【EA-6】(いーえーろく)

Grumman EA-6A"Electric Intruder" / EA-6B"Prowler*1".

アメリカ海軍海兵隊が運用していた電子戦機電子妨害SEAD機)。
グラマン社製の艦上攻撃機A-6「イントルーダー」の派生型のひとつとして、1960年代に開発された。
1971年にはB型が生産・投入され、ベトナム戦争以降における海上電子戦の常套手段となった。

本機は当初、海兵隊によってA-6A(当時の型式はA2F)を改修した機体「A2F-1Q」として運用が開始。

後に機体命名法の統一により「EA-6A」と改称された。

運用寿命の関係で2015年にアメリカ海軍から退役、アメリカ海兵隊からも2019年に退役した。

海軍では後継機種EA-18G「グラウラー」に置き換えられている。
海兵隊における後継機種は現時点(2020年)では未定(F-35C「ライトニング供の導入が検討されている)。

スペックデータ(EA-6B)

乗員4名
エビエーター1名、電子戦要員3名(通信妨害担当1名、電子妨害担当2名))
全長18.24m
全高5.08m
翼幅16m/7.87m(主翼折り畳み時)
主翼面積49.14
空虚重量14,134kg
最大離陸重量29,484kg
エンジンP&W J52-P408Aターボジェット×2基
推力46kN(10,400lbf))
最高速度M0.82
巡航速度774km/h
航続距離3,745km(ドロップタンク装備時)
3,900km(ドロップタンク無し)
実用上昇限度11,500m
海面上昇率66m/s
翼面荷重570kg/
推力重量比0.34
ハードポイント5ヶ所(胴体下中央1ヶ所、主翼下パイロンステーション4ヶ所)に8,200kgまで搭載可能
兵装AGM-88対レーダーミサイル×最大4発(通常時2発)
300 US Galon(1,100L)外部ドロップタンク×5基
AN/ALE-43(V)1&4 チャフディスペンサーポッド
AN/AAQ-28(V)「ライトニング」照準ポッド(アメリカ海兵隊のみ)
AN/ALQ-99「TJS*2」外部ポッド×5基
アビオニクスAN/ALQ-218戦術妨害システム受信機
AN/USQ-113通信妨害システム

バリエーション

  • EA-6A(A2F-1Q)(30機):
    A-6Aをベースに改修した機体。
    垂直尾翼上端にレドームが追加されている。
    1963年4月に初飛行し、1965年には第2混成偵察飛行隊(VMCJ-2、後のVMAQ-2)から配備が開始。
    1966年からはベトナム戦争に投入されている。
    B型の就役後、予備役としては1990年代まで運用されていた。

  • EA-6B(183機):
    EA-6Aのコクピットを大型化して乗員数を増やした型。
    垂直尾翼上端に受信用の大型のアンテナ用フェアリングが設けられているのが特徴。

    • 標準型(Standard)(23機):
      初期生産型。

    • 能力拡張型(Excap)(25機):
      電子機器の更新を行った型。
      電子妨害用機材をAN/ALQ-99Aに更新し、対応周波数帯が倍に拡大、演算速度が向上している。
      後にAN/ALQ-99B、AN/ALQ-99Cに更新した。

    • 能力向上儀拭ICAP-機法17機):
      電子妨害用機材をAN/ALQ-99Dに更新し、受信アンテナの変更などを行った型。

    • 能力向上況拭ICAP-供法72機*3*4):
      電子妨害用機材をAN/ALQ-99Fに更新し、対レーダーミサイルの搭載能力を付与した型。

    • 先進能力型(Adcap)(1機):
      1980年代後半〜1990年代にかけて検討された改良型。1995年に開発中止。
      エンジンおよび主翼を換装し、ストレーキを追加。
      また、垂直尾翼の拡大や電子妨害機材の更新およびGPSの搭載などが検討されていた。

    • 能力向上祁拭ICAP-掘法幣数機):
      電子戦能力の向上を行った改良型。
      演算・測定などの各種処理速度が向上した他、妨害電波の出力が強化されている。
      また、操作計器類も更新されている。
      受信機はAN/ALQ-218に更新されている。


*1 英語で「うろつく者」の意。
*2 Tactical Jamming System.
*3 うち37機はさらに改良が加えられたブロック86型。
*4 一部機体はブロック89型改修を受けている。

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