【OYQ-11】(おーわいきゅーじゅういち)

海上自衛隊が運用する戦術情報処理装置
2012年現在最新のシステムで、あきづき護衛艦のみに搭載されている。

そもそも、19DD「あきづき」の建艦コンセプトは前級の「たかなみ」型とは異なり、通常の任務に加え、新たに「僚艦防空(Local Area Defense)」ならびに「HVU(High Value Unit)の防護」「BMDの支援」が付け加えられている。

このため、僚艦防空に必要な対空装備が強化され、16DDH「ひゅうが」型に続いてFCS-3(00式射撃指揮装置)とESSM(発展型シースパロー)が当初より装備された。
また、自艦防御能力も向上し、本級より、魚雷防御装置(TCM)が導入されている。

このように様々な新機軸が導入された本艦だが、基本的なシステム構成はOYQ-10に酷似している。OYQ-11を構成するのはCDS電子計算機とCDS接断盤、信号変換機と2種の連接補助器で、これらと情報表示プロジェクターや各種コンソールや敵味方識別装置(IFF)、入出力盤などが連接する形で設置されている。
OYQ-10との相違点はOYQ-11には航空機運用支援装置が搭載されていないことと、FIC?機材が設置されていないといったところである。

また、特筆すべきは対潜情報処理システムが前代のOYQ-103から抜本的に見直され、従来のASWCS(Anti Submarine Weapon Control System)から米海軍のAN/SQQ-89 USWシステムのアーキテクチャを用いた水上艦ソナーシステム(OQQ-22)となったところである。
OQQ-22では、従来のOYQ-103ではできなかったAN/UYQ-70による分散処理が実現している。


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