戦を強いられているという。

スペックデータ

乗員2名
座席数210名(Tu-204-100/-120/Tu-214)
157名(Tu-204-300)
全長46m(Tu-204-100/-120/Tu-214)
40m(Tu-204-300)
全高13.88m
全幅42m
自重59,000kg(Tu-204-100/-120/Tu-214)
54,000kg(Tu-204-300)
最大離陸重量103,000kg(Tu-204-100/-120)
110,750kg(Tu-214)
107,500kg(Tu-204-300)
エンジンソロヴィヨフPS-90Aターボファン推力157kN(16,000kgf))×2基
ロールスロイスRB211-535ターボファン(推力43,100lbf)×2基
速度
(最大/巡航)
850km/h / 810km/h
実用上昇限度12,600m
航続距離6,500km(Tu-204-100/-120)
6,670km(Tu-214)
7500km(Tu-204-300)

派生型

  • Tu-204;旅客型の基本モデル。
  • Tu-204C:貨物型の基本モデル。
  • Tu-204-100:最初に開発されたモデル。ソロヴィヨーフPS-90Aエンジンを搭載している。
  • Tu-204-200:-100の重量増加モデル。
  • Tu-204-120/220:西側技術を盛り込んだ世界市場向けモデル。ロールスロイス製のRB211-535エンジンを搭載している。
  • Tu-204-300:航続距離延長モデル。
  • Tu-204-500:短距離路線用モデル。翼を小さくし、巡航速度をマッハ0.84に増加させている。
  • Tu-206:液体水素を燃料に使用する試験機。
  • Tu-216:天然ガスを燃料に使用する試験機。
  • Tu-214:-100の最大離陸重量を引き上げた発展型で、胴体延長型。


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