- バックアップ一覧
- 差分 を表示
- 現在との差分 を表示
- ソース を表示
- CCV へ行く。
- 1 (2004-01-27 (火) 20:27:35)
- 2 (2004-10-30 (土) 12:17:44)
- 3 (2005-05-30 (月) 21:36:25)
- 4 (2006-02-14 (火) 18:18:30)
- 5 (2006-03-20 (月) 15:21:34)
- 6 (2007-11-03 (土) 12:05:36)
- 7 (2007-11-03 (土) 12:05:48)
- 8 (2010-01-22 (金) 08:50:14)
- 9 (2010-01-23 (土) 01:11:44)
- 10 (2011-12-10 (土) 11:36:20)
- 11 (2011-12-11 (日) 12:59:53)
- 12 (2012-12-19 (水) 23:22:03)
- 13 (2016-02-28 (日) 19:29:45)
- 14 (2016-02-29 (月) 18:53:47)
- 15 (2016-03-01 (火) 02:40:25)
- 16 (2016-03-01 (火) 18:18:17)
【CCV】 †
- Control Configured Vehicle
機体設計の初期段階から飛行制御を考慮して開発された航空機のこと。
一般的な日本語訳は存在しないが、直訳の「制御本位航空機」や、意訳の「運動能力向上機」*1などで呼ばれることがある。
通常の航空機において制御系は、開発・設計の後期段階で考慮される。
この場合あらかじめ機体は安定性を重視した設計としておく必要があるが、これによって様々な無駄が生じる。
これに対してCCVでは、あらかじめ機体の制御を能動的に行う設計にすることで、以下の利点が期待される。
・静安定緩和による、運動性と安定性の両立
・直接操縦翼面制御による、姿勢と方位の独立した制御
・荷重制御による、機体構造材の軽量化
・振動(フラッター?やバフェット)を抑制することによる、機体の長寿命化や乗り心地の改善
例えば従来のように「補助翼はロール、昇降舵はピッチ、方向舵はヨー」などと操縦を一意に分担するのとは異なり、それぞれの動翼を統合的に動かすことによって、より細やかな制御が可能となったり、抗力を低減して速度や省燃費性を向上させることも可能となる。
具体的な例としては離陸上昇中、従来の飛行機とは逆に昇降舵を下げ舵にして、水平尾翼で揚力を発生させることも可能となる。*2
これらを実現するにはフライバイワイヤーなどの制御技術が不可欠といわれる。
CCVの実験機として、アメリカのF-16CCVや、日本のT-2CCVが知られる。
これらの機体は制御を助けるため、オリジナルの機体に比べ動翼(先尾翼)が追加されている。
実用機としては日米共同開発のF-2が知られる。
この機体はF-16ベースではあるが、政治的理由からT-2CCVの技術によりCCV化されている。
関連:損傷許容設計
浜松広報館の解説文より
- Command and Communication Vehicle.
陸上自衛隊の装輪式AFV「82式指揮通信車」の非公式愛称。
*1 実際の効果は運動能力の向上に限らないので、必ずしも適した訳とは言えない。
*2 デルタ翼型のミラージュ2000ではエレボンをフラップとしても使うことができるようになり、先尾翼なしで低速での揚力を改善した。これは重量軽減に加え、高速時の抗力低減にも繋がる。