【SA-16】(えすえーじゅうろく)

旧ソ連が開発した個人携帯式地対空ミサイル
NATOコードではSA-16「ギムレット」、ロシアでは9K310「イグラ-1」と呼ばれる。

1970年代中ごろから開発が開始され、1981年3月11日に量産化が開始された。
誘導方式はオールアスペクト発射能力を持つ赤外線誘導
また、ジャマー対策に目視照準機も付属されている。

9M313ミサイルは前作の9M36(SA-14)と比べると、次のような改良が図られている。

  • シーカーの感度向上:従来使用されてきた硫化鉛(PbS)に加えてアンチモン化インジウム(InSb?)素子を導入し、長波長赤外(LWIR)帯域に対応
  • IFFシステムの改良による同士討ちの防止
  • 照準行程の自動化による応答時間短縮
  • ロケットモーターの大型化と誘導装置の改良による射程の延伸

湾岸戦争ではイラク軍が使用し、イギリス空軍トーネードIDSを撃墜したほか、平成13年に九州南西沖において発生した不審船事件では、沈没した船内からRPG-7などの武器とともに発見されたことで知られている。

スペックデータ

全長1.673m(ミサイル本体)/1.7m(ミサイル発射管)
直径7.2cm
翼幅25cm
発射重量10.8kg(ミサイル本体)/16.65kg(ミサイルを含む発射管全体)
射程3,000m
速度570m/sec
飛行高度3,000m〜3,500m
推進方式固体推進ロケットモーター
弾頭HE 破片効果弾頭(2kg)
誘導方式赤外線誘導
誘導装置赤外線シーカー
(1チャネル、波長3.5-5.0μ)



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